『人生を遊ぶ』

毎日、「今・ここ」を味わいながら、「あぁ、面白かった~ッ!!」と言いながら、いつか死んでいきたい。

  

パトカーでご機嫌!!

2022-10-29 07:13:49 | 

きのうは
ソーちゃんの竜王戦
「第四局」の初日だった。

中盤の難所で
「封じ手」となったが、
AI評価値が黒星となった初戦と同じく
「36対64」と、やや形勢不利である。

初戦と同じく「後手」なので、
このまま押し切られてしまうのか、
ハラハラドキドキの一日である。

五番勝負の叡王戦では、
2-2のフルセットになったこともあるが、
兎も角、ここまで、タイトル戦は
10戦無敗なので、その「神話」が
続くことを願うばかりである。

*

棋戦の昼休に、
“ぼっちフレンチ”の
『トルテ・ド・フォア・ド・ヴォライユ』
(鶏レバーのパイ包み焼き)
をこしらえてみた。

2021年のチリのシャルドネと
やってみたが、
まずまずのマリアージュであった。

*

昨晩、ミカちゃんから
りく坊の近影画像が
たくさん送られてきて、
目を細めて眺めていた。

家族三人で、
嵐山で手漕ぎボートに乗って、
りく坊もご機嫌さんだったようだ。

京都生まれのフミも
何度も嵐山には行ってるので、
不思議なデジャヴュ感覚を
感じていたかもしれない。

*

母子ふたりで
散歩でパトカーを見に行ったら、
親切なおまわりさんが
りく坊を運転席に座らせてくれた
というので、大阪府警も
粋な計らいをするものだと感心した。

おもちゃのビービー(ブーブー)でも
パトカーが大好きなので、
さぞ嬉しかったことだろうと、
ジイジの心もホンワカした。

 

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震災短編『太平洋ひとり』4

2022-10-28 08:38:15 | 創作

「里…だいじょ…」
 ケータイの音声が突然、途絶えた。 

 そうだ。陸から数キロも離れた洋上では圏外になってしまうのだった。
 母との〝つながり〟はそこで途絶した。
 バッテリーはまだ十分にあった。
 陸地と洋上で、母娘共にそのことに気付いたときは、暗澹となり、母親は膝折れ、地面に突っ伏して泣いた。

 娘は憎しみをこめてケータイを部屋の隅に叩きつけた。
 孤立無援となった。

 まだ陸地が見えるものの、家舟は無常にも、沖へ沖へと流されていく。
 やがて津波の引き波から潮の流れに乗ったら、太平洋を横断しかねない。それまでこの華奢な、にわかづくりの新造船が持つはずもなかった。

 海上は少しばかりうねっていた。
 ザザーン…っという、大波が壁面にぶつかった拍子に、ドアの下からササーッと海水が浸入してきた。
「いや~ッ!」
 里奈は嘆きの悲鳴をあげた。
「死」が虎口を開けて一歩一歩彼女に近づいてきた。

「お母さぁ~ん…。
 たすけてぇ~…」
 この春、晴れて大学生になるはずだった娘は、少女のようになって目蓋の母にすがった。
「死にたくないよぅ・・・…」

 その時、また濁った水がズルリと床の上を滑るように入ってきた。その焦げ茶色の魔手は、しだいに里奈の座すベッドに手を掛けようとしていた。
「お父さぁ~ん…。
たすけてぇ~…」
 安否も分らぬ父に、幼い日、その膝の上でうたた寝をした父に、里奈はすがった。
 母親の声に励まされ、つい先刻まで気丈さを保っていた娘は、通信途絶を境に、気弱な船長(ふなおさ)に堕してしまった。
 
 絶望・・・。
【望みがないこと】
 ついこないだまで受験生だった里奈の脳裏に、そんな辞書的な単語が浮かび上がった。 

 真新しいフローリングを汚しながらジワッジワッと侵襲してくる海水。潮臭い室内。窓の外には、鉛色の天空から舞い降り飛び交う小雪の風花(かざばな)。
 里奈の頭からは、母親の言った「自衛隊」も「海上保安庁」も「漁師」も消えていた。

(死ぬんだ。わたし…)
 悲観の極みの中で、里奈は諦念も覚悟も持てぬまま、この覚めない夢のような現実のいきつく果てに待っているのが、方程式の唯一の解であることだけは識っていた。

 里奈はフローリングの汚点を凝視しながら、しばし虚脱状態に陥った。
 頬に幾筋もの涙が走った。
 石膏像のように固まって思考は停止した。
 まさに虚脱…。
 いっそのこと、魂だけがこの肉体を幽離して高台の母のもとへ翔んでいけたら…。

(そうだ。死のうッ!)
 非常時に、健全な娘に閃いたのは、平時ならば、全くもって不健全な閃きであった。
(このまま、ジワジワと恐怖に苛まれて狂い死にするより、潔く、自ら命を絶った方がいいに決まってる…)
 それは、法律で婚姻可能な十八歳の青年成人が下した決断だった。 

 

     

 

 

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不登校「24・5万人」

2022-10-28 08:27:36 | 教育問題

きょうは
ソーちゃんの竜王戦
「第三局」がある。

1-1のタイなので、
今日は「後手」ながら、
勝ち越してほしいものである。

*

古楽器工房にPCを持ち込んで、
長考中には楽器作りをしながら
観ようかと思っている。

 

昨晩は、
裏板の「力木」の削り作業をした。

20℃の室内だったが、
カンナ作業で汗ビッシャリになり、
ひと段落してから
湯浴みして汗を流した。

*

散歩&買い物に出て、
鶏レバーと豚肉を買ってきて、
パテを作ってみた。

フードプロセッサーで
ハーブ類、バター、生クリーム、
コニャック、ヴィンテージ・ポルトー
を入れてミキシングし、
テリーヌ型に鋳込んで
オーヴンで焼き上げた。

*

昨年度の
小中高生の不登校数が
24・5万人にもなったという。

間違いなく
コロナ禍の影響であるが、
中学生では20人に一人の
割合だというので、
SCとしては看過できないが、
さりとて、どうしようもない状況である。

現在、三校で
十数人の不登校中学生の
カウンセリングをしているが、
来校できるケースは
まだいいのであって、
誰とも会いたくないとなると、
親のカウンセリングや
心理教育をするようになり
精神疾患に陥らないように
慎重な観察が要る。

中には、
親にも危機感や意識が低くて
放置したまんまの
ネグレクトっぽいケースもある。

自殺者は、
二年続けての500人弱から
386人に少し減ったようだ。

いずれにせよ、
まったく支援を受けていないケースが
1/3もあるというので、
学校人としては、なんとか、
アウトリーチ(支援の手)の方策を
考えねばである。

埼玉のある学校では、
仮想空間のメタバースに参加すれば、
「登校」と見做すという事をも
支援の一策として始めたという。

 

 

 

 

 

 

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震災短編『太平洋ひとり』3

2022-10-27 10:20:16 | 創作

 母親の祈りは、思いがけぬ形で天に届いた。
 なんと里奈の乗った家舟は、ビリヤードの玉のように、無数の漂流物に押し合いへし合いされたのと、津波の巨大な渦によって方向を変えられ、母親のいる高台近辺へとその舳先を向けていたのだ。
 布団から這い出し、窓辺にかじりついて外の情景に目が釘付けになっていた里奈は、そのことに気付いた。

「お母さん。そっちへ行くよーッ!」
 という予想だにしなかった娘の言葉に、母親は瞬時にはその状況が呑み込めずにいた。
 そして、まるで、娘が学校から帰宅でもするような姿が脳裏に浮かんで、ほんの一瞬だけ胸の内に明かりが灯ったような気がした。
 しかし、それは妄想にしか過ぎなかった。
 母親も、今この状況で、娘が言ったことの意味がようやく了解できた。
 そして、逆巻く濁流の彼方へと目を凝らした。
 すると、どうだろう。
 我が家のと思しきあのオレンジ色の屋根がこちらへ向かって流れてくるではないか。
 今しばらくしたら、高台から数十メートル辺りまでやってきそうな…と、思っているうちにも、どんどんと接近してくるのであった。

「里奈ぁーッ!」
 思わず母親はその方角に向かってありったけの力を振り絞って雄叫びをあげた。
 その時だった。
 堅く閉ざされていたサッシの窓がガラリと開き、里奈が半身を乗り出してこちらに向かって叫んだ。
「お母さぁーんッ!」
 母親の目に、はっきりとその姿が映った。娘である。ケータイの向こうの生身の里奈がそこにいた。

「お母さぁーんッ!」
 と二度目に叫んだ声は、よりハッキリと母親の耳に届いた。
「里奈ぁーッ!」
 母親も無我夢中で叫んだ。
 親子共々、諸手を広げて互いを抱擁せんとばかり、互いを呼び合った。
 その場面を、高台の大勢の避難者たちが目撃していた。
 なんという母娘の邂逅であり、そして告別であろう。

「お母さぁーんッ!」
「里奈ぁーッ!」
 二人の距離が最短に縮まったとき、母娘の目と目がしっかりと合った。
「里奈ぁーッ!」
「お母さぁーんッ!」
 二人は泣きながら互いを呼び合ったが、次の瞬間には、家舟は無常にも海岸線に向かって特急列車のように高台前をすり抜けていった。

「里奈ぁーッ!」
「お母さぁーんッ!」
 わずかの間にも、娘の叫び声は母の耳からどんどんと遠ざかっていった。
 その先には、まるで娘のことを家ごとひと呑みにしようと魔人が大口を開いて待ち伏せしているかのように母親には思えた。
 
 さすがに、娘も母親も、この逆巻く怒涛の中に身を投じようとは思いもしなかった。
 それは間違いなく確実な自殺行為であり、漂流にまかせて救助される確率の方がまだ高いはずだった。
 母親はまたケータイに向かって娘に呼びかけた。
「だいじょーぶ。
 だいじょーぶだから。
 がんばるのよッ! 
 きっと自衛隊が助けてくれるからッ!」
 と、はじめて母親の口から具体的な救助の希望を娘に告げた。
「わかった。
 がんばるッ!」
 里奈は、母親の励ましが功を奏したのか、いくらか気丈さを取り戻していた。
 母親も娘も祈る思いだった。
(自衛隊でも、海上保安庁でも、漁船でも、なんでもいいから助けて…。神様ぁ…)
 
 里奈を乗せた家舟は、海岸線を超え沖へと向いだした。
 わずか数分で、母のいる高台は遠方に遠のいた。
 恐るべき引き波の速さである。
 それでも今のところ、バッテリーが続く限り、母娘の応答を阻むものがなかった。

「里奈ッ。窓を閉めなさいッ!」
 母は強い口調で娘にそう指示をし、娘はそれに従った。
 部屋中は完全に潮の匂いに満たされていた。
 

 もう、洋上に出ており、我が町は、遥か彼方へと後退していた。

 

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若き日

2022-10-27 10:17:22 | 想い出

「私的五連休」中なので、
まったり、のんびり、
毎日、過ごしている。

ただ、世界情勢は
コロナ規制は緩んだものの、
依然として収束はしておらず、
ウクライナ戦争も同様である。

中国では、
党大会の最中に
前主席が強制退場させられる
という場面が新聞・テレビでも
繰り返し採り上げられ、
いろんな憶測を呼んでいる。

識者の深読みを総合してみると、
習近平がポストを禅譲してくれた
胡錦濤に【恩を仇で返す】ような
独裁的クーデターを起こし、
江沢民一派ともども地位的粛清を
為したのではないか…という。

それは、
西側DS(ディープステート)と
結託していた旧派閥を切ることで
〈金融屋・戦争屋・富裕支配層〉を
一掃しようという
プーチン、トランプらによる
「世界革命」的な動向の一環とも
考えられるようである。

日本も、長期政権を担ってきた
自民党も反社会的組織との癒着が
白日のもとに暴かれ、
「死に体/レームダック」同然の
有様である。

民間銀行であるFRBは
狂気的な利上げを続け、
まるで、『カサンドラクロス』の如き
金融崩壊へ向かって、
虎口にまっしぐらのようである。

ドルが崩壊し、
円・元も危うい状態で、
世界的な金融システムは、
“文字通り”「カネがとける」
破局的なシステム・ダウンが
起ころうとしている。

人類史規模の
「グレート・リセット」
という言葉が、
陰謀論的にではなく、
まともな識者の口々から
聞こえてくる。

それでも、
人は、物を食べ、着るものを着て、
寒さに暖をとり、
日々を生きていかねばならない。

自然災害も、
日本では2030年±5年頃、
西日本のプレート歪みが
限界に達して、
言われ続けている
大地震・大津波が起こるだろう、
と学者が予知している。

直近で、早ければ、
2030-5=2025年なので、
もうすぐ23年だから、
あと2年後である。

世界的な政治的、金融的混乱と
同時期に自然災害が
やって来るという事は、
【踏んだり蹴ったり】
【泣き面に蜂】
という格言があるように、
「悪いことは同時に起こる」
という人類の経験則にある。

1000年に一度規模の
M9の超巨大地震と
超巨大津波、超規模原発爆発を
実際に体験し、
その10年後には
100年に一度のパンデミックをも
体験させられた身には、
「起こる事は起こる」
と断言できよう。

それでも、
パンドラの箱の底には
「希望」があったように、
この世界的混乱と
滅茶苦茶な状態のトンネルを抜けると
真の明るい社会・
問題が解決された世の中を
見ることが出来るかもしれない。

日本は、人類唯一の
核戦争の地獄を体験したが、
GDP世界二位にまで復興した
という奇跡も起こしている。

*

きのうは、
「私的五連休」中の
プチ・イベントとして、
郊外にある新設された
『道の駅』まで出かけて、
フードコート内のラーメン店で
ランチをしてきたが、
イマイチよりイマニのものだった。

「味玉入り中華そば」は950円で、
昭和生まれには、
高いラーメンに思えて仕方がない(笑)。

ラーメンは、
せいぜい600円くらいで
あってほしいものだ。

もっとも、
狂乱物価にあるアメリカでは
ラーメン一杯が2500円もする、
というのだから、呆れてしまう。

ヨーロッパ、アメリカでは、
ガソリン価格が
リッター500円近いというのも
異常としか言えない。

*

散歩コースに
「ツタヤ・ブラウジング」があったが、
そのツタヤが急に閉店してしまい、
仕方なく、ヴァーチャル空間で
「アマゾン・ブラウジング」をしている。

きのうは、
面白そうな「海外物+グルメ」の
コミック・エッセイがあったので
ポチッてみた。

この手のコンセプトが好きで、
これまで何冊も古書で買ってきた。

*

Tちゃん先生から頂いた
『テディベア』が
T中カウンセリング室に
デーンと置いてある。

聞けば、Tちゃん先生の
美人四姉妹の
母校だそうだ。

正真正銘のタグが付いてる
このジャンボ・サイズを
ググッてみたら
十数万の値がする。

孫と同じ
「りく坊」と
名付けている。

*

フェイスブックの
「振り返り」機能で、
懐かしい大学4年の時の
定演写真が出てきた。

全員、教育学部で、
自分以外の四人は
みんな校長先生まで
出世した。

公立の教員採用試験に落ちて
私立校に就職し、
後にSCになるという
“ヤクザな道”を歩んだのは
自分だけである…(笑)。

…思えば、
曲がりくねった人生であった(笑)。

でも…

 在る物 みな美しく
   起こる事 みな良し

…である。

 

 

 

 

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