とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

2014スカイツリー&柴又観光:後半

2014-12-02 21:49:45 | 観光
柴又帝釈天から少し歩いていくと山本亭がある。山本亭は、合資会社山本工場(カメラ部品メーカー)の創立者山本栄之助氏の自宅で、大正時代に建てられた。現在は葛飾区が保存していて、平成3年4月から一般に公開されている。


庭園が有名で、縁先の近くには池泉を、背後には緑濃い植え込みと築山を設けて滝を落とすという典型的な書院庭園を見る事ができる。米国の日本庭園専門誌「Sukiya Living/ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング」が実施した日本庭園のランキング調査では、毎年7位以内にランクインしているというから一度は見ておきたい庭園だ。


鳳凰の間と呼ばれる山本亭内で唯一の洋間。寄木を使ったモザイク模様の床、白漆喰で仕上げられた天井、ステンドグラスの窓など、和室とは違った雰囲気がある。


ステンドグラスの窓の向こうには、真っ赤に色づいたモミジが映りいい感じだ。


花菖蒲が描かれた襖。


庭のモミジも目が覚めるくらい綺麗に色づいている。


落ち葉の散り方も絵になる。


山本亭を出ると、すぐ裏が「寅さん記念館」である。今回一番寄りたかった場所だ。撮影に使用した「くるまや」のセットや、メイキングなどの貴重な映像、実物の衣装・小道具などを観ることができ、寅さんファンにとっては聖地のような場所である。


名シーンを紙芝居のように楽しむ展示。


「くるまや(とらや)」のセットの中に入ってみる。


奥で寅さんが居眠りしていた。


寅さんがいつも二階から下りてくる階段。


居間では、今までの作品の名シーンを見ることができるので、ついつい立ち止まって見入ってしまう。


こちらは、朝日印刷の様子。タコ社長と博が働いていた。


朝日印刷とくるまやのミニチュア。こういう位置関係で撮影されていたのかと、すごく良く分かった。


寅さんがいつも持っている大きなカバンの中身だ。これが全財産だったのか。


お馴染みのテキヤの口上が楽しめる。


寅さんには、いつも美しいマドンナが登場する。


カバンを持って寅さんの気分に。


「寅さん記念館」の反対側には、去年から「山田洋次ミュージアム」がオープンしている。ここでは、『男はつらいよ』シリーズと平行して作られてきた「山田洋次のもう一つの世界」と呼ばれる作品群を中心に紹介している。


壁には、今までの作品のシーンを繋ぎ合わせた作られた山田洋次監督の肖像画が描かれている。


山田洋次監督作品は、「男はつらいよ」の寅さんシリーズだけではない。「幸福の黄色いハンカチ」「キネマの天地」「学校」「たそがれ清兵衛」「隠し剣 鬼の爪」「武士の一分」「東京家族」「小さいおうち」等、数多くの名作がある。これらの作品の解説などを読んでいるだけで楽しい。


「山田洋次ミュージアム」の上は、江戸川の堤防だ。この堤防の道も、寅さんの映画では何度も登場する。ただし、今は完全舗装されており何だか情緒がないのが残念だ。


最後に寄ったのは、小説「野菊の墓」や歌謡曲「矢切の渡し」で知られる「矢切の渡し」だ。


江戸時代初期、地元住人専用に幕府が設けた渡し場のうちのひとつで、未だに東京都内に残っている渡しはここだけである。夏季は毎日運航(9:30~16:30頃)、冬季は土日祝日及び庚申の日のみ運航(9:30~16:30頃)で大人片道200円、子ども片道100円となっている。


ただし、この日は午後2時くらいまで雨が降っていたせいか運航中止になっていた。対岸にある船で渡してくれるのだろう。ここへ来たら江戸時代にタイムスリップしたような気分になった。


「2014東京スカイツリーマラニック:前半」に続く。