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北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

ハイリスク・ハイリターンとローリスク・ローリターン

2018-11-18 23:56:56 | Weblog

 

 今シーズン、6回か7回目くらいの小樽港でのマメイカ釣り。

 友人と二人で出発して午後2時くらいに港に着いたところ、普段釣りをしている防波堤の内側の港はなんとなく閑散とした感じです。

 先に釣りをしていた方に様子を聞くと、「ダメですねー。朝からやって一匹だもの」

 今年の小樽港にはマメイカは入っていないのかな。

 しかし(まだ陽が高いし満潮前だし)と気を取り直して釣り開始。しかし案の定、さっぱりかかりません。

 そのうち、私が声をかけた隣組が帰るそぶりで、なんと帰り際に「マメイカ一匹しか釣れなかったので、差し上げます」と言って、貴重な一匹をわけてくれました。

 (ラッキー!)ではありますが、ここから先は実力で釣りたいところです。


     ◆


 そのうち結構な歳のおじさんがやってきて「どうですか」と聞いて来ました。

「ダメですね。今年の小樽はダメなんでしょうか」

 そう言うとそのおじさんは、「外海の方が釣れているみたいなんだわ。でも外は遠くへ投げないと、近くはすぐ根がかりして危ないんだ」と言って、我々から離れていくと、、防波堤の裏へと消えてゆきました。

 私は少し経って、あまりにも釣れないのに閉口して、外海へ向かって行ったおじさんの釣りの様子を見に行きました。

 防波堤の外側は角ばったテトラポットがランダムに並べられていて、危なかしい感じなのですが、何人もの釣り人がその合間に立って、外海へ向かってエギを遠投しています。

 良く見ていると、何人かはちゃんとマメイカを釣り上げています。

 その一方で、エギを引き寄せて回収するタイミングが遅れて、海底の海藻に絡め取られる根がかりで、釣り糸が切られている人が何人もいます。

 釣れることは釣れるのですが、ラインの扱いを少しでも間違えると、すぐにエギなどの仕掛けを取られてしまう、というのは、ハイリスク・ハイリターンな非常に危険な釣りと言えるでしょう。

 
     ◆


 港の内側の、元の釣り場で釣りをしていた友人のところに、「確かに釣れそうだけれど、リスキーだったよ」と言うと、彼も様子を見に行って帰ってきました。

「どうだった?」
「確かに釣れていたけれど、今僕は足を痛めているので、あのテトラポット群の間を縫って場所を取って釣りをするのは、そのこと自体命に関わりそうなので止めておくよ」

「とても、ハイリスク・ハイリターンな釣りだったでしょう?」と聞くと、彼は「しかし、こちらでの釣りは、仕掛けを失う心配もあまりなく、ローリスクだけれど、何にも釣れないのでは、ローリターンでもなくて、ノーリターンだよね(笑)」と笑います。

 
 よく、「成果をもぎ取るためにはリスクを取れ」と言われますが、まさに釣りにも"ハイリスク・ハイリターン"と、冒険を一つもせずに釣果も取れない、"ローリスク・ローリターン"の二つがあると改めて知りました。

 冒険をしなかった理由は、「いつかここにもマメイカの群れがやってくるかもしれない」という、根拠のない期待でしかありません。

 実際に釣れている事実に目と耳を塞ぎ、冒険しなかった自分にちょっとだけ反省しました。

 魚がいる場所でなければ釣れない、という単純な事実にもっと目を向けなくてはいけませんね。

 今日も、人生勉強になる釣りでした。

 情けなくもお隣からもらったマメイカは、現地で活〆して、我が家でお刺身に変わりました。 

 

 

コメント
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