今日は旭川で「緑の探検隊」主催のパネルディスカッションです。これまた神様のご縁がありましたよ。
今日は
■緑の探検隊パネルディスカッション の1本です。
【緑の探検隊パネルディスカッション】
緑の探検隊は10年前に旭川で結成された、緑に関わる思いで集まった団体である。
初めは地元NHKが市民に参加を呼びかけて、駅周辺の緑の現状や周辺の山々、ガーデニング、公園等を巡ったのだそうだ。
今では「緑の視点でまちづくりを考える」をキーワードにして「緑あふれる街」を目指して文化都市、健康都市づくりを目指そうと考えている。具体の活動としては緑の見学会、学習会などを定期的に行い、「緑を視点にしたまちづくり」の意義を多くの人たちと共有したいと考えているのである。
そしてこの間、市内の緑のマップなどを精力的に作るなどした活動が評価されて、今年第十六回みどりの愛護の集いにおいて、功労団体として大臣表彰まで受けたのだそうだ。いや、ご立派です。
今回はこの緑の探検隊が10周年を迎えるにあたって、記念事業を行いたいという事になり、普段お世話になっている専修大学の小林昭裕教授にお願いをしてパネルディスカッションを行う事になったのだ。
小林先生は大学の講座の二年先輩で、「小松君、よろしくね」と言われると中身が何であろうともう断る事は出来ないのである。
* * * *
今日のパネルディスカッションは午後2時からということなのだが、市内の緑を案内してくれるというので10時に旭川駅に集合して車で市内を移動する。
常磐公園ではポプラが先の台風で倒れてしまったのだそうだ。大きな木がなくなると景観は随分変わるのだが、それでも人はすぐに見慣れてしまうものだ。
続いて案内していただいたのは上川神社の社殿林だ。上川神社は神楽岡というところにあって、かつて私が旭川を離れるときにもお礼のお参りに行った場所だ。
「お参りしていきましょうか」と事務局長のSさんに誘われ、当然のようにお参りに行く。緑のお仕事で神社に巡り会うとはこれもまたご縁だろう。
「ここは昔皇室の持ち物の御料林だったんです。あの台風18号のときにも、この山はほとんど木が倒れませんでしたよ」
なるほど、霊験あらたかなお話だ。
お参りをするほどに、ついつい私の話題は神様や神道の話になる。見学を終えて、昼食を食べながらの打ち合わせの場所でも、「神様の話が面白いなあ、それ話してくれませんか」とコーディネーター役の小林先生からのご要請。
パネルディスカッションと言いながら、基調講演として「仙台市の百年の杜づくり」を仙台市役所の方にお願いした後は、私を含めて三人のパネラーから各30分くらいで話題提供をせよ、とのこと。
大体、今日のパネルディスカッションも時間配分や話す話題などをどうするのかは事前に全く聞かされていないのでまあ乱暴な話ではあるが、ネタはその場で何とかするしかあるまい。
そもそも今日のタイトルは「パートナーシップによる都市の緑化を考える」というものだったが、緑のお話は地元東海大学の石田先生にお願いをして、私はパートナーシップの話、そしてもうお一方の杉原先生には緑による園芸療法のお話が割り振られた。
* * * *
最初のつかみの部分で、上川神社にお参りもした事だし、折角なので神道のお話で興味を引こうと思い、神事はなにをしているのか、という話で盛り上げる。
立ったり頭を下げたりまた座ったり、一体あの神事の最中には何が行われているのかという事は日本人なら誰でも知っていそうで知らない人があまりにも多い。
修祓、降神の儀、献撰、祝詞奏上、玉串奉奠、撤撰、昇神の儀と続く一連の儀式の中に日本人の神観が如実に表れている。
そんな知識自体はそれだけのことだが、実はそんなちょっとした事を教えてもらうだけで興味がわいたり、その世界への共感が沸くという事は多いので、緑の活動もさらに多くの人たちの共感を得るようなちょっとした話題を振りまいて欲しい、というお話。
あとはパートナーシップとしての生涯学習や報徳のお話で、持ち時間の30分はちょうどというわけ。最近時間だけはしっかりと守れるようになってきましたねえ。
* * * *
終わった後の懇親会で、探検隊の皆さんとさらに意見交換をしたが、皆さん一様に感心していたのはやはり神事の事だった。
「今まで全然考えた事もありませんでした」とか「なんだか自信が沸いてきました」と、特にご年配の女性には大変受けが良かった。みんなそういう話題や知識に対して触れる機会が少ないし、それでいて知らない事に漠然とした不安もお持ちなのだろう。
「親戚に神主さんがいるのですが、今まで一度もそういう話は聞いた事がありませんでした」
「そうでしょうね。神道は布教という事はしませんからね。しかしそういう日常の常識は本来家庭や地域活動の中で自然に身に付いていたもののはずですが、今はそういう力が本当に弱くなったのが残念です」
神主さんはお務めをするのが本来なので、このような知識は外部の人間が話すしかあるまい。講演の話題の初めには日本人として知っておくべき「たしなみ」が良いのかも知れない。
* * * *
ご一緒にお話をしてくださった先生の話題では、石田先生の「樹木による微気象の話」が非常に興味深かった。
また若くて美人の女性の杉原先生の「緑による園芸療法」も興味深かったが、「お年よりが緑によって元気になるという要素と、若い美人が優しく接してくれる事による療法効果は区別出来るのでしょうか」と言ったら笑っていた。
友達が聴きに来てくれていて、終わった後は市内の中心部へなだれ込み。そこでもまた不思議な縁がいっぱい。
今日も面白い縁がたくさん出来た。世の中は知らない世界になだれ込んでみるもんです、はい。
今日は
■緑の探検隊パネルディスカッション の1本です。
【緑の探検隊パネルディスカッション】
緑の探検隊は10年前に旭川で結成された、緑に関わる思いで集まった団体である。
初めは地元NHKが市民に参加を呼びかけて、駅周辺の緑の現状や周辺の山々、ガーデニング、公園等を巡ったのだそうだ。
今では「緑の視点でまちづくりを考える」をキーワードにして「緑あふれる街」を目指して文化都市、健康都市づくりを目指そうと考えている。具体の活動としては緑の見学会、学習会などを定期的に行い、「緑を視点にしたまちづくり」の意義を多くの人たちと共有したいと考えているのである。
そしてこの間、市内の緑のマップなどを精力的に作るなどした活動が評価されて、今年第十六回みどりの愛護の集いにおいて、功労団体として大臣表彰まで受けたのだそうだ。いや、ご立派です。
今回はこの緑の探検隊が10周年を迎えるにあたって、記念事業を行いたいという事になり、普段お世話になっている専修大学の小林昭裕教授にお願いをしてパネルディスカッションを行う事になったのだ。
小林先生は大学の講座の二年先輩で、「小松君、よろしくね」と言われると中身が何であろうともう断る事は出来ないのである。
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今日のパネルディスカッションは午後2時からということなのだが、市内の緑を案内してくれるというので10時に旭川駅に集合して車で市内を移動する。
常磐公園ではポプラが先の台風で倒れてしまったのだそうだ。大きな木がなくなると景観は随分変わるのだが、それでも人はすぐに見慣れてしまうものだ。
続いて案内していただいたのは上川神社の社殿林だ。上川神社は神楽岡というところにあって、かつて私が旭川を離れるときにもお礼のお参りに行った場所だ。
「お参りしていきましょうか」と事務局長のSさんに誘われ、当然のようにお参りに行く。緑のお仕事で神社に巡り会うとはこれもまたご縁だろう。
「ここは昔皇室の持ち物の御料林だったんです。あの台風18号のときにも、この山はほとんど木が倒れませんでしたよ」
なるほど、霊験あらたかなお話だ。
お参りをするほどに、ついつい私の話題は神様や神道の話になる。見学を終えて、昼食を食べながらの打ち合わせの場所でも、「神様の話が面白いなあ、それ話してくれませんか」とコーディネーター役の小林先生からのご要請。
パネルディスカッションと言いながら、基調講演として「仙台市の百年の杜づくり」を仙台市役所の方にお願いした後は、私を含めて三人のパネラーから各30分くらいで話題提供をせよ、とのこと。
大体、今日のパネルディスカッションも時間配分や話す話題などをどうするのかは事前に全く聞かされていないのでまあ乱暴な話ではあるが、ネタはその場で何とかするしかあるまい。
そもそも今日のタイトルは「パートナーシップによる都市の緑化を考える」というものだったが、緑のお話は地元東海大学の石田先生にお願いをして、私はパートナーシップの話、そしてもうお一方の杉原先生には緑による園芸療法のお話が割り振られた。
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最初のつかみの部分で、上川神社にお参りもした事だし、折角なので神道のお話で興味を引こうと思い、神事はなにをしているのか、という話で盛り上げる。
立ったり頭を下げたりまた座ったり、一体あの神事の最中には何が行われているのかという事は日本人なら誰でも知っていそうで知らない人があまりにも多い。
修祓、降神の儀、献撰、祝詞奏上、玉串奉奠、撤撰、昇神の儀と続く一連の儀式の中に日本人の神観が如実に表れている。
そんな知識自体はそれだけのことだが、実はそんなちょっとした事を教えてもらうだけで興味がわいたり、その世界への共感が沸くという事は多いので、緑の活動もさらに多くの人たちの共感を得るようなちょっとした話題を振りまいて欲しい、というお話。
あとはパートナーシップとしての生涯学習や報徳のお話で、持ち時間の30分はちょうどというわけ。最近時間だけはしっかりと守れるようになってきましたねえ。
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終わった後の懇親会で、探検隊の皆さんとさらに意見交換をしたが、皆さん一様に感心していたのはやはり神事の事だった。
「今まで全然考えた事もありませんでした」とか「なんだか自信が沸いてきました」と、特にご年配の女性には大変受けが良かった。みんなそういう話題や知識に対して触れる機会が少ないし、それでいて知らない事に漠然とした不安もお持ちなのだろう。
「親戚に神主さんがいるのですが、今まで一度もそういう話は聞いた事がありませんでした」
「そうでしょうね。神道は布教という事はしませんからね。しかしそういう日常の常識は本来家庭や地域活動の中で自然に身に付いていたもののはずですが、今はそういう力が本当に弱くなったのが残念です」
神主さんはお務めをするのが本来なので、このような知識は外部の人間が話すしかあるまい。講演の話題の初めには日本人として知っておくべき「たしなみ」が良いのかも知れない。
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ご一緒にお話をしてくださった先生の話題では、石田先生の「樹木による微気象の話」が非常に興味深かった。
また若くて美人の女性の杉原先生の「緑による園芸療法」も興味深かったが、「お年よりが緑によって元気になるという要素と、若い美人が優しく接してくれる事による療法効果は区別出来るのでしょうか」と言ったら笑っていた。
友達が聴きに来てくれていて、終わった後は市内の中心部へなだれ込み。そこでもまた不思議な縁がいっぱい。
今日も面白い縁がたくさん出来た。世の中は知らない世界になだれ込んでみるもんです、はい。
