Go The Distance!

地球が、自然が、人が、好き
走ること(Swim, Bike, Run)が大好き
ウッドキャビンの部屋にようこそ!

壁の高さ

2012-06-24 10:45:50 | アイアンマン
2012 Ironman 70.3 セントレア常滑



完走しました

スイム33分24秒 
バイク2時間47分07秒 
ラン1時間26分48秒 

トータルタイム  合計4時間56分19秒
エイジ順位 24位 総合順位 114位




朝4時起床
外はもう明るくなってきた
空は雲はあるが晴れそうだ…いや、暑くなりそうだ

ホテルの朝食がレースに合わせて4時には用意されているということで4時半にロビー横の食堂に向かうと…
ものすごい数のトライアスリート?!
こんなに泊まっていたんですね

そして、彼らは食欲旺盛
私とYOMEが列にならんだ頃にはご飯はなくなっていました
急いで炊いているらしいが間に合わないらしい
我々は、YOMEが昨日炊いてきた米があるので、そちらと残っていたおかずで軽く朝食を済ませる
韓国のレースの経験から食事は用意しておかないと、とんでもないものを現地で食べなくてはいけない羽目になる…のは経験済みなので、食に関しては多少重たくなっても持っていくことにしています

5時過ぎ部屋に戻り、荷物を片付けチェックアウト

大きな荷物はホテルに置かせてもらい
身軽な状態でホテル初のシャトルバスで会場へ向かう

既にたくさんの人が集まっている
"いつも”のレースの朝だ…
結構、この空気が好きなんだな



まずは、バイクバックにゼッケンベルトと補給食を入れておく





次に、自分のバイクのところへ行き、フレームのボックスに今日の補給食を入れる
フルアイアンマンより若干少なめ(バー2本を短冊切りにしてサンドしたもの&塩、グミ&タブレット)を入れておく



後は、最後の軽量化でトイレへ

ここで数人の方に声をかけられる

「ブログ見てますよ!頑張って」

え!
ありがとうございます!!

韓国ではまずなかった(当たり前か)が、確かにブログは1000人前後の閲覧が毎日されているらしい
読書?の方に声をかけられるなんて…ちょっと嬉し恥ずかし
(そういえば、昨日のEXPOでも別の方に声をかけられたな)

未だ、3月分までしか更新していないことを改めて反省…

トイレの列でもブログ読者の方と前後で並んでいて、これまたエールを送っていただきました



軽量化を済ませると、今度はスイムスタートエリアまで移動
スイムはワンウェイで今のT1から少し2㎞ほど移動した場所へ徒歩で移動となる



選手や家族の皆さんが、ゾロゾロと移動するのは何だか不思議な感じだった



移動中、FBのお友達と再会(昨日もEXPOで会いました)
互いにエールを送り合う



スイムスタートエリアに移動する頃にはスタート30分前
すでにスイムチェック(海に入って泳いでも良い)が始まり、私のウェーブは招集がかかっていた

ワセリンを塗り、ウェットを着て、キャップとゴーグルを用意する

YOMEとここで別れスイムエリアへ
少しだけ泳いでみる
水温は23度とのことだったがそれなりに冷たく感じた
(メルボルンの18度よりは断然温かいが…)

7時半
まずはプロがスタート

続いて5分後
第二ウェーブ(エイジ)がスタート

10分後、我々の番だ



スイムはフローティングスタートなので
皆さんギリギリまで待ってスタートエリアまで泳いでいくらしい
…が、ただでさえ遅い私はゆったりとスタート地点まで行きたかったので少し早めに沖へと泳ぎ出す

昨日のブリーフィングでも言っていたが
潮の流れが強い

頑張ってプルをしないとすぐに流されそうになる

5分前にはライフセーバーのいるスタート地点に到着
スタートラインをこさないように必死に脚を動かしてスタートを待つ



ほぼ定刻通りにスタート
(さすが日本)

流れが速いこともあり集団はひとかたまりになって進んでいる



それほどバトルもなく(2度ほどパンチをくらいましたが)集団について泳いでいる…つもりだったのですが、気がつくと周りに誰もいない
透明度が良くなく自分の手ぐらいが見える程度だが、それでも何とか遠くでプルの水しぶきがあがっているのが見える
どうやら蛇行して沖へと泳いでいたらしい(;゜ロ゜)

まったく…

それでも何とか前方の黄色いブイを頼みに進む



2つめのブイを越えたあたりから、先が見えなくなってきた

ちょっと焦ってきたが、昨日海を見て確認したこと(T1方面は空港の管制塔を目印に泳ぐ)を思い出し前に進んでいることを信じて泳ぐ

周りの人が少しずつ見えてきたが、私の方が蛇行しているようで何度か方向修正

ようやく最後のブイが見えてきた
1.9㎞のみのスイムなんて初めてだが、スイムでも力を惜しまず、プル!プル!!ブル!!!
浜辺ギリギリまで泳ぎ、バイクバックのテント直前でウェットの上まで脱いでおいた

そこからバイクバックをつかみ、更衣テントへ

メット、サングラス、靴下、シューズ…とバタバタしているところ、隣に見慣れたお顔がお隣に!
Kona常連組でスーパーエイジ、FBでは親切に助言をしてくれているJさんだった。Jさんは次のウェーブ(10分後)だったはずなので、私はレース開始早々次のウェーブに追いつかれたことになる。
「速いですね」
息を切らしながら何とか一言
今大会では、メットもシューズもこの更衣テントで着用してからバイクラックに向かわないといけない
メット、アイウェア、補給食、靴下、シューズ…頭で何度もシミュレーションしていてもどうしても時間がかかる



何とか準備を終えて、クリートをガツガツ言わせながら自分のバイクまでダッシュ
途中滑って転びそうになるが、なんとか手をついてバイクまでたどりついた
途中、塗ろうかとおもった日焼け止めを入れたビニールはジャージのポケットにうまく入らずバイクラックの下に置いていく

バイクをつかむと乗車エリアに再び走る

乗車するとすぐにDHバーの先端に差し込んでおいたスキンズのスリーブをつけようとしたが、コースが最初からカーブが多くとてもつける余裕がない
そのままスリーブをバーから取ると、ジャージのポケットに突っ込む
この暑さでは出番がないだろう

住宅街を抜けると昨日は車両が入らない海沿いの防波堤?のようなところを走るコースへと入る
昨日、途中のコースを見ていたので驚きはしなかったが、初めて通る人にはとてもここがバイクコースには思えない場所を通るのだから
…来年は改善することを強く望みます

パリ~ルーベ級の細い悪路(右は海、左は崖?!)を落車に気を付け身長に走ると、
「…る!」
何やら声がしたと思うと、自分の右隣をさっと駆け抜ける赤いゼッケンの集団を目にする
10分後にスタートした40代前半のエイジの人たちだ
その列車にはあのJさんも!
さすがバイク日本人トップ
こちらも食らいついていかないと
すぐにその後ろにつく
自分のエイジでは知っている人は、地元湘南アスリートのSさん
少なくともSさんに追いつけないとKonaには届かない
Jさんのグループに離れないようにして、周りの水色エイジ(35~39)を抜いていく
スロットの数を考えると、上位3位に入らないとまず無理だ
スイムで遅れているのは承知済み
バイクとランでどこまで取り戻せるかにかかっている



ほどなく市街地を抜けて田園風景(農道?)広がる道へと続く
アップダウンが続きカーブが多いので、なかなかスピードが出せない
元オリンピアの竹谷さんは、このコースを見越してTTバイクではなく、ロードにDHバーで走ると聞いている
なるほどうなずける
昨日もバイクコースは地図中で確認したが、複雑すぎてとても覚えられなかった
大会側が言うには、これでも昨年よりは改善されたそうだ
「変則的な1周半コース」ということだそうだ
正直、コースミスも覚悟していたのだが…流石、日本のレース
ボランティアがとてもよく動いてくれてコース誘導もしっかりしている
おかげでコースに関して少しも不安はなかった

90キロコースを全力で走ったことはなかったのでペース配分に戸惑ったが、
Jさん含む赤ゼッケングループに何とかついていけるぐらいで走っていたので、逆にペースは安定していたのかもしれない
平坦では何度も離されそうになるが、キツメの坂が来る度に追いつきそのまま抜かす…これをしばし繰り返していた感じ



そして、180度ターンは何度も登場するたびに私は、かなり大回りしてしまい、ここでも再び差が付いたり縮まったり
そんなにコーナーが苦手だと思っていなかったが、こうした強者揃いのレースでは自分のハンドリングの貧弱さばかりが目立った

35㎞過ぎあたりで、後ろからグワングワンとディスクホイール特有の音がする
白のスペシャのロード…竹谷さんだ!
あっという間に抜かされて視界から消えた…次元の違う走りだ…
来年から同じエイジかと思うと…いやいや今は考えないようにしよう

この日も自分はGarminEdge800と500の二つを付けていたので、細かい情報は500でマップは800と確認していたので、
1周目を折り返してからは地図がかなり役だった(実際は軌跡が参考になったのだが)

1周目は坂もシッティング、ダンシングどちらでも難なくこなせたが、2周目はギリギリの状態だった

いつ売り切れて大失速しても可笑しくない状態
左右のふくらはぎも何度も攣りそうになった
その度にSさんの背中すら見えてないのに何してる!と自分を叱る

一瞬、ランのことを考えると脚を温存しといたほうがいいのでは…とも思ったが、まだまだ青色ゼッケンは前にいるはず

それと、1周目の折り返し地点あたりの応援ボードに
「私もKonaに連れてって!」
を目にして、YOMEに約束した「俺が必ずKonaに連れて行くから」を思い出す

チンタラ走っている場合か!

カツを入れる

まだ行ける
まだ脚が動く
まだだまだだ

1周目半で再び180度ターン

その手前の下りで減速が追いつかず曲がりきれない!
そう思った瞬間、左のクリートを外して何とか落車だけは避けた

先ほどから抜いたり抜かれたりしていた赤ゼッケンの同じトレック乗りの方に
「カーブがキツイですよね」
声をかけられる

ごもっとも

でも私の場合は、ハンドリングの未熟さもありますが…

ターンしてからは同じコースの復路をゴール目指して走る
さすがに1周目と同じように軽やかにはペダルが回らない
ラスト30㎞過ぎてから後ろにいたJさんがスピードアップ
こちらはもう一杯一杯だったので、その背中が視界から消えないように必死に追うのみ
まだSさんの姿は見えない
今走っている集団もほぼ私たちと同じペース
ずっと他のアスリートを抜いてきたが、このあたりでペースが同じものだけが残ってきた感じだ
それでも少しずつ前の集団を追い越していく
ようやく2ラップ目のコースからフィニッシュコース方面への分岐まできた



残り数㎞
ここで脚を残しいたら悔やんでも悔やみきれない
全部出し切ってやる
さらにペダルを回し目の前に数人を抜く
あと10㎞コースが続いていたら完全に売り切れていただろう
こんな無茶な走りが出来るのは90㎞という距離とレース独特の高揚感があるからだろう

メーターでは残り1㎞を切ったあたりで細い上りに入る
まさかと思ったがどうやら上りゴールらしい
しかもかなりキツメの上りだ
他の選手も同様に失速
ここで崩れる訳にはいかない
フォームもグチャグチャ(恐らく顔もグチャグチャ?!)先の見えない上りに突っ込んでいく

…と急に坂が終わりオフィシャルの方が道をふさぐ
「降車ポイントですか!」
叫ぶが、YesともNoとも取れない返事が返ってくる
前の選手がバイクを降りているのを見て、自分も急いで降車
バイクは自分でラックにかけることになっている
近くのバイクラックめがけてダッシュ

…とここで背後にオフィシャルのおじさんが何やら怒鳴っている
「ダメだよ。今度やったらペナルティだぞ!」
訳が分からない???
どうやら降車エリアのラインを少し越えていたとのこと
だったら、何で訪ねた時に答えてくれないんだ?!
ここでゴネても時間が潰れるだけなので黙って話を聞く
「もう行ってもよい」
同じく降車ラインを越えた選手が後から来たのでおじさん再び叱責するためにどこかへ行ってしまった
その前に降車エリアの情報をもう少し手前から伝えないと多の選手も困るのではないか

更衣テントへ駆け込む途中にボランティアからランバックをもらう
メット、アイウェア、シューズをバックに放りこんで、シューズ、バイザーをつけてランスタート



心配していた走り出しだが、意外にも足運びは軽い
タイムは3分40ペースで走る
最初から突っ込みすぎの感はあったが、得意にランで上位に上がれなければ意味がない
無理でも無茶でもやるしかないんだ

2㎞すぎあたりで、ももの内側に刺すような強烈な痛みがはしる
こんなの初めてだ
脚が動かない
でも止まってなんかいられない
走りながら痛みをちらす
なかなか痛みがひかない
少し焦ってくるが、1㎞ほど走ったあたりでようやく痛みが治まってきた
ペースが4分弱まで落ちてしまった
ここからもう一度ペースを上げるぞ!
…と思いきや階段、歩道橋と変則的な上りが続き、待っていたかのように反対側の脚のももの内側から同じように刺すような痛みで前に進めなくなる
止まってストレッチするか
一瞬思ったが、先ほどと同様走りながら痛みをちらすことにした
今にも脚がつりそうでヒクヒクしている
マズイ
エイドステーションが見えてきた
目の前に飛び込んできた塩タブレットを鷲づかみする
それを口に放りこんで水で流し込む
暑さとこの湿度のせいだろうか
こんなにも脚が痙攣するなんて初めてだ
ヒヤヒヤしながらも痛みが落ち着いてから再びペースアップ



だんだんと歓声が聞こえてきた
今回のコースは一度ゴール脇を通りその先で何度かUターンしながら徐々にゴールへと向かうレイアウト
MCの賑わいから既にゴールしている方がいることが分かる
青色ゼッケンでないことを祈るのみ

YOMEが途中で応援してくれていたのを発見
「青(色)はあと何人?」
YOMEに訪ねる
「前方8人」
まだそんなにいるのか…一人ずつ抜いていくしかない

前のランナーを抜く度にゼッケンの色を確認する
青を三人抜いたあたりでSさん所属のチームウェアを着た方を発見
Sさんか?!と思いきや別の方でした
が、この方も青ゼッケン
さらに前にいるのか

ラストゴールまでの直線に入る
脚はインターバルをやり終えた後のように動きが鈍くなっている
でもまだ行ける
持てる力を全部出せ
ゴールが見えてきた
残念ながら前にはランナーが見えない
これ以上の順位を上げることは出来ない
それでも力の限り走る走る走る



そして…ゴール
すぐさま後ろを振り返り一礼



大会運営に携わる白戸太郎さんが握手して身体を支えてくれた
「やったな!」
「…えぇ、もう…ヘロヘロ…ですけど…」

ボランティアのおばちゃんがチップを外し、水を渡してくれた
浴びるほど飲む
終わった

タイムは…いや、順位は…一瞬頭をよぎったが、それよりも自分の力を出し切れたこと、自分のレースが出来たことが何より嬉しかった
YOMEがカメラを抱えて近くまで来てくれた
ありがとう

そこで、バイクでほぼ同じ集団で走っていた白のスピードコンセプト乗りの方に声をかけられる
「ラン速いですね。これでスイムさえ何とかすればスロットもいけますよ」
えぇ分かっております…課題はスイムです

…とここで、YOMEが目をパチクリさせている



目の前に今回の優勝者Maccaことクリス・マコーマック選手が他の外国勢と話をしている
おぉ…千載一遇のチャンス



ということで忙しそうですが、写真をパシャリ
ありがとうございます(昨日もサイン会で写真を撮らせてもらえましたが)



Sさんはすでにゴールしていた
「追いつけませんでした」
Sさんはやはり速い…完敗です



その後は…
マッサージサービスを受け、水をかぶり汗を軽く流してから着替え



その後、バイクと荷物を受け取りバイポタさんにバイクとバックを預ける
来週の木曜日には地元ショップのOSJに配送される



その後、ホテルに戻り荷物を受けとって、EXPOで最後の買い物
フィニッシャーTシャツとリカバリーグッズを購入



夕方5時を過ぎたあたりで、スロット発表の会場へ向かう
その前にネットの速報で自分の順位は確認
エイジ25位(この時点では。後に24位と発表されていた)
まったく届かなかった
Sさんは5位
ロールダウンがあればKonaにも届くかもしれない順位だ
スロット前では定時を過ぎてもなかなかスロット発表が行われない
そこで会場のドアが開いて、白戸さんが登場
名簿のチェックが入っている方がKona確定、同じくラスベガスでの70.3の世界選手権の出場権も同じ選手に資格が与えられる



自分のエイジは上位2人まで(ロールダウンで3位まで入った)



竹谷さんはエイジ3位でKona確定!FBの仲間のOさんもスロット確定

スロット発表会を最初から最後まで見たのは今回が初めてだ
自分はまったくお呼びでないのは分かっていたが、今日は素直にスロット獲得と者を称えたい気持ちだった

竹谷さんの喜びを見て、正直、羨ましと思った気持ちもあったが、自分も今日は全てを出し切った
単に力が足りなかっただけだ
未練はある
でも後悔はない
だから素直にスロット獲得者に賛辞を送ることが出来たのだろう
発表が終わり、Oさんと竹谷さんに「おめでとうございます」と伝える



OさんはMelbourneでもご一緒したがそこで逃してしまったスロットを確実に取った
スゴイ



竹谷さんは初対面(有名人ですし)ですが、素敵な笑顔で話をしてくれました
同じアイアンマンを初めて一年目にしてスロット獲得
器が違います…ぜひともKonaでも暴れてきてほしい!



アワードパーティーに出る権利は選手にあるのだが
やはりアワードはスロットを獲得した上で参加したかったので、そのままYOMEと一緒に帰路へ



名古屋で待望の味噌カツを頂き、新幹線では夫婦共々ぐっすり…危うく寝過ごすとこでした



長い一日でした
自分の課題がよく分かった
そしてKonaの壁の高さも



今はただぐっすり休みたい
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