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北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

家と教育の環境

2006-12-01 23:06:42 | Weblog
 断続的に雪が降りました。路面が凍って歩きにくくなっています。路面の水勾配すら滑りやすいので、お年よりは特に大変です。

【motoさんからご意見をいただきました】

> 私の勤務校は例外的にここ数年児童が増
>え続けています。来年も1、2学級増えそ
>うです。これはこれで大変なのですが、や
>はり学校に活気が出てくるんですね。あり
>がたいことです。

>「子供が少ないといじめが深刻化すること
>が多い」という話を聞いたことがあります。
>(データがあるのかな?今度調べてみます。)
>たくさんの子供がいると、それなりに心許
>せる仲間ができて、子供はたくましく育っ
>ていくのです。

>子供を安心して生める社会環境を作ること
>は、本当に大事なことですね。

 結局子供が少ないというのは、子供が日常に関わる自分以外のチャンネルが細るということなのではないでしょうか。子供が地域社会と接しなくなっているというのも同じ事。

 核家族化も、祖父や祖母などの身内とのチャンネルが細っていること。核家族化や地域との連携の欠如、少子化によるクラスの減少や生徒数の減少などによる様々な問題は、日常関わる自分以外の他者とのチャンネルが細ることによって起きている、と読み替えられるのではないでしょうか。

 近くにいながら知らない同士でいることは、いけないことだ、というくらいに強い気持ちで知り合いになるという努力が必要で、知り合いになることを奨励すべきだと思うのです。私も組織の中にいますが、すぐ隣の課の人と全く話す機会のないままに転勤になるのが当たり前になっています。

 組織は仕事をするところですから、仕事上の関わりがなければ知り合う必要がないのだ、と言ってしまえばそれまでなのですが、それではあまりにも寂しい。

 学校で言えば、先生も忙しいのでしょうが担任ではない他の学年や他のクラスの子であっても声をかけたり話し合うことができるような関係を作り上げることが、子供達一人一人の学校でのチャンネルを増やすことに繋がりそうです。

 クラブなどに入れる子供はそれだけで多くの先輩・後輩・友達チャンネルを持つことが期待できますが、クラブ活動をしないような子供への目配りや気配り、心配りも必要なのでしょう。

 話しかける勇気、心を通わせる勇気を出してみること、練習して勇気を出すことに慣れることこそが、社会の中で生きてゆくための関係性を作り出すのに必要な能力ではないでしょうか。


【Goldbergさんからもご意見をいただきました】

>新興の団地ができて、分譲地にどどっと子
>育て世代が押し寄せ、そのまま高齢化して
>いる、というのが実はうちの近所です。

>日本で、政策的に「持ち家」が進められて
>いるけれど、本当はヨーロッパみたいに
>賃貸中心で考えるべきなんじゃないでしょ
>うか。

>(…中略…)

>持ち家ゆえに、子どもが増えたら建て増し
>だ、高齢に対応してリフォームだ、と金を
>かけていくのがよくあるパターンだが、最
>初から生活スタイルにあわせた賃貸住宅が
>選択でき、引越しをできれば、その地域全
>体のライフスタイルもそうかわらないはず。

>ライフバランスを考えた町づくりって、で
>きないもんかな。

 おっしゃるとおりですね。日本人はどこか自分の持ち物や財産に対する執着心が強すぎるような気がします。

 織田信長の「立って半畳、寝て一畳、天下取っても二合半」という言葉があるそうです。「二合半」というのは一度に食べられるお米の量のことでしょうかね。

 このフレーズにはいろいろと変化形があって、最後のフレーズが「天下取っても四畳半」だったり、「死んでしまえば一握り」などというのも読んだり聞いたりしたことがあります。

 いずれにしても、財産として所有できたとしても自分の身の回りで実際に使えるものなどほんの少しだと言うことです。

 この世のことは、財産はもちろんのこと、この体すら借り物だと思えば、物事に執着せずに生きて行けそうなのですが、なかなかそうはいかないのが現実ですね。

 ところで、北海道を島国と見立てて、同じくらいの面積と人口を持つデンマークとを比較研究したことがあるという方とお話をしたことがありました。

 その方は、デンマークと言う国を非常に豊かに感じた、とおっしゃいました。

「それは何が違うのでしょうか」
「いろいろと制度的な違いはありますが、一言で言うと道路や住宅などの社会インフラのストックが、豊かだった過去にできあがっているという印象を持ちました」

「なるほどねえ」

 家具付きの家に住むとして、やはりまずは長持ちする家そのものが十分になくてはなりません。今のように、オーナーが変わるたびに壊しているようでは、日本はまだストックと呼べるような財産となる住宅資産が存在していないのではないでしょうか。

 常に新しく変化するのがアジア圏の文化だ、という人もいるかもしれませんが、メンテナンスしながら後世に伝えるような財産を一時管理するという住宅資産に巡り会いたいものです。

コメント (2)
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