とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

南アルプス 赤石岳・聖岳縦走「4日目」

2009-08-19 21:43:35 | 山登り
聖平小屋は静岡県営の小屋である。建物はきれいで入口にはお茶とお菓子が置かれ登山者にふるまわれる。トイレは、宿泊棟から100mほど離れていて夜や雨のときはちょっと不便であるが、水洗トイレとなっており山小屋のトイレとしてはありがたい設備だ。ただ、寝具は寝袋と枕のみで固い床の上で寝ることになる。朝食を済ませ、出発する頃にはほとんどの登山者が出た後だった。

朝の5時40分頃小屋を出発した。空は青く、暑くなりそうな天気だった。


聖平小屋から椹島まで下りる予定だったが、小屋の人から聖岳登山口で「井川観光協会」のバスに乗れるという話を聞いて、椹島まで戻ることはやめた。聖岳登山口は椹島の手前であり、歩く時間が1時間ほど短縮できることと、バスの発車時間が12時であり、13時にでる椹島のバスに乗るよりかなり早く帰れることがわかったからだ。小屋に泊まった人は無料で乗れるということだった。小屋からは、沢沿いの緩やかな道を進む。

道が大きく曲がる岩頭滝見台からは大きな聖岳と落差の大きい2本の滝が見えた。


これからは、ずっと広葉樹林の林の中を下っていく。展望もあまりなく同じような景色が続く。

ここにも「熊出没」の注意書きがあり緊張を強いられた。

聖沢の音を聞きながら下っていくと聖沢吊橋に出る。

この下山道は、いくつもの沢を渡り水には事欠かない。冷たい水で顔を洗うとすっきりする。吊橋の下でコーヒーを沸かし、しばらく休憩した。

吊橋から更に進むと樹林帯の中をぐんぐん下る。一気に高度が下がっていく。木の間から、緑色の湖面が見え出してくると、やがて聖岳登山口に着いた。

小屋を出発して約5時間で着いた。バスの時間までは、まだ1時間ほどあり木陰でバスが来るのを待った。バスに乗ったのは、数人でほぼ貸切状態であった。車を停めた駐車場まで乗せて行ってくれるのだが、歩いていくと3~4時間くらいかかるのでありがたい。途中には、全長182mで幅が40cmという畑薙大吊橋がある。

この吊橋からは茶臼岳や上河内岳への登山口に通じる。寸又峡の夢の吊橋でさえ全長は90mしかなく、この畑薙大吊橋は相当長く渡るには度胸がいる。バスの停車時間に少し吊橋を渡ってみたが、高さと揺れに恐怖感を感じた。茶臼岳に上るには、まずこの吊橋を渡らなければならないことがわかった。いつか、また来るかもしれないと思ってバスに再び乗った。

無事、駐車場に着き下山届けを提出して今回の山行は終わった。帰りは、百間洞山の家で一緒だった京都の単独行の人と仲良くなり、浜松駅まで一緒に帰ることになった。まずは、最近新築されたばかりの赤石温泉「白樺荘」によって汗を流した。

帰り道は、東名高速の牧の原周辺での崩落事故による交通渋滞の情報もあり、来た時と同様山の中を経由して浜松に戻った。