Go The Distance!

地球が、自然が、人が、好き
走ること(Swim, Bike, Run)が大好き
ウッドキャビンの部屋にようこそ!

レースの代償

2011-07-29 23:08:55 | アイアンマン
レース終えて戻ってきた

翌日
疲れを取るために、いつものタイマッサージを受けに行った

身体はまだあちこちバリバリに張っているが
リハビリがてらちょっと身体を動かす

道中5キロをリカバリージョグ

レース会場で購入した初ニュー​トンを試し履き
不思議な履き心地だ

マッサージを受けた次の日の朝…
さぞかし気持ち良く目が覚めるかと思ったら、
悪寒がして目が覚めた…

正確には
昨日、マッサージを受けている時から
「少し寒いなぁ」
と感じていた
クーラーの効きすぎぐらいだろうしか考えていなかったが、
ただでさえハードなレースで免疫力が下がっているところ身体を冷やしたせいで
本格的に風邪をひいたようだ

だるくて食欲もない、
でも仕事を休むわけにもいかないので、
解熱剤&バッカスD(リポDみたいなものです)で流し込み、タクシーにて出勤
午前中は、何とか乗り切れたが、午後は少しだけ怠くてまったく集中できない
いよいよヤバそうだ

何とか仕事を終えて少し早めに退勤して病院へ直行
私は喘息持ちなので、大体、風邪は喉からくる
レース前に通っていた個人経営の病院ではなく、今日は迷わず総合病院へ

耳鼻科の専門医に診てもらい肺と喉(顔を撮る?)のレントゲンを撮る
医師の話ではどうも、内臓に何か写っているらしい…
これは内科だろう
ということで今度は内科へ
血の検査、尿検査を済ませ、内科医に診断を受ける

今日は入院して明日もう一度診断

ということでしたが、
仕事は休めないので処方箋を出してもらう

食欲もなく何も食べられなかったので点滴も打ってもらう
4時間で1リットル…
さすがに途中で尿意をもよおすほど

家に帰ってからもフラフラ
とても明日、仕事に行ける身体ではなかったが、だからといって休むわけにもいかない
腹の調子が悪い
もう急降下って感じ
熱も下がっていないので、この日は即寝ることにした

その翌日…
朝から薬とバッカスDを水で流し込む
食欲はまったくない

職場では、レースで後回しにしていたデスクワークを片付ける
熱が上がると、デスクワークのスピードが一気に落ちるので
その前に片付けられる仕事を優先度の高い順から片付ける
その日を仕事を乗り切った

そのまた翌日(金曜日)
何とか今週仕事を終えることが出来た

午後は早退して病院へ
内科での診断と、一昨日の検査の結果を聞きに行った

検査の結果
血の検査で肝機能に異常な数値が見られた
ともに、アミノ酸の造成を促す酵素のGOT、GPT
(GOTは、心臓に最も多く含まれ、ほか肝臓、骨格筋にも含まれる)
(GPTは、ほとんど肝臓に含まれる)
レースで脱水症状になった結果、新陳代謝の異常、肝臓への負担から
大量のGOT、GPTが流れ出て、その値が大きくなったようだ
(過激な運動でもGOTの値が多くなるそうだ)
これが通常の数値は、
GOTが8~40(IU/l)
GPTが5~35(IU/l)
だが
私の数値はどちらも3桁でレッドゾーンだそうだ
いわゆる
肝機能障害の一歩手前だそうです

血が入れ替わるのに、およそ一ヶ月
その間(来月まで)トレーニング​禁止!
とのこと

参りました

レースに出るのは自分で決めたこと
結果
そしてこれが
レースの代償

甘んじて受け入れよう

これからも ずっと

2011-07-27 11:31:05 | かの地の出来事

アイアンマン翌日
あれだけ疲れていたのに、一日経つと動けるようになるから不思議だ

島のホテルで一泊した
正確に言えば、島から昨日、戻れなかったと言ったほうがいいだろう

ゴール時間が予想したいたよりも遅かったこと
加えて、しばらく動けなかったこともあり、
飛行機のチケットを押さえていたのだが、その日の最終便(午後8時)に間に合わなかった
仕事がら、平日の有休は取れないので出来ればレース終了後すぐに戻りたかったが、レース会場は島の南、空港は島の北、車で飛ばしても1時間以上かかる
どちらにしろ、すぐに動ける身体ではなかったのでフライトには間に合わなかっただろう
(幸い、翌日の休みを取ることが出来ました)


翌朝、ホテルのロービーにはところ狭しとバイクケースが並ぶ


地元のトラ仲間のバイクはトラックの荷台に詰め込まれていた
カーボンバイクなら傷の一つや二つは覚悟しないといけないだろう…
手間でもバイクケースを持ってきたほうがいいと思うのだが


この酷いタイムでは、スロットはおろかロールダウンにはひっかからないだろうけど、アワードは見てみたい


これって「ハ○ルの動く城」のパクリですか…


スロットの発表及びロールダウン、アワードの会場になっているホテルへと向かう


お城みたいなホテルの中に入って案内板に沿って会場へ


さぞかし盛大な発表なのだろう
…と思っていたのだが、
スロットの発表は
A42枚の紙にプリントアウトされた紙2枚が壁に貼られているだけ
何とも味気ない


そしてそこに当然、自分の名前はなかった


島に来てから本当に慌ただしく
オフィシャルショップを覗く暇もなかった

会場の一角に少しずつ商品を広げている業者の方がふえてきた
スキンズやニュートンなどのブースも出てきたので、
前から興味があったニュートンを試し履きさせてもらう
フォアフットを前提に設計された靴ということで、
母子球の下あたりがフカフカしている感じだ
ただ不快感はない

多くのアイアンマンが支持していることもあり、
私自身も最近、ランの故障が続いていたこともあるので、
フォアフットにはとても興味があった
(余談だが、職場ではファイブフィンガーズを履いている)
ニュートンはレース用とトレーニング用の2足を購入

スキンズは、履いてない時はないぐらいなので、消耗も激しい
ソックスやトライアスロン用のパンツ。A400のバンツなど購入


私にトライアスロンの楽しさを教えてくれた
宮崎さんともお会いすることができた
昨日は、フルアイアンマンではなく、70.3の方に出場したそうです


昨日、レースで会った(私は覚えていないが)日本のトラ仲間とも再会
「あんなになるならリタイアしろ!」と怒られた
かなりヤバイ状況だったらしい
たしかに私もランでの脱水症状は初めてだ
あの時の感覚は思い出したくない
『ボーントウラン(Born to Run)』の中で
自分のおしっこを飲んだランナーの話があったが、
私もあの時覚えていたのは、たとえ道ばたの水たまりでもいいから
水が欲しかったということだ。
何でもいいから口に入れたかった
それぐらい水が欲しかった…
あの感覚は二度と味わいたくない。
脱水症状の時に(これまた覚えていないが)助けてくれたかの地の友人たちとも再開
そして、また怒られた
スイマセン

そんなことをしているうちにロールダウンの発表時間
ロールダウンは4名のみ
私のカテゴリーには一人もいなかった
こちらも発表は味気なくあっという間に終わり、
狭い小部屋に集まったわずかばかりの期待を持ったアスリート達が
肩を落として部屋から出て行った


昨日、ご夫婦で参加された西内さん(ご自身は4位、奥様は2位)とお会いできて、写真を撮らせて頂く
嬉しい限り


その後、
アワードが始まる正午過ぎの時間
レースに出た人は参加してもいいということだったが、この華やかさは今の私には眩しすぎたので遠慮した
いつかハワイ行きを決めて胸を張ってアワードの場にいることが出来るように…

私たちの帰国便の時間も近づいてきたので、会場を離れることにした
空港までの道中、雨が強くなってきた

予報では昨日のレース当日も天気予報は雨マークだったのだが、
よくここまでもったものだ
雨レースだったら、完走は出来ていなかっただろう


2日間お世話になったタクシーアジョシ(おじさん)と


飛行機は上昇したかと思ったらあっという間に下降が始まる
ざっと備忘録をまとめた
空港に到着
快晴
そして蒸し暑さ

帰宅後、すぐにマッサージを受けに行きたかったのだが、
明日仕事で使うデータが見つからず結局、作り直すことに…
その作業が終わったのが夜中の1時過ぎ

寝る前に気づいたのだが、
足がパンパンに腫れている
赤ちゃんの足みたいだ!
土踏まずがなくなっている
なんじゃこれは!

とりあえず、日焼けの酷い箇所にアロエクリームを塗る
ワセリンの量が足りず、皮が剥けた首の後ろに軟膏を塗り寝ることに
長い一日だった


やはりアイアンマン最高だ
自分のミスでの体調不良で納得のいくレースは出来なかったけど
もう頭の中では次のことを考えている
自分は何かに秀でたものを持っている訳ではない
そんな人間でも3つ合わせたら
勝負することが出来る
1つがダメでも他で挽回できるチャンスがある
駆け引きよりも、一人一人の“今までやってきた”がその時に試される
この充実感は他のどの競技にもないものだ

Swim Bike Run

これからも ずっと

撃沈

2011-07-25 13:18:40 | かの地の出来事

4時起床
長い一日の始まりだ



朝食は、おにぎり3つと味噌汁、リンゴ、ヨーグルト

ゆっくりとストレッチして、オイルを塗る
ちょっと肌寒く感じたので、スポーツバルムのレッド1を塗る
(これが大失敗だった…)

5時過ぎ、
アップがてらモーテルから会場まで(1キロ弱)走ってみると、
すでにナンバリングが始まっていた


壮観な眺め…総額幾ら…なんて野暮なこと聞いてはいけません

せっかくだからと私もナンバリングを済ませる

ITUの時のようにシールかなと思ったら、
スタッフが直接、ペンで書いてくれるようだ

オイルにレッドを塗ったことを後悔
ちょっと身体を動かしたら痛いほど(唐辛子の成分も入っているので)蒸し暑い

レースウェアの上から来ていたTシャツが汗だくになる
上に着ていたユニクロシャツはアップ用で、スタート直前に捨ててもいいボロを選んでいた
オイルを塗ったせいでスタッフがナンバリングやりづらそうだったので、Tシャツで腕と脚をゴシゴシ拭いてみる
それでもまだ皮膚がひりひりしている

イエロー2も持ってきていたので、こちらを塗るべきでした



その後、
モーテルに戻り、もう一度トイレを済ませ、YOMEより先にスイム会場へ移動



6時半
スタートまで残り30分

20分ほどジョグでアップ


今度はたっぷりワセリンをつけてウェットを着て
スイムスタート地点へ


あれほど夢にみたレースなのに
やはりレース前はかなり緊張してくる
一瞬よぎる不安

…とそんな時

70.3にエントリーしているブルース君が声をかけてくれた
君は本当に絶妙なタイミングで、いつも励ましてくれる
ありがとう


ブルース君に送り出され
KーSWISSイエローマン?に迎えられスイムスタートエリアへ


軽く泳いでみるが、足が攣るほど水温は低くない
心臓がやけに早く動く

その頃…

ブルース君…楽しそうだね…
(※70.3のスタートは2時間後)


MCがスタートまで盛り上げてくれる


私は、カチコチだが…


スタート数分前
これだけの人数が一斉スタートなのだから、バトルは必至
2年前にもオリンピックディスタンスで500人一斉スタートを経験したが
今回はその比ではない


3列目の中央ややアウトよりの位置取りで待つ

号砲一番

スイムスタート

スイムのバトルはやっぱりすごかった…

アイアンマン(フル)メンバーの全てが同時に泳ぎ出すのだから当然か

バトルで2度ほどゴーグルが外れる
2度目にゴーグルが外れた時は、もうつけ直すのを諦めてそのまま泳いだ

なるべく同じスピードの人を見つけてドラフティング?させてもらいながら泳ぐ
昨日、すり剥けた首が痛む

直前にまったく泳げていなかった割には腕が回せた
集団で泳いでるせいもあるのだろう


2ラップの1周目は39分


目標が1時間20分だったのでほぼイーブン
水分補給(というより口に含んだだけだが)を済ませ2ラップ目へ

2ラップ目はバトルに巻き込まれることなく泳ぐことができた
なるべくインコース沿いをロープを目印に泳ぐ


1時間20分後半でスイム終了

アイアンマンのトランジットはバイクのバックを取りに行って
テントの中で着替えて、バイク乗車となる


メットを被る間に補給


やはりアイアンマンともなると
みなスイムが早い
(私が遅いとも…)
昨年のアイアンマンディスタンスでは結構自転車が残っていたが、今回は半分以上はすでにスタートしている
少し焦る


バイクバックにウェットやタオルなど詰め込み
補給を流し込み
バイク乗車地点へ


オリンピックディスタンスならシューズはペダルにつけっぱなしだが
アイアンマンは後のランで活かすために靴下も履いて
バイクシューズもいつものロングではき慣れたものを先に履く
本当はバイクではロング専用のバイクシューズが欲しいところだが
かの地ではまず手に入らないので、今度帰国する時まではこのスタイルで


寒くもなく疲れもそれほど感じない
イケルとこの時は思った

ハンドルの先端にはスキンズのパワースリーブを差し込んでおいた
(寒さ対策という訳ではないが)


バイクは1周目は良い感じでペダルを回すことができた
100人以上は抜いたと思う
…が、かなり突っ込みすぎていた感はあった


昨年の島レース
2ラップ目が脚が回らなくガタガタになったので、
頭では押さえろ押さえろと思いながら…

ところが、やはり飛ばして過ぎていたようだ

2周目には脚が完全に売り切れ状態

バイクでの乗り込みがまったく足りてなかったのだろう
加えて、休むことなく続く坂の連続、じわりじわりとスピードが落ちていく

2周目に入り
今まで使ったこともなかったインナーギアに手を出してしまった
それほど脚が回らない…もう気力ではどうにもならなかった

これがいけなかったようだ
やはり慣れないことはするべきでない

2度目の変速で、アウターからインナーギアに入れたときチェーン落ち

スイムでの遅れを取り戻すはずのバイクパートでバイクを降りることになるとは…
いそいでチェーンをはめて再び走り出す

ほとんどエイドにも手を出さなかったのだが、
2周目に入るとそうはいかなかった

水を含ませる程度だったエイドの補給も
徐々にゲーターレードばかり取るようになる

余談だが

アイアンマンのエイドのサポートは充実している
昨年のアイアンマンディスタンスレースでは、
エイドはあるものの手を伸ばしも何もくれなかった
私はエイドというのは降車して自分で欲しいモノを取る所だと思っていたぐらいだ
だから水分補給は自分の用意したボトルだけが頼りだと思っていた
アイアンマンではエイド直前でスタッフが水とゲータレードをボトルごと差し出してくれた
一度取り逃しても、何人もの方が手を出し用意してくださっているので
正直ボトルは2本もあれば充分だと思った
また預けておいたスペシャルドリンクも
2周目に入るあたりでスタッフが遠目で私のナンバーを読み取り
通過するまでにバックを用意して差し出してくれた
中身はバッカスD(日本のリポDとみたいなものです)とコーラ
これだけでも少しぼやけていた頭がスッキリした

だが、
坂、坂、坂と平らな道はないのではと思うコース
気持ちが折れそうだった

その頃…

ブルース君のスイムスタートが近づいていた

ブルース君…その余裕、分けてください…

70.3スイムスタート
さすがにブルース君、顔つきが変わりました
ややアウトよりの先頭で入水

スイマーのブルース君、トップ集団でスイムアップ!
流石!!!
(以上、YOME談)


一方、私の方は…

2周目後半で尿意が感じ処理
我慢できるレベルだったが、これでリズムを取り戻せるならと思い降車
水ばかり飲んでいたせいか、なかなか止まらない
こんなに身体に水分があるのかと思うぐらい長かった

これで気持ちを切り替えられるか
…と思ったが、そんなに甘くはなかった


2周目も半分を過ぎた頃、
脚がたれている状態でも何とかTTポジションで安定して走ることが出来た

しかし、坂の登りでタレてスピードが落ちるの繰り返し

あれほど坂の練習をしていたのに…情けない

1周目で抜いたほどではないが、2周目ではかなりの人数に抜かされた…と思う
意識が朦朧して
いつ落車してもおかしくない状態だった

完全にバイクの練習不足
距離を踏んでいなかったことが原因だ


まもなくバイクパートが終わろうとしている時、
地元のトラ仲間の方が私を抜いて驚く

「ウッディさん、どうして(こんなに遅いの)?!」
と目をパチパチさせている

いつものロード練では私が先頭を牽いて、その方は大概、途中で切れてしまっていたからだ
それほど、今日の私のバイクはヒドかったのだろう


イエローゾーンに入り追い越し禁止区間
降車エリアでバイクを降りるとボランティアの方がバイクを回収してくれる

急いでラン用のバックを取り、再びテント内へ


メットを脱ぎ、靴を履き替えランスタート

その頃…

ブルース君はゴールして応援にまわってくれていた
(気づかなくてゴメン)

ランは脚が動かないかと思ったが
5分すると脚が回るようになってきた

ランは2ラップのコース

1周目の前半は5分弱/kmくらいペースだとGarmin310XTを見て気づく
これじゃあジョグペースだろ!
と自分を叱咤

ペースの上がりは鈍いものの
前の走者を抜きはすれど、後ろからは抜かれなずに走り続ける

若干ペースはあがるも、1周目は4分40~50秒/kmくらいのペースまでしか上げることが出来なかった
この辺も練習不足が効いているのかもしれない

すべてのエイドで必ず水分補給はするようにした

1周目後半
またも尿意を感じて道端で処理
今思えば、多少の尿意があってもそのまま走りきったほうが良かったのかもしれない
長い長い時間、体内からの水分が放出

1周目の最後のエイド
ゲータレードを1杯飲んだのだが、それでは足りなかったようだった
(本来ならここでラン用にスペシャルバックを受け取ることが出来たようだが、スタッフは渡してくれなかった)

ゴール前をすぎて2ラップ目に入ったが、この距離がかなり長い

少し目がチカチカしてきた
身体に力が入らない

ナンダ、コレハ???

スピードがみるみる落ちていくらしく
次から次へと抜かれていく

何だか無性に喉がかわく

そこで気がついた
自分が完全な脱水症状におちいっていることに

身体からは力が抜け、
脚が前に動かない
思考が定まらない

今にも止まりそうな感じで歩いていた(らしい)

頭の中は…

水、水、水、水、水…

それしかなかった

水なら何でもよかった

虚ろな目で水だけを探す

水たまりでもよかった

道路に落ちいるスポンジ(エイドで渡される)でもいい

飲みかけのペットボトルの水でもいい

水、水、みずをくれ…

目の前が白くなってきた

思考はストップ寸前

ただ次のエイドまでは行こうと思った…というより無意識に動いていた(らしい)

白目をむいてふらふらしていたそうだ

他人であり、ライバルでもあるはずの他の選手が見るに見かねて抱きかかえてくれた
(後で聞いたが、日本から友人も耳元で大声で手をたたきながら「大丈夫か!」と言ってくれていたらしいが、まったく覚えていない)
「まずは飲め!」とカーボショッツを水に薄めたご自身のドリンクを私の口にねじ込む
(この辺りから記憶があります)

それ以外にも見ず知らずの方が
水、ジェルなどを渡してくれた

おかげでようやく歩けるようになった

その間にもたくさんの方に抜かれる

とにかく次のエイドまで…とフラフラしながら歩く

ランス・アームストロングが
ツールで脱水症状になった時、とにかく電解質の水をたらふく飲んだという話をおぼろげな話で思い出す

何とか次のエイドに到着した

エイドでは
ゲータレードを5、6杯飲んで、バナナ、チョコバーなどを何個もむさぼる
それらをゲータレードで流し込む

少しだけもうろうとしていた意識がもどってきた
エイドを出て歩き出す

ランパートで歩くなんて初めてだ
(ランの大会でも歩いたことなんて今までなかった)

だんだんと早足で歩けるようになり、
5分もすると走れるようになってきった

さっきフラフラだったときには助けてくれた人もいれば
ここぞとばかり抜いていった人もいた

ランナーの性か
自分を抜いた人はその特徴を大体覚えていた

まずは
自分を抜かしていった人たちを全て抜かすべく
ラン再スタート

キロ4分30ぐらいのペースで
一人抜いては次のもう一人と目標を決めて走る

だんだんと上がっていくペース
ランのリズムがもどってきた

それにつけてランもバイクも本当に坂ばっかりだ
コースディレクターは絶対ドSだ…呪いたくなってくる
登り終える度に次に見えるのが、次の坂だ

戦闘モードに切り変わった頭は妙に冴えていた

Garmin310XTを見ると、
何と9時間30分弱!
まさかのサブ10!!

ランの残り10キロは切ったはずだ

10時間内が当初の目標だったので、9時間台なら万々歳だ

自転車でかなり遅れた気がしたが、
きっとまわりも遅れていたのだろう
…と思い込んでいた

今思えば、ここで本当のタイムを知っていたら
とっくに気持ちが切れていたと思う


ただその時は
とにかく一人でも多く抜く
それしか考えていなかった
その思いが身体を動かしてくれた


ゴール手前まで一人、また一人と抜いてゴールへ

前へ、前へ
気がつけば叫んでいた

…と!
そこで驚く

ゴールの時計は11時間後半を示している

え???

でも迷ってはいられない

とにかく全力で、余力なんてまったくない、心臓がはじけそうだ

走れ、走れ、走れ


ゴール後、フラフラしながら近くの椅子に倒れ込む


タイムは…

11時間44分23秒

自分の時計は10時間弱

何だコレは?

整理出来ない頭で必死に考える…
そういえば、バイクパートで310XTがピ!ピ!ピ!とひっきりなしに鳴っていた

どうやらホイールのマグネットをセンサーがうまくひろっていなかったようで
その度にオートポーズがかかっていたようだ
その間計測がストップしてようだ

納得

これからはオートポースを解除しておこう

頭の中が整理できたら、急に肩の力が抜けた
…と同時に悔しさで涙がこみ上げてきた

1年かけて準備して、
同僚にも応援してもらって
たくさんの人からエールもらって
サポートしてもらって

何だこの結果は!
何だこのレース展開は!!



…………………………………………………………



この悔しさも、この涙も絶対忘れない

忘れるもんか


ゴール後、あまりにも多くの方が医療テントで点滴を受けているのに驚く



後で、YOMEから聞いたが
女子のトップだった選手がゴール後のインタビューで、
「(このレースほど)タフなコースはない。ここを完走出来ればどんなレースもイージーだ」
と言っていたとか…なるほど


私の方は、医療テントのとなりでマッサージを受けようとフラフラしながら歩いていると
先に待っていた欧米人の方が前を譲ってくれた上に椅子まで用意してくれた
ありがとうございます


もう身体が壊れる寸前だ
まともに歩けない


ある程度は覚悟していたが…タフなレースだった


このタイムじゃスロットなんて引っかかりもしないだろう
わかっている


それでもKonaへの道をかけて戦ったことは後悔していない


次は…もし次のチャンスが得られるのなら
"Yes!”と言いたい

後でYOMEから聞いたが
トップのプロ選手は8時間台で余裕のゴール

イエローマンからの抱擁サービス

日本人の西内選手のゴール

こんな風にはじけたゴールをしてみたいものです

同じエイジグループのトップ

やはり、サブ10でのゴールでもないかぎりスロットを手にするのは難しいのですね


何をやられても痛かったが、それなりのマッサージをしてもらっていた
…はずだったが、
ふくらはぎを猛烈は痛みが!

「アパヨ(痛い!)」

えぇ、ブルース君でした
あのねぇ…

マッサージ後、
私のことを心配してくれたブルース君が自分たちが使っている大型バスで着替えて休むように言ってくれる

ありがたい

そのままバスで着替えて身体を横にする

「一緒に食事するかい?」
と聞かれるがとても固形物は食べられる状態ではないので断る

自分も食事どころか点滴コースかと思ったが、
栄養士でもあるYOMEはすでにレース中にジェルや何やらで糖分を取りすぎているいから…と止めるように言われる

かなり休んで動けるようになってきた
まだ荷物もバイクも受け取っていないことに気づく

サポートしてくれた同僚へのお土産も買わなくてはと思い荷物を受け取りに外に出る

と、そこでバイクパートで何度も私に声をかけてくれた青年に再び出会う

日本にお住まいのかの地の方で、
私のブログをずっと見ていてくれて、私に声をかけてくれたとのこと

おぉ、つたないブログでも読者がいてくれることに感激
思わず記念撮影

荷物とバイクを受け取り
オフィシャルショップのお店に行くと
…クローズ!

ありゃぁ…

グッズは前日に買わないとダメですね

再びバスに戻り休ませてもらう
悪寒がするので、(この時期なのに)ヒーターをいれてもらう

食事から戻ってきたブルース君が
そんな我々を見て、ホテルまで車を出してくれた


ホテルのベッドに倒れ込むと…もう動けない
自転車を拭いて、梱包したり片付けたりしたいところだが、とても無理そうだ

…というか熟睡してしまったらしい(YOME談)

こうして初アイアンマンは終わった

Result
Cat:M35-39
34th
Swim-R: 1:26:46
Bike-R: 6:19:16
Run-R: 3:48:10
TOTAL-R: 11:44:23

追記
私のカテゴリーでは上位9位までがKonaのスロットを手に入れた
上位のタイムを載せておく
1st
Swim-R: 0:53:36
Bike-R: 5:12:42
Run-R: 3:18:38
TOTAL-R: 9:29:22

2nd
Swim-R: 0:55:58
Bike-R: 4:59:17
Run-R: 3:36:55
TOTAL-R: 9:38:45

3rd
Swim-R: 1:02:14
Bike-R: 5:22:30
Run-R: 3:11:08
TOTAL-R: 9:42:25

4th
Swim-R: 1:05:20
Bike-R: 5:30:07
Run-R: 3:23:44
TOTAL-R: 10:06:28

5th
Swim-R: 1:05:15
Bike-R: 5:25:58
Run-R: 3:30:02
TOTAL-R: 10:07:10

6th
Swim-R: 0:54:42
Bike-R: 5:19:58
Run-R: 3:47:47
TOTAL-R: 10:07:16

7th
Swim-R: 0:58:19
Bike-R: 5:14:59
Run-R: 3:56:01
TOTAL-R: 10:15:24

8th
Swim-R: 0:55:40
Bike-R: 5:17:43
Run-R: 3:55:35
TOTAL-R: 10:16:38

9th
Swim-R: 1:01:34
Bike-R: 5:27:03
Run-R: 3:43:37
TOTAL-R: 10:23:03

再び島へ

2011-07-24 23:26:13 | かの地の出来事
いつもお願いしているバンタクシーのおじさんはかの地には珍しく?時間に正確
朝6時にはマンションの下で待っていてくれた
私たちはバタバタと用意をすませ戸締まり確認し、出発


自宅からタクシーで1時間で空港に到着
「大事なモノだから!」と熱心に伝えたら
こんなにベタベタと(割れ物注意)を張ってくれました


重量は、ケース、フレーム、ホイール、工具などモロモロ入れてもこの重量
良く出来たケースです


午前7時50分発で9時にはアイアンマンの行われる島に到着
あいにくの天気だ

この島にやってくるのは昨年の6月のレース以来だ
関連記事はこちらです)
あれから1年弱
再びこの島にやってきた
アイアンマンのために


荷物の受け取りを待っていると、航空会社の職員自らケースを持ってきてくれた!
前回のどこぞの航空会社とは雲泥の違いだ
かの地では小さなローカル線だが、徹底した職員サービスとコストパフォーマンスで最近人気が出てきている航空会社だ
(日本行きの便も始めた)
かの地で飛行機での輪行はこれが最後(復路もあるが)だと思うが、これからもお世話になりたいぐらい良心的だ


今回もYOMEという最大最強のサポーターがいるのでレースに集中できそうだ

結局、体調は完全に回復しないまま、この日を迎えてしまった
体調管理が出来なかったことを猛省している
テーバー期にあたる3週間は何も出来なかった
レース数日前にジョグとバイクの流し、イージースイム(2キロ)と何とか3種をこなしたが
咳と怠さは抜けない
こんな状態ならレースに出るな!
と言われそうだが…
全てをこのレースために1年かけて準備し、職場への理解を得て、機材を揃え…
あこがれのアイアンマンがかの地で開催される
全て揃ったのだ
私の体調を覗けば
「次があるよ」ともう1年待つなんてことは出来ない
これだけの条件がそろうことはそうそうないはずだから
出場した結果、後悔することになっても
何もしないで後悔するより、まずはやるだけやってみたい
例えリタイアしてとしても、この先に影響を与えるとしても
今、自分がここにいることを選択したい
「次」とか「今度」なんて誰が保証してくれるんだ
チャンスは自分で作っていくしかない


島の空港(島の北側)を出て、予約していたバンタクシーに乗り、島の反対側(島の南側)のスイム会場へ


途中、雨レースが予想されるので、アイウェアに塗る撥水スプレーを買いにスーバーマーケットへ
ここで開店まで20分ほど待たされることに
雨対策をしっかりしてこなかったことを反省
車用品売り場で、フロントガラスに塗る撥水スプレーを購入


その後、T1のスイム会場へ
空は相変わらず重たい雲が垂れ込め、何度かぽつぽつと雨を降らせた


1時間半ほどで、スイム兼T1会場到着

すでに会場にはかなり数の選手が試泳している
私もすぐにウェットを着て、軽く泳いでみることにした


透明度が高く、波はない(湾内なので)、ただし水温は低い(公式発表では22度)
レースでは反時計回りに2周回することになっている


最初のブイのところまで泳いで折り返す
久しぶりに着るウェットはやはり安心感がある
キックをほとんど打たなくても十分の浮力
これだけクリアなら自分と同じペースの選手についていくのにも助かる


すぐに上がったのは…
ワセリンを塗り忘れ、首がすれて痛かったからです…
(これが翌日さらにヒドイことに…ワセリンは大事です)


"You are Ready"
残念ながら、"I'm not..."と言いたいところだが
少なくとも気持ちだけは準備出来ています


スイム2ラップ終えた後は、このゲートをくぐり


歩道を通り


ここで自分のバイク用のバックを取り、テントで着替えてからバイクを取り
バイクスタートとなります
(…ということをその後の説明会で聞きました)

今回のレース会場は、T1とT2がかなり離れていて、10キロ以上ある
車でも20分ほどかかる

一端、T2があるレース本部へ行き、受付をすませることにした


244
これが私の明日のレースナンバーだ

その後、車でバイクコースを下見
…が、スイムの疲れ(情けない…)か途中で私は居眠りしてしまった
(YOMEがビデオカメラで撮ってくれていたという安心感もあってか)

バイクコースは2ラップなのでおよそ90キロを車で回った
慌ただしく車は再びT2のレース本部へ


バイクの検車もあるので、ケースからバイクを出します

使う工具やパーツたち

幸い雨は止んでいたので、外で組み立てる

バイクに関するモノは全てケースに入れてきた

エアロヘルメットも
(…これが後にとんでもないことに…)

だんだんとカタチになっていくSpeed Concept(以下SC)

やはりまだSCは珍しいらしく
途中何度かバイクのことで声をかけられる


T1のトランジションエリアは閉鎖時間も迫っているのでそれぞれのバックの用意をすませる


SC用のボトルには、パワーバージェルを12本全て入れて、最後にすこし水を加える

…とここで時間切れ
日本語での説明会の時間となったので会場へ移動

今思えば、この場に日本のトッププロの選手達もいらっしゃったんですね
私は一人興奮していて周りが見えてませんでした(苦笑)

会場には入りきれないほどの日本人の方々

こんなにたくさんの日本人が来ているということに驚く
チャイナが中止になった分、かの地の方にもずいぶん流れてきたと聞いている
(その分、Konaへのスロットは増えました)

説明を聞いて驚いたのは
スイムアップとバイクアップはそれぞれ
トランジションエリアとは別の場所に行き、
バイク用、ラン用のバックを受け取り、
テントの中で着替えて使ったモノを全てバックに入れて自分のエリアに置いてから行くということ

昨年のアイアンマンディスタンスレースでは
T1とT2の場所は離れていたが、
基本的にはオリンピックディスタンスと同じようにスイムアップではバイクのところに行き、
その場で着替えてカゴの中に放り込んでおけばよかった

アイアンマンはそのあたりが違うのかもしれない

バイクについて

「パンク(修理)は手伝いません」
というアナウンスは当然だと思ったが
ゴミはエイドの50メートル以内というのはちょっと驚いた
(ちなみにそれ以外でゴミを捨てるとペナルティになるとのこと。ジェルの袋とかどうするのかな?)

今までのレースでは好きなときに補給して
みなポイポイ捨てていたけど…
アイアンマンともなるとその辺りもしっかりしているだなぁと感心


バイク(ラン)のエイドでは中間ポイントで預けておいたスペシャルエイドを受け取ることができる
何だかプロの選手みたいでアイアンマンってやっぱり別格なのかなぁとこれまた思ったりした


ペナルティについて
今までのペナルティは昨年の島レース以外は、まともにマーシャルが動いているのをあまり見たことがないが
このあたりもしっかりとしているのだろう

そして一番気になるKonaへのチケット

チャイナのスロットも流れてきたため
スロットも75とまたとないチャンス

スロットの配分

私のエイジグループでは9個のスロットがある
これは他のアイアンマンに比べてもかなりの配分数らしい

4時から始まった説明会は1時間で終了

その後は急ぎ
YOMEと手分けして準備に取りかかる

その後、すぐにバイクを組み立てる、バイクのチェックまであと1時間しかない
私は、バイクのブレーキパッドをメンテブースで交換してもらった


明日は雨が予想されるので、スイスストップのイエローのパッドに交換
これが結構時間がかかり45分もかかってしまった

YOMEに補給食(バイク用)を準備してもらう

(撮影:YOME)


(撮影:YOME)
塩熱サプリとハニーティンガージェルをサランラップで包む
パワーバー2本を短冊状に切り違う味(バニラとチョコ)をサンドイッチしてキッチンペーパーで包む
その中にいくつかにアスリートソルトを挟む(刺激と塩分補給)
種なし干し梅は別に包む

今から思えばこの時急いでバイク用の補給食を用意しなくても
翌日の朝バイクにつければ良かったのだが
初アイアンマンで気が動転していたのでしょう
バイクを預けたらレース始まるまでそれまで…みたいな気がして全てセットしておかないといけないと
勝手に思い込んでいました

パッド交換もようやく終わり、YOMEと合流
バイクチェックを受けようとそれらしきテントを探すが、なかなか見つからない
役員の方に尋ねたら、バイクチェックは、T1のスイム会場の方だと判明

チェック終了まで40分
これまた急いでフロントホイールを外し、車にそのままバイクをつめこんで急ぎT1会場へ

事前にセンタムバイクで検査してもらいサインをもらっていたので、
店長からのメモを見せるとすんなりバイクチェックは終了

ところが、ここで問題が!
エアロヘルメットのチェックを受ける際、役員の方が渋い顔をして
「このメットはダメだ」と言ってきた

まだ購入して数回しか使ってないのになんで???

役員の方の説明を聞く
メットの内部…おでこにあたる部分の発泡スチロールにわずかながらヒビが入っていた!

どうやらバイクケースにメットを入れていたときに
上から押さえられていた状態だったので、メット内部に亀裂がはいったらしい

「まだ買ったばかりだしこれぐらいなら大丈夫でしょ」
と言ってみるが当然ダメ

しかし、時間はバイク(メット)チェック終了20分前

しょうがないので、T1会場のトランジットエリアにバイクだけ置かせてもらい、再びT2エリアへ

バイクチェックは、7時までだということで残り時間はあと30分

さすがにT1とT2の往復にタクシーのおじさんもイライラしてきたようだ

T2会場に行き、ブースで販売用ヘルメットを探す

まさか新品のヘルメットを買わなくてはいけないことになるとは…

などと悠長に言っていられない
お店のブースのほとんどがもう店じまいしていた!

マズイ…

急いでお店を探す

幸いいくつかまだ開いていた(店終いの準備をしていたが)ので、
メットを探すと普通のロードのヘルメットはあるが、エアロヘルメットはない

ルディプロジェクトのエアロヘルメットがあったので試すが、
ワンサイズのみで頭のサイドが当たっていてとても長時間被れる感じではない

どうしよう…
気持ちはあせるばかり
とそこにYOMEが何やら見つけたようだ

ブースの置くにLazerのターディス(自分が持ってきたのと同じもの)が置いてある!
サイズはLだと分かっているので在庫を尋ねてみると、白と赤なら残っているとのこと

黒が欲しかったが、Mサイズしかなかった
(被らせてもらったがキツカッタ)

同じヘルメットを2つ買う羽目になるとは…

そんなことをしていたらタクシーおじさんから怒りの電話が、7時まであと10分
マズイ!

白は以前、センタムバイクで、色を間違えて注文して断ったことがあるのだが…

でも、赤ってのは(カンチェラーラやシャアならともかく)自分にはぜんぜん似合わないので、
結局、白を購入

急いで車に乗り込み、車内でメットにはったシールを貼り替える

タクシーおじさんはハザードをつけて、信号無視のもの凄いスピードでT1会場へと飛ばす(怒りながら)

絶対に間に合わないと思っていたのに、無事バイクチェックに到着
終了1分前

チェックを終えて、バイクバックを預けてくる

これでレース準備は終了

明日はアイアンマン70.3も開催される(アイアンマンスタート後)が、そのバックもあるのだろうか
どちらにせよ何千人という人がKonaへのスロットをかけて戦うことは確かだ

そしてこれが私のバイク
ウワサのヘルメットも

メットもバイクバックの中に入れておかないといけないかと思ったら
かなりの方がバイクにそのままセットしておいたので私もそうすることにした


今夜も一雨降るということでバイクカバーをかけている人も
自分も持ち物リストに入れておきながら
カバーを持ってくるのを忘れたことを思いだす


よく見ると、バイクシューズをつけている人も
私もオリンピックディスタンスでは裸足でバイクシューズを履くが
180キロを走るのならいつもの慣れたシューズで走りたかったので
シューズはバックの中だ

後で気づいたのだが
昨年のアイアンマンワールドチャンピオンシップで優勝した
ChrIs Mccormack
は素足に同じスペシャのシューズを履いていた
私も一度だけ灯台ライドで試したことがあるが
汗をかくと靴の中がべたべたしてあまり快適とは言えなかった
スポンサーだからということもあるだろうが
プロが同じようにして180キロをトップで通過しているのだから素晴らしい


一つ気になったのが、バイクに一度も乗っていないこと
調整してもらってからの状態やブレーキバッドのあたりなど確認しないままだ
でも時間なのでしょうがない

それでもこの時にバイクにまたがって状態を確認すべきだった
レース後分かったのだが
リアのパッドが当たっていた状態だった

レース直前に
あれこれ機材をいじるべきではない
ということだな

全て準備が終わったと思ったのだが
ここでもう一つ、タクシーおじさんを怒らせることが…

明日はYOMEが単独でタクシーを拾ってT2会場へと移動するので、
バイクケースと荷物を一人で移動しなければならない

それも大変なのだが、
バイクケースは普通のタクシーでは入らない

そこで、タクシーのおじさんに
もう一度T2会場へ行って、明日泊まる予定のモーテルに行き、
バイクケースを置いて、再びT1会場の今晩泊まるホテルまで乗せていってもらおう
…と頼んでみたのだが、さすがにそれは嫌みたい…だった

そこで、タクシーおじさんだけ、T2会場に行き、
ホテルにバイクケースを預けて、直帰するということで合意…ふぅ

我々は今晩泊まるモーテルへ

何て慌ただしい一日だ
というかしっかり自分が事前に把握していなかったのが原因なのだが…

夕飯はレトルトカレーとスープ
YOMEが近くのマートで買ってきてくれた

その後、ビデオに撮ったバイクコースを確認

とにかく坂がいっぱいだということだけは分かった

折り返しポイントとおおまかなコースを確認する頃にはもう睡魔が肩をたたいていた
明日は4時起きだ

それでも、今できることを

2011-07-22 18:30:30 | Weblog
「この時期に何やってるんですか」
応援してくれている職場の同僚からの声が耳にいたい


一度5時に起きるも、どうもスッキリしないので二度寝
とてもトレーニング出来る状態じゃない

出勤するも午後から身体の調子が急変
悪寒から始まり関節の痛み、だるさ…立っていることが出来なくなっていた
退勤後すぐに病院で点滴、注射数本

気がつくと家のベッド
時刻は午前3時
ようやく熱は下がったようだ


風邪が長引く…貴重な調整期間に何も出来ない
最近、かの地は雨がちでしたが、今日は何とか天気もちそうだったので、
地元のセンタムバイクでレース前の最後の検車&調整

変速とブレーキ回りを見てもらいました


トレーニングが出来ない分、
機材面や準備物などの準備を進めていくしか今できることはない
明日から台風接近の為、外トレーニングも出来ない
台風通過まで大人しくしていろということか

週末

日本から荷物が届いた
どれも今回のレースのために使うモノ

昨晩から続いた悪寒は目覚めた時にはなかったが
どうにも身体が怠い
試しにストレッチ&アップをしてみたが
身体からの拒否反応みたいなものがあった

一体、この不調はいつまで続くんだ

まったく何もしないわけにはいかないので
レースの準備を進める

この日は自転車をハードケースに入れてみた
(ハードケースに関してはこちらを)


YouTube上にアップされていたケースの使い方のビデオを見ながら作業開始


まずはペダルを外します


続いてサドルを外します
ボルト1本で止まっているから驚き


サドル&シートポスト抜けました
どれもカーボンなのでちょっと気をつかいます


続いて弁当ボックス(SC専用のモノです)
補給食を入れるのには最適なのですが、
ローラー台にセッティングして汗をかくとケースとフレームの間に少し入りこんでしまうのが難点


ハンドル外しは前回同様、それほど大変ではなかった


…が、何故かステムキャップが2つ
この薄いカーボンパーツも貴重なパーツなのだが、
前回ハンドルを外して再び付ける際に…

パキッ!
と嫌な音がした
"2Nm”と書いてあったので、トルクレンチを使って作業していたのだが
指定されたトルクでネジを回していたら、見事に割れてしまいました

かの地では当然手に入らないパーツ
ISOYAさんにお願いして、同じパーツを注文して今回新品と交換することになりました
カーボンパーツは注意が必要ですね
肝に銘じます


ステムキャップの下にはがっちりとはまった4つのネジ
これをトルクレンチではずす


ステムキャップのネジ3本
ハンドルのネジ4本
ケーブルのゴムキャップ
ステムキャップ
ネジをなくさないようにジップロックへ
Newステムキャップも破損しないように保管


ハンドル外しはうまくいきましたが…


ハンドルでこすっているらしくケーブルカバーが少し切れかかっていた
走行には問題ないだろうが、これ以上大きくなると困るのでビニールテープを巻いておく


タイヤにはシーラントを入れていたので、
空気を抜くときにゆっくり抜かないとシーラントも一緒に出てしまうので慎重に行う

前輪は問題なく空気を抜くことができた

ちなみにホイールのクイックをケースの裏側に突き通して締める
SCのクイックを使って輪行中に力が加わって曲がったりするのがイヤだったので、
マビックのクイックを使う

後輪も同様にケースに収納しようかと思ったら…
固定ローラーで走っていた時に、接地面とタイヤがうまくかみ合っていなかったらしく
タイヤの接地面が削れていた(溶けていた?)のに気づく

そこで、マドンに付いていたタイヤと交換
(新品は、つけるのが大変なので)

SCとマドンのタイヤをそれぞれ交換して
チューブが噛んでいないか確認すると…

チューブの中に何かつまっている???
小指の先ほどの大きさのものがコリコリとチューブの中に入っている?!

シーラントが固まったのかもしれないが、それならチューブにも穴があいているはず

どちらにしろ不安要素を抱えたままレースに出たくないので
思い切ってチューブ交換することにした

もったいないが異物?入っているチューブは使えないので
ハサミで切って中身を見てみると…小指の第一関節ほどのシーラントの塊が入っていた

どうしてだ???

貴重なチューブを無駄にしてしまった

新品チューブに今度は注意してシーラントを入れて、タイヤにはめ込む


むちゃくちゃ時間がかかったがこうして無事にリアホイールも収納

フレームの方はメーカーからのインストラクションビデオを見ながら入れてみる

良くできたケースでフレーム、メット、フロアーポンプ、工具他全部入れても問題なく入った


緩衝材を入れてもまだ余裕があったので、エアロヘルメットも入れてみる


今回使用した工具たち
慣れてくればもっと短時間で出来ると思うが、これだけで半日かかりました…


補給食ではないですよ
これにステムキャップやペダル、弁当ボックス、ネジなど入っています


後は、補給食やウェアなど全て出してそろえてみた

以下はそのリスト
レース全般
レースウェア:SKINS TRI400、A400 メンズスリーブ、A400 ユニセックスカーフタイツMX
ソックス:X SOCKS ラン・パフォーマンス
ゼッケンベルト:プロファイルデザイン
腕時計:Garmin 310XT
ボトル:Tacx
補給食:パワーバー ジェル 梅味(15個)、パワーバー バニラ、チョコ、ハニースティンガー グミ、羊羹、アスリートソルト、塩熱サプリ
ドリンク:クエン酸・パワー ミノバイタルプロ
キネシオテープ
ウェットティッシュ

スイム
ゴーグル:speedo bio FUSE
曇り止め:スワンズ
ウェットスーツ:アートスポーツオリジナルオーダー
ワセリン:PROTECT S1
ビニール袋(濡れもの用)
サンダル:クロックス

バイク
バイク本体:TREK Speed Concept9.9
ホイール:アイオロス6.5
スペアタイヤ:プロ3
フロアポンプ:Giyo
Co2ボンベ
スタンド
ヘルメット:LAZER TARDIZ
サングラス:SWANNS CYNIUM RM SPECーC
バイクシューズ:スペシャライズド BG S-WORKS Road Shoe
スクイズボトル:Tacx2本、スピードボトル(SC用)、エリート(予備)
足ふきタオル:筑波の八耐でもらったタオル

ラン
キャップ:アンダーアーマー ランキャップ
シューズ:アシックス オーダーシューズ(ターサータイプ)

工具類
ペンチ:レザーマン
六角レンチ:2.5、3、4、5、6㎜
トルクレンチ:東日
接着剤:アロンアルファー
ガムテープ
輪ゴム
サランラップ
キッチンペーパー
タイラップ
チェーンオイル
グリス
軍手
ウエス

練習用
シューズ:アシックス サロマレーサーST TJR611
ランウェア:ユニクロTシャツ
スイムキャップ
スイムウェア

その他
大会資料:Webからプリントアウト
パスポート:これがないと飛行機乗れません
携帯電話(充電器も)
シェーバー
洗面用具
着替え一式
カメラ:OLYMPUS μTough 8000
メモリープレーヤー:iPod shuffle
財布・現金・クレジットカード
ノートパソコン(充電器も):Mac book air
風邪薬
正露丸


と、いつもの準備を揃える
これを前日にやっていたら慌てただろうな

初シーラント

2011-07-17 11:45:18 | バイク

あいかわらず、身体は絶不調だったが
レースの日は近づくばかり

熱があると、集中できないし
ダルくて何もする気がしない

それでも
薬を飲めば、4時間ぐらいは楽になる
その間にレースの準備を進める
何をやってるんだが


レース1週間前の話

初シーランとに挑戦
用意したものは

・No tubes
・インジェクター
・ペンチ

これに先立つこと2週間前(体調を崩す前)
初エアロヘルメットで走行中
リアから変な感触が・・・
最初はハブあたりから音がするかと思ったが、パンクでした


改装準備中の軒先で初パンク修理

カーボンディープでパンク修理なんてしたくはなかったので、ずっと先延ばしにしていた
(レース前にやらなくちゃとは思っていたのですが)

最悪、タクシー拾って自転車と一緒に帰ることも考えながら、腹くくって修理にとりかかる

まずはホイールを外す…いままで何度も取れずに苦労したのですが
あっさり取れました

ホイールをフレームごと横倒しにして地面に押し付けながら、前に押し出すように力を加えると難なく取れました
なるほどなるほど

タイヤは毎度おなじみPRO3
こちらもそんなに手間取ることもなくタイヤが外せた


チューブを付け替える前にタイヤをチェックすると小さなホッチキスの張りみたいなものがタイヤに刺さっていた!

ぐ…こんなもののために
怒りをこらえ、もう一度タイヤの表・裏をチェック
チューブを新品と交換
Co2ボンベでタイヤはパンパンに
チューブのよじれもなかったようでそのまま灯台まで行って帰ってきました

…が、パンク修理にかかった時間が20分弱
遅い、遅すぎる

レースのスイムで遅れるのはしょうがないと思ってますが、
タイヤのトラブルで遅れる訳にはいかない!

そこで以前購入してお蔵入りだった「シーラント材」を思い出した
でもあれってバルブコアが外せないと駄目なはずだ

困った時は、ISOYAさんに電話

バルブコアが外せて80ミリのバルブ長(カーボンディープのパンクで使えるヤツ)を探してほしい
とお願いした

その後、店長からのメールでは
「お使いのチューブ(ボントレガーレースXライトチューブ)はバブルコアが取り外せます」
よく調べもしないで聞いてスイマセンでした

...というわけで、話は1週間前に
バルブコアですが

ペンチを使って外しみると、簡単に外れた

バルブの口を下にして早速シーラントを入れてみる
発売元のHPには『レースやヒルクライムでは30ml、長距離ツーリングでも40ml近く入れていただけば安心』とのことだった
私の場合はアイアンマンのバイクパート180.2キロを走れればいいので、間をとって35ml入れることにした


HPにも書いてあったが、注入する前によく振らないと液がうまく入りません
ご注意を


そのまま流し込む

ホイールを回して、バルブを上にしてから...

インジェクターを外す

思ったよりも簡単に前後出来ました

重量増しだが、これで無事に完走出来るのなら重さなんて気にしません
(既に熱でかなり体重も落ちているし・・・)

compilation

2011-07-16 19:44:07 | Weblog

YOMEがUSドルを準備してくれた
650ドル

かの地に来て、ブルース君初め、たくさんのトラ仲間との出会いで
オリンピックディスタンスしか経験のない自分が、アイアンマンレースへの出場を考えるようになった

・・・のは、1年前

苦手なフルマラソンで3時間を切ることができたら、少しは考えようと思った
サブスリー達成、肉親の死、アイアンマンディスタンス完走・・・

昨年の夏のレースでアイアンマンディスタンスを終えてからは、ずっと思っていた

本当の“アイアンマン”に挑戦してみたい

昨年末にはうわさだった
かの地でのアイアンマンが
年明けには正式に実施が決定された

千載一遇のチャンス

1年分のトレーニングの予定
TTバイクの購入
食事管理

集大成

このレースは自分の集大成だった

ところが、レース3週間前に体調を崩してしまった

全てがそろい、職場の理解も得て、後は結果をしっかり残すのみ・・・となった今、この時期にだ

熱、咳、鼻水・・・ひどくなるばかり

どうなっているんだ?
何をしているんだ??

病院で注射を打ってもらったり、薬を飲めばある程度はよくなるのだが
薬の効果が切れると、熱がぐんとあがる

この繰り返し

熱があると、あらゆるモチベーションが下がる
何とか仕事はこなすが、とてもトレーニングどころではない

結局3週間、ほとんどトレーニングできないままレースの日を迎えることになりそうだ

これで終わるのか?
これで終わっていいのか?

とにかくやれることをしていこう
今はそれしかない

エアロヘルメット到着

2011-07-16 18:40:49 | バイク
wiggleで頼んだ品が届いた

スラムレッドの替え用のチェーン
Tacxのサドルにつけるボトルケージの予備(あまりに良くできていたので)

かの地でも注文は出来たのだが、黒は欠品だった

wiggleでは在庫があったので、すぐに注文

早速、灯台ライドで使ってみた

…が、どうも鈍感な私にはあまり効果がわからず
…おそらく、平地で40キロ以上出ている時は、
耳を覆っているメットの側をビュービュー風が抜けていくのは分かるので、それなりに効果があるかと思いますが

これで格段に速くなったかというと…???です

でもまあ、気分は大事

正直、スピードコンセプトに乗って、
エアロヘルメットをかぶって、
トライアスロン用のワンピース(スキンズ)を着用して外を走れば、
これでもか!ってくらい注目を浴びます

みっともない走りはできません


黒は熱くなる…分かっていましたが、真夏がちょっと怖い
そして蒸れる…信号で止まる度に頭の中が蒸れている感じがよく分かります

被り方は大事
…だと思うのだが、自分で自分の様子がわからないので、ランスみたいに背中にピタッとつけて整流効果が生まれる!
かどうかわかりません。
(T岡さんのブログによるとおでこを見せるぐらいが丁度良いとのこと。今度ローラーで確かめてみます)

補給食を食べている時、頭が痛くなった…これはGIROのメットでもそうだったけど、
ヨーロッパのメットは横がタイトになっているものが多いから、口を動かすと耳の上あたりが押さえつけられるようで
しばらく痛かった。
アイアンマン当日の補給食はあまり噛まなくてもいいものが良いかも

クールダウンは上々
頭のてっぺんからボトルの水を注入できる部分があるのだが、
峠を登っている際に試してみたが頭にサーと広がるように水が流れて気持ち良かった
などなど

もう少し使用してみないと分からないかな
それと、持った瞬間「軽い」と思った
シッポ?の部分は発泡スチロール状のものがあるだけなんですね

もっと、重たいものだと思って首を鍛えなくては…と思っていましたが杞憂に終わりました