新国立劇場、2005年8月18日ソワレ。
何もかもが闇に溶け込んでしまいそうな深い夜、飛行機が一機、砂漠の真ん中に墜落した。翌朝、壊れた飛行機の側で目を覚ました飛行士(岡田浩暉)は、ひとりの少年(宮崎あおい)と出会う。「ね…ヒツジの絵をかいて」彼は星から来たのだと言う…原作/アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ、脚本・作詞/能祖将夫、演出/白井晃、作曲・音楽監督/宮川彬良。初演は2003年。
ヘビの森山開次がホントにヘビでよかった。
花の安寿ミラがホントに花でよかった(しかしこの「花」が女性の象徴だったとは、今回のパンフを読んで初めて知りました…そりゃ確かに美しいけれどわがままで気まぐれで意地っ張りで、みたいなところは「女」そのものなのだけれど、私は本当に単に美しいもの、宝物のようなものってみんなそうなんじゃないか、と思っていたので…)。
そして緑の上下にオレンジのスカーフ、麦畑の色の髪の宮崎あおいがホントに「ぼっちゃん」のようでよかった。歌は点燈夫の宮川浩が一番よかった。さすがミュージカル役者。
だけど。
だけど、やっぱり、小説で読むのがいい作品だと思う。舞台は、観客の目の前で実際の人間が演じて見せるくせに妙にファンタジックな部分があったりするものだけれど、だけど何かを具現化してしまうことに変わりはないし、それがやはりあの作品世界の幻想性を壊してしまっていると思うのです。
装置などを上手く使って、たとえば飛行士が描くうわばみの絵を見せたりはしているのですが、王子さまがいなくなったあとの砂漠の絵は見せてくれなかったし、その淋しさもあれではわかりません。それに何より、王子さまは立ち去るんじゃないよ、倒れるんだよ!
この舞台では、泣けなかった…残念ながら、それが証拠。売店でキツネのぬいぐるみ、買っちゃいましたけれどね…
何もかもが闇に溶け込んでしまいそうな深い夜、飛行機が一機、砂漠の真ん中に墜落した。翌朝、壊れた飛行機の側で目を覚ました飛行士(岡田浩暉)は、ひとりの少年(宮崎あおい)と出会う。「ね…ヒツジの絵をかいて」彼は星から来たのだと言う…原作/アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ、脚本・作詞/能祖将夫、演出/白井晃、作曲・音楽監督/宮川彬良。初演は2003年。
ヘビの森山開次がホントにヘビでよかった。
花の安寿ミラがホントに花でよかった(しかしこの「花」が女性の象徴だったとは、今回のパンフを読んで初めて知りました…そりゃ確かに美しいけれどわがままで気まぐれで意地っ張りで、みたいなところは「女」そのものなのだけれど、私は本当に単に美しいもの、宝物のようなものってみんなそうなんじゃないか、と思っていたので…)。
そして緑の上下にオレンジのスカーフ、麦畑の色の髪の宮崎あおいがホントに「ぼっちゃん」のようでよかった。歌は点燈夫の宮川浩が一番よかった。さすがミュージカル役者。
だけど。
だけど、やっぱり、小説で読むのがいい作品だと思う。舞台は、観客の目の前で実際の人間が演じて見せるくせに妙にファンタジックな部分があったりするものだけれど、だけど何かを具現化してしまうことに変わりはないし、それがやはりあの作品世界の幻想性を壊してしまっていると思うのです。
装置などを上手く使って、たとえば飛行士が描くうわばみの絵を見せたりはしているのですが、王子さまがいなくなったあとの砂漠の絵は見せてくれなかったし、その淋しさもあれではわかりません。それに何より、王子さまは立ち去るんじゃないよ、倒れるんだよ!
この舞台では、泣けなかった…残念ながら、それが証拠。売店でキツネのぬいぐるみ、買っちゃいましたけれどね…