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北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

稚内の未来の「幻のお土産」

2020-08-28 23:50:39 | フライフィッシング

 今回の稚内旅では、以前稚内にいたときにお付き合いのあったY建設(株)というところのK社長さんを訪問しました。

「突然すみません、お久しぶりです」

 するとそのK社長さんは「いやいや、Facebookを見ていて『ああ、今日は稚内に来ているんだなあ』と分かっていたんです」とおっしゃいます。

 そして「実は渡したいものがあって、(どうやって渡そうか)と思っていたところだったんです。ちょうどよかった(笑)」と言って一本のお酒を奥から出してくれました。

「これはなんですか?」
「実は『勇知いも』を使った芋焼酎なんです」

 勇知いもというのは、稚内の勇知地区で取れるジャガイモ(男爵いも)なのですが、利尻富士を西に構える地域はその気候からなのか甘くて美味しいと評判。

 さらにこのK社長さんはその勇知いもを雪氷の冷気を使って長期保存することでさらに芋の甘みが増すという事業にもう何年も取り組んでいるのです。

「いわゆるジャガイモ焼酎というわけですね」
「そうです。で、そのジャガイモを鹿児島の枕崎市にある醸造所へ持ち込んで焼酎にしてもらいました」

「ジャガイモの芋焼酎だったら北海道内の清里町にもありますよね」
「ええ、でもどこの醸造所でも良くてただお酒にするんだったらつまらないでしょ。というのも、枕崎市は稚内市との姉妹都市なんです。なので姉妹都市同士の力を合わせて一つの商品を作ろうということで、枕崎市とタッグを組むことにしました」

 ところが、芋ならなんでも焼酎になるかと思いきや、勇知いもは一般的に薩摩焼酎にするサツマイモよりも粘り気が強くて機械に入れるとくっついてしまい、醸造所はかなり作るのに苦労したのだそう。

 でもようやくできたということで私も試飲用にいただいてきました。

「すばらしいですね。それでこれは市内のどこかでもう売られているんですか?」
「いえ、まだ量が作れていないので来年あたりからの販売を考えています。だからラベルもまだ適当です。でも飲んでみてぜひ感想をお聞かせください」

 
 地元の農産品に様々な付加価値をつけて売るというのは農林水産生産地のこれからの有り様の一つです。

 そもそも勇知いも自体、それほど量が取れるものではなくて引き合いが多いのですから、それでつくる焼酎となるとさらに「マボロシ感」が強くなりそうです。

 幻の焼酎としての付加価値がさらについたりすると面白そう。

 来年以降稚内のお土産処で見かけたら要チェックです。

 

 

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