北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

滝野すずらん丘陵公園のクマ騒動収束する

2019-07-26 22:57:27 | Weblog

 

 今月5日からヒグマ出没のために閉園していた、国営滝野すずらん丘陵公園が29日から再開園されることになりました。

 園内はクマよけのためにフェンスで囲まれているのですが、どうしたはずみか中に入られてしまって、逆にフェンスが仇になって外に出にくくなってしまいました。

 こうしたヒグマ対策としては、園内に姿が現れると利用者の安全のために閉園をすることになりますが、一たび閉園をすると今度は安全を確認するための作業が一苦労。

 「クマがいる」ことはクマの姿をカメラなどでとらえれば証明できますが、「クマが園内にいないこと」を証明するためには、ただ姿が見えないというだけでは不十分です。

 外に出たというような強い証拠があればよいのですが、それを見つけるのも大変です。

 今回滝野公園では、監視カメラをそれまでの13台から61台に増設したそうで、それでもカメラに映らなくなった日が続きました。

 また毎日の現地調査の結果、フェンスを乗り越えたような足跡があることや外の樹木に園外に出た際の爪痕らしきものが見つかったこと、それらを踏まえたうえで今回はクマ対策犬を連れてきて園内を調査し、それでもクマが見つからなかったことで、専門家の皆さんも「もう園内にはいないと言える」と結論付けたようです。

 関係者の話では、今回園内に入り込んだ親子熊のほかに、園外で大きなオス熊の姿がカメラにとらえられていたそうです。

 そこで考えられることは、オス熊に子連れのメスが狙われて、危機感を感じた雌がフェンスの中に逃げ込んだのではないか、ということなのだそう。

 園内に入り込んだ親子熊は、人間世界と接点を持つような"問題行動"を起こすこともなく姿をひそめていたことから、人間と接触をすることに魅力を感じるような「問題グマではない」と結論付けられたようです。

 今後のことを考えると、フェンスによって「園内には入ってこない」という前提ではなく、「もし入られても出やすくする」というような施設や工夫をするステージなのかもしれません。

 例えば、園内からフェンスに向かって盛土のスロープをつくるとか、フェンスをのぼれる梯子をかけておく、などといったアイディアはどうでしょうか。

 、今後は電気柵を取り付けて安全度を高めるようですが、電気柵は電線に高電圧の電気を流して、興味を持ったクマが鼻でフンフンと匂いを嗅いで接触すればビリっとくるという代物。

 クマに取って最重要なセンサーである鼻にダメージを与えることでクマの心を折る作戦です。

 カメラも増設されましたし、こうやって一つずつ安全を高める対策を充実させ続けることが大切ですね。

 この間の関係者の皆さんの努力に心から敬意を表し、これからの安全をお祈りします。

 夏は滝野公園に行きましょう。 

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