釧路市の二日間にわたる事業仕分けが終了。今年は23事業についてチェックが行われました。
もともと民主党政権が始めた国の事業仕分けでは無駄を見つけて隠れ財源とするという目的がやや見失われて、官僚叩きショーの様相を呈していましたが、本来地方が行うべき行政事務見直しとはそのようなものとは異なるはず。
我々が目指すことはルーチン化してしまって普段なかなか光や風の当たらない事業について、市民目線でどう感じるかを知ろうということにおいているので、国の物よりはずっと穏やかな形で進みました。
昨年から始められた事業仕分けは、今年が二年目。仕分け対象となりうる事業は市側である程度整理したうえで約60事業ほどを提示して、そこから仕分け人の希望に応じて仕分け作業を行うことにして、今年は23件が実際に仕分けをされたのです。
来年もう一度やることで、ほぼ全部の事業を一度は提示した形になるのでそこで一区切りをつけたいと考えています。
※ ※ ※ ※ ※
今年の事業仕分けに当たっては、判定のなかでの『廃止』という文言を『抜本的見直し』に変えました。文字通り事業を止めるべきという印象が強くなりすぎていて、その後の判断に強く影響を与えすぎるという反省が込められたもの。
また仕分け人の方々には事前に対象事業を十分説明し、必要に応じて現場や施設を見てもらって予備知識を十分に得ていただくということも心がけました。
今日の仕分け結果としては、『抜本的見直し』はゼロ。『改善・見直し』とされたものが14、『現行通り』とされたものが9という結果になりました。
仕分け作業終了後に私からお礼のあいさつをした後で、仕分け人の皆さんたちから感想を伺いました。
「作業は四班に分けられたために、本当は担当したかった事業を見ることができなかった」
「他の方の意見も聞けて随分勉強になった」
「仕分け人になったと分かったとたんに、周辺から『あの事業を中止させてほしい』とか、『この事業をよく見てほしい』などという声が寄せられたが、かといって自ら仕分け人に応募するという人は少なかった。もっと多くの市民が市政に関心を持ってほしい」
「仕分け人に、もっと若い二十代くらいの人もいた方が良かった」
「団体推薦の委員が多く、一般市民公募の委員が少ないと感じた」
などという声があった一方で、「ある事業を見たいと言ったら市役所の担当の方の説明が実に上手だった。とても感心したのでご担当の方に伝えておいてほしい」と言った評価の声もありました。
説明する市側の担当者も少し場の雰囲気に慣れて説明が上手になったでしょうか。
※ ※ ※ ※ ※
今年の事業仕分けは今日で終わりですが、関心を持って発言した内容が実現したのかどうかや、引き続き関心を持った事柄について追い続ける時間は十分にあります。
今後とも市政に関心を持ち続けていただくとともに、この経験をご友人やお仲間に伝えることで関心の輪を広げていただくと良いのですが。
また今回は地元の情報発信手段「ライブ釧路」さんのご協力でこの模様がustreamでも配信されています。
仕分け人の皆さん、ライブ釧路の皆さん、そして傍聴人の皆さん、お疲れ様でした。皆さんのご協力に心から感謝申し上げます。