『人生を遊ぶ』

毎日、「今・ここ」を味わいながら、「あぁ、面白かった~ッ!!」と言いながら、いつか死んでいきたい。

  

好物で破顔一笑

2023-11-24 07:20:09 | 食物・飲物

 

『勤労感謝の日』のきのうは、
カミさんに柳津行きに誘われるも
かなりの遠出になるので断って
まったりとカラダを休めていた。

その代わりに、
ここん処続いてる
「天丼行脚」(笑)に出かけた。



途中、『やまや』に寄って、
常備している
シークワーサーやライムを買い、
ついでに、久しぶりに
フランボワーズのリキュールも
買ってきた。

*

口開け時の
11時に赴くも
すでに、店内は活気に満ちており、
11時前には開店してるようであった。

蕎麦屋の天丼だったが、
天婦羅テンコ盛りで、
しまりきらなかった蓋に
大半を取り置かないと
ご飯に到達しないようだった。

海老二本がメインで、
あとは茸類が
椎茸、エリンギ、舞茸、エノキ、
ピーマン、南瓜、薩摩芋
といった按排だった。

迷う事なく
海老からいったが、
タレの味が薄かった為か、
ガツンとしたインパクトがなかった。

ご飯にも、さほどタレが
浸みておらず、白飯に近かったので、
薄味の天婦羅とのバランスが
よくなかった。

なので、途中から
食べるのに飽くような
始末だった。

テンコ盛りの見た目は
“映え”てはいるが、
味に魅かれるものがなくては
ハリボテの天丼である。

こうなると、
濃い目のタレで
海老天二本のみで勝負してる
先日の『40年食堂』は
潔く感じられた。

なんだか、
美味しくない天丼を供されて、
三日続いた天丼熱も
一気に醒めるかのようだった・・・。

***

80歳になる叔母と二人で
柳津に行ってきたカミさんが、
名物の粟饅頭を
わざわざ食べ比べするのに
二つの菓子舗から買って来てくれた。

ついでに、
叔母ちゃんも
笹団子とゆべしを
留守土産に買ってくれたという。

これまでも、
幾度も味わっている粟饅頭だが、
「ずんだ」は珍しく
初めてだった。

*

夜は、前夜に続いて、
鶏ガラと豚ヒレで取ったスープに
叔母ちゃんからもらった
喜多方ラーメンにした。

「半々熟たまご」なるのも
土産に買ってきたので、
それもトッピングしてみたが、
温泉卵とは違い
気味がトロリと流れるものだった。

*

ミカちゃんから
りくぼうのスナップが送られてきた。

動画で見ても、
何かオイシイものを食べてる時の
お顔が幸せそうで、
やっぱ「好物」は
人を幸せにする原点なんだなぁ・・・と、
再認識させられもした。

まだ3歳半だが、
もう平仮名が読めるようになり、
園の掲示物を読んで
保育士さんを驚かせたというので、
爺馬鹿ながら
「さすが、ギフテッド!!」
と喜ばせてくれた。

フジイのソーちゃんみたいに
なってくれたら、
ジジは嬉しいのう・・・(笑)。

**

前日に修理した
Xmasイルミが
全球ピカピカと光り、
暗い玄関をファンタジックに
輝かせてくれている。



 

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スマホを忘れて・・・

2023-11-18 08:15:06 | 食物・飲物

きのうは
オフ日だったので、
月に一度のご褒美でもある
「ご自愛ひとり慰労会」を
三ツ星懐石店でやってきた。

京都から帰福して
『花の坊』時代から
30年来、通っている店なので
親方・女将とも馴染みになり、
心安くさせて頂いている。

きのうは、
定席につくも、
リュックの中にスマホを入れ忘れる
という痛恨のエラーに気付き
愕然とした。

親方・女将さんからも
「時々、あるんですよねぇ・・・」
と、同情を頂いた。

仕方なく、
リュック内にあるメモ用紙に
簡単なスケッチをして、
帰宅後に彩色しようと
初めての試みを行ってみた。

これはこれで、
お絵描きが楽しめたので、
文明の利器も
なけりゃぁないで
眼と手でなんとかなるものである(笑)。

***

先付けは
『黄身酒盗』。

自家製の鰹の酒盗と
卵黄を合わせて炒ったようで、
小さな帆立・海老と合わせてあり、
枝豆の翡翠色とクコの実の朱が
目にも鮮やかであった。

八寸は、
海老の五色アラレ揚げ、
鰆の玉素焼き、
イチジク煮、カリフラワー土佐酢煮、
甘梅干しの天婦羅などが
手提げ黒皿に盛られたものだった。

**

つづいて
懐石の華である『椀刺』。

煮物椀は、
牡蠣真蒸に
山芋のすり流し。

もみじ麩と黄柚子が
晩秋の名残りと
初冬の走りを
感じさせた。

葛でややとろみのついた吸地は
はんなりとした出汁加減で
この一碗のみを際立たせないような
美味過ぎない程よさであった。

お造りは
織部の浅い角鉢に
鮪・縞鯵・樽烏賊・鯛が
彩りよく盛られ、
山葵で味わうそれらは
それぞれに魚の個性が際立っていた。

池波 正太郎の流儀に従って、
刺身ごとの合間には
穂紫蘇をちょいと齧って
口直しをするのを忘れなかった。

**

強肴は
『東寺蒸し』。

湯葉を用いたものを
「ア・ラ・トウジ」と言う(笑)。

中には
トロトロの豚の角煮、
生麩・銀杏・ゆり根が
葛餡で熱々に蒸されている。

その味わいは
上品な茶碗蒸しの
更に一段上のような
蒸し物となっていた。

*

二品目は
鱈の白子の天婦羅。

自家製の割りポン酢の酸味が
熱々トロトロの白子を
シュッと引き締めていた。

**

出汁加減のよい味噌汁と
鮭ご飯が運ばれ、
お新香とともに
ホッとするひと時に
辿り着く。

*

主菓子の代わりは、
白玉汁粉。

巴になるように
生クリームが注がれており、
和洋折衷だが
小豆と餅が入ったアイスクリームを
味わっているような味覚もした。

*

茶懐石の〆は
お薄。

この一碗を頂くための
前菜・ご飯・菓子なのである。

茶道の流儀に則り、
お点前頂戴します・・・と、
黙礼し、正面を避けて回し、
感謝の草礼をして喫した。

・・・してみれば、
ご馳走を食べに来た、
というのではなく、
「ひとり茶会」に招かれた
というような錯覚もする。

感謝して
心して食し、
心して茶を喫する・・・
そのような機会を
心労の多いカウンセラーの憩いとして
月に一度、設けているのである。

**

カミさん共々、
鈴木るりかちゃんが
中2でデヴューした頃からの
ファンなので、
その著書を全巻読んできた。

その最新刊を
カミさんが買ってきたので、
さっそく楽しみながら読んだ。

二部構成だったが、
前半は爆笑の連続で、
この子(今は大学2年生)の
ギャグのセンスの秀逸さは
漫画的であり落語的でもあると
毎度のことながら感心した。

一転して、後半は
今日的に言えば
「児童虐待」や「機能不全家庭」を扱った
重々しくも悲しく憐れな物語で、
読書家で早稲田社会学部の学生になった
彼女の作家としての視点や筆致の冴え、
その天賦の才を改めて感じさせられた。

いい意味での
エンターテイナーに成長してきてくれて
これからも将来が楽しみな逸材である。

***

今朝の吾妻は
「赤富士」のように
朝日に映えて、
冠雪と麓の紅葉が
絵のようなコントラストを
見せていた。

ただし、
書斎から眺むる光景は
縦横に張り巡らされた電線で
ズタボロなのが口惜しい。











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【病膏肓に入る】マイブーム

2023-06-09 08:57:01 | 食物・飲物

そういえば、
今週は、天の配剤か、
体調不良が続いていたので
一日だけの勤務で、
水曜からの「私的6連休」に
なっていた(笑)。

水曜には、
口腔外科の治療と
ご褒美フレンチの
イベントがあったが、
昨日から明日までは
なーんもない。

なので、
今日は、ビオパークで
スイレンが開花したというので、
撮影に行こうかと思っていたが、
生憎の雨降りで、さらに大雨になる、
というのでやめにした。

家の中で過ごすには、
読書やギターや楽器作り、
料理が、もっぱらの
過ごし方である。

ことに、最近では、
YouTubeの見過ぎで
イタ飯に凝りだして、
毎日、毎食のように
スパゲッティを創っている(笑)。

なので、すぐになくなるんで、
きのうは散歩をかねて
近所の『やまや』まで
歩いて行ってきた。

 

午前10時頃には、
屋外の温度計が
29℃にもなってたので、
熱中症体質G様は
適度な日光浴はいいが
体温上昇だけは避けるべく
サッと行ってサッと帰ってきた。

途中の道端には
桑の実が熟してるのがあって
「オッ! ミュールだー!!」
と、フレンチでは
コンフィチュールの素材にもなるので、
摘まんで自然の甘酸っぱさを堪能した。

英語では、マルベリー(Mulberry)
フランス語では、ミュール(Mure)。

*

最近、YouTubeの影響で、
永年の「ディチェコ派」から
「バリラ派」に宗旨替えしたので、
「5番」を何度も買ってきたが、
プロフェッショナル用の5㎏が
家庭用500gの10倍量で
4割5分も割安なので、
チマチマ買うより、こっちを
ドンと買うことにした。

考えてみれば、
「お米」の10㎏袋だって
ドンと買うわけである。

常食にするなら、
5㎏ドンでも、いいわけで・・・(笑)。

これもYouTubeサイトの見真似で、
毎回、きっちり100gを
ハカリで軽量して
9分間、茹でている。

そうすると、
オニギリ1ケ分のカロリーしかない、
というのでダイエットにも
好都合なのである。

*

きのうは、
お昼には、定番の
『アリオ・オリオ・ペペロンチーノ』
を拵えた。

イタリアン・パセリは
クセがあって、これまで忌避してきたが、
このレシピには必要で、
伊語の『スプレッツェーモロ』として
オリーヴ・オイル、鷹の爪、ニンニク、
と共に、“らしさ”を出すのに
用いている。

*

晩には、
夕飯当番だったので、
『カルボナーラ』を拵えた。

『やまや』で
パンチェッタがあったので、
レシピどおりに
白い脂身がサラサラの油になるまで
カリカリに炒め、
そこへデンプン質の溶け出た
パスタの茹で汁を加えて
豚肉からの出汁をも取り、
マンテカーレ(乳化)させて
ソースとする。

ボールには、全卵と
「ペコリーノ・ロマーノ」と
「パルミジャーノ・レッジャーノ」を
大量にすりおろして、
多めの黒コショウをまな板で砕いて
それらを混ぜ合わせる。

ゆであがったスパゲッティを
ソースとよく絡めて
旨味を沁み込ませ、
火を止めてから
「玉子・カーチョ(チーズ)・
黒コショウ」の合わせたものを
ササッとあえていく。

イタリアでは、
生クリームは使わないのが
定番だという。

生卵とカーチョが
パスタの熱でトロトロになり
麺に絡みついて、
そこに黒コショウの粒々が纏う、
というのが「炭焼き屋風」の
カルボナーラである。

*

趣味オタクの
【病膏肓に入る】で、
YouTubeサイトで
使われていたのと同じ
シルバーのフライパンを使いたくて
Amazonに注文した(笑)。

以前には、
プロ用のフィスラーという
フライパンをヤフオクで入手したが
あまりにも重くて
使いづらいので、
すぐに手放した(笑)。

今回は、パスタ一人前に
ちょうどよい具合の
27㎝の中型である。

ついでに、
市販では入手し難い
カルチョーフィ(アーティチョーク)の
缶詰も注文してみた。

 

きのうは、
これも見様見真似で、
4本刃フォークの中2本を
楽器工房の鉄ノコで切り落とし、
スカスカの2本刃に仕立て、
フライパンでグルグルかき回す
調理道具にした(笑)。

まさに、凝りだすと
【病膏肓に入る】
である・・・(笑)。

(^▽^)> テヘヘ…♪

パスタを茹でるには
旨味成分のある「岩塩」がいい、
とシェフが言ってたので、
それも『やまや』で調達してきた。

ゴロゴロの塊のものは、
細粒の半値だったので、
これも、工房のアンビル(金床)と
金槌でガンガンやって砕いた(笑)。

*

だいぶ以前に買った
『イタリア料理用語辞典』が
書棚にあったので、
マイ・ブームのあいだに
いろいろと専門用語も
楽しみながら勉強しよう
と思っている。

イタリア料理は
カトリーヌ・デ・メディシスが
フランスの王宮に持ち込んで、
フレンチに進化したので、
いわば両者は姻戚関係であるが、
フレンチの複雑な技法と
料理のヴァリエーションに比べて
イタリアンはいたってシンプルではある。

 

 

 

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似て非なる『カレッティエーラ』

2023-05-03 07:54:47 | 食物・飲物

今日から
世間も五連休の
ゴールデンウイークである。

すでに
『私的九連休』の4日を
過ごしてきたが、
ふだんのオフ日と特段に
変わった様子でもなかった。

体調がよくなかったこともあり、
多くを自宅療養で
安静に読書で過ごしていた。

*

きのうは
朝方、書斎でブログを書いてると
目の前に“尾頭付き”の
虹が出てたので、
さっそくスマホ撮りした。

それにしても、
電線の醜さと
建物の統一感のなさは、
地中海沿岸の風景には
及びもつかないなぁ・・・と、
嘆息が漏れた。

*

いつの頃からか、
毎年のように、
庭のあちこちに
ポピーが自生するようになり、
開花するたびに、
一株切っては玄関室礼として
活けている。

*

完成した3本の
ルネッサンスギターの試奏を
とっかえひっかえやってるが、
そのたびごとに
問題点が見つかり、
修復しながらの作業となっている。

冬休みに完成した
大型のものも、
フレットに用いた
ナイルガットが浮いてきて
ビビリ音が発生したので、
仕方なく接着剤でフレットに固定した。

その際、
セヒージャ(カポタスト)が
ちょうどよい
治具代わりになってくれた。

「カポタスト」はイタリア語で、
「指板の頭(先端)」を意味する。

*

昨年の『リュートマラソン』から、
スピネットの譜面台で練習し、
ここで録画・録音している。

*

連休中は、
毎日のように、
お昼はパスタで
イタリアンを創っている。

きのうは、
トマト味の
『カレッティエーラ』
にしてみた。

これは、
『アリオ・オリオ・ペペロンチーノ』に
プレッツェーモロ(prezzemolo/パセリ)を
加えて、トマトソースで合えるが、
日本式のケチャップ“ナポリタン”とは
似て非なる味と風味である。

*

あしたは
カミさんの誕生日なので、
今年はケーキを創らずに
近所の『三万石』に
バタークリームを注文した。

今年のお正月にも
リク坊に『ハピニュイヤ』の
蝋燭を吹き消させた時も
バタークリームの
アントルメ(ホールケーキ)だった。

我が家の「家庭文化」では、
誕生日とクリスマスは
アントルメと長年決まっている。

それにキャンドルを灯して、
家長がテクパージュ(切り分ける)する
といのを、ひとつの儀式としている。

孫が正月に帰省するようになって、
新たに「新年おめでとう」の
儀式も一つ増えた(笑)。

*

福大ギター部の
部室片付けで払い下げられてきた
「部旗」があったので、
来月の『メモリアル・コンサート』で
音楽堂の正面に掲げようかと考えた。

これから、
グループサイトで
参加メンバーの意見を
訊いてみようと思っている。

 

 

 

 

 

 

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カイユ・ド・ボージュ

2023-04-08 08:43:06 | 食物・飲物

 

きのうは
三ツ星フレンチで
デジュネ(ランチ)を頂いてきた。

40年近い常連で、
お店のHPや広報冊子、
お食事券も作らせて頂いてるので、
本来、二名以上の予約受付だが、
“ぼっちフレンチ”も特別に
させて頂いている。

独りと言っても、
シェフとマダムとは懇意なので、
食事の合間、合間には
歓談をさせて頂き、
少しも退屈することはない。

*

玄関でお迎えされ、
部屋までエスコートされると、
ウェルカム・フラワーと
カルト(メニュー)と
飾り皿のセットされた席に
着座した。

*

 

「クラポディーヌ」と
「インスピレーション・フレーズ」
という耳慣れぬ単語に
関心を寄せたが、
後でシェフから現物と共に
説明を聞いて、
新たな知見を得た。

*

卓上では
ロマラン(ローズマリー)と
ナルシッス(水仙)の
フルール(花々)が綾なすアロマに
癒されもした。

*

アミューズ(付きだし)は、
ブルターニュ産の
ソーモン・フュメ
(スモーク・サーモン)と
カリリとクリスピーな
パン・グリエ(トースト)が
快適なスターターとなってくれた。

釜揚げシラスと
イタリア産の
水牛モッツァレラとの
組み合わせも面白い味だった。

*

オードヴルは、
サーブル(タチウオ)に
細かいシャペリュール(パン粉)で
カリリと焼き上げたパネ。

レデュイール(煮詰め)した
ヴィネーグル・バルサミク
(バルサミコ酢)のソースが
香り高く、高貴な味にしていた。

敷かれたリー・ソバージュ
(ワイルド・ライス)は
セルクル(丸型)を使われず
自然に均されていたのには、
“スティル・ナチュレル”
(自然なスタイル)
だなぁ・・・と、思わされた。

ガルニチュール(添え物)の
フルール・ド・クルザ(菜の花)も
きちんと塩茹でされ、
仄かな苦みが、いかにも、
“ムニュ・ド・プランタニエール”
(春の一品)
という感じがした。

*

オードヴルは、
英語では「アペタイザー」となるが、
それは、「食欲を増させるもの」
という意味でもある。

グッと食欲が加速した処で、
プラ(メイン・ディッシュ)が登場した。

先の「クラポディーヌ」とは、
シェフに拠れば、
“観音開き”した姿を言うらしい。

フランス人は
その語を聞いただけで、
この形の「焼き鳥」だと
解かるという。

帰宅後、
スマホで調べてみたら、
「焼いた鳥が
ヒキガエル(crapaud/クラポー)に
見える事からその名前がついた」
 ...とあった。

在京中には
京阪神のフレンチ・レストランで
食したことがある
カイユ(うずら)だったが、
たいがいはキュイソー(腿肉)のみが
品よく、ちんまりと
ドレッセされたものばかりだった。

それが、今回は
一羽丸ごと、ドーンッ!!  ・・・である(笑)。

小型の鳥とはいえ、
開かれてみると
胸肉、手羽先、腿肉と、
けっこうに食べでがあった。

アブリュシオン
(ablutions/フィンガーボール)
も用意されたので、
途中からは、手づかみで
ワイルドに噛みついた(笑)。

先月のピジョンは
血の滴る赤身だったが、
カイユは白身系で
やはりプーレ(鶏)に似た
味である。

カルトには、単に
「赤ワインソース」とあったが、
なんと!  トリュフのアッシェ(刻み)が
艶冶な香気をたちのぼらせ、
「ソース・ペリグー」
(ペリゴール風トリュフ・ソース)
と言ってもよかったくらいである。

ガルニの
プュレ・ド・ポム
(馬鈴薯のプューレ)も、
カイユの相の手として
申し分なく、
まさに「メインディッシュ」に
相応しい逸品であった。

車で出かけたので
アルコールは飲めなかったが、
この料理なら
『ムーラン・ナヴァン』なぞを
マリアージュさせてみたかった。

*

デセールには
初めて見る『ヴァローナ』の
「ショコラ・フレーズ」(苺チョコ)
を用いたガトーが供された。

『インスピレーション・フレーズ』
というのは、
その商品名だという。

1922年に、
フランスのローヌ地方で
創業されたヴァローナは、
世界のトップ・パティシエたちが
愛する「グラン・ショコラ」として
名高い逸品を産している。

素材も1ケ添えられていたので
味見してみたが、
やはり、日本のメーカーの
苺チョコとは一味ちがった
洗練された仕上がりになっていた。

珍しい温製の
『グラタン・ド・フリュイ』
(フルーツ・グラタン)
は、まったり、はんなり・・・
な“お味”でおました(笑)。

*

コースの〆は、
苦みの効いた
エスプレッソ。

ミニャルディーズ
(茶菓子)
も、一品一品が
焼きたて、出来立てのもので、
それはやはり美味しいものである。

*

珈琲をすすりながら、
手元のスマホで
「ボージュ」を検索してみたら、
フランスの北東部にあたり、
いわば「東北地方」だわ・・・と、
なんとなく親近感がもてた(笑)。

しかも、
詳細図にしてみたら、
なんと!  古楽器の
「19世紀ギター」の生産地名である
「ミルクール」はその地にあったとは、
初めて知った。

そのレプリカ楽器である
『グローヴェル』というのを
かつて所有していたので、
その土地産の鶉を頂き、
なんだか不思議な地縁を感じた。

*

「お土産」に、
マダムが畑で栽培している
珍しい「ジューンベリー」の
コンフィチュール(ジャム)を
頂戴した。

家に冷凍パイ生地があったので、
フィリングにして
珍しい「ジューンベリー・パイ」でも
創ろうかしらん・・・と、思った。

*

来月は、久しぶりに、
「リー・ド・ヴォー」
(孔牛の胸腺肉)
のスペシャリティをオーダーし、
予約を入れさせて頂いた。

 

 

 

 

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