駒子の備忘録

観劇記と乱読日記、愛蔵コミック・コラムなどなど

『カサブランカ』東宝初日雑感

2010年01月04日 | 日記
 1月3日、東京宝塚劇場に、宝塚歌劇宙組『カサブランカ』東京公演初日を観に行ってきました。

 私が大劇場公演を最後に観たのは11月末でしたが、そこから時間もたって、より間が練られ、より緊密な舞台になっていたと思います。
 芝居が進化・深化するってこういうことか、とシビれました。
 集中して観すぎて、ドライアイがひどくなりそうでしたけれどね(^^;)。

 ところで大劇場公演時にファンの間で論議がかまびすしかった『本当の俺』の歌詞の件ですが…
 パンフレットには「首を突っ込む」とあるのに、ユウヒが「顔を突っ込む」と歌っていたのですね。
 そして『ル・サンク』の台本では「顔を突っ込む」となっている…
 日本語としては、「関係する、仲間になる」という意味では「首を突っ込む」が正しいはずなのだが…という。
 それが今回、やっぱり堂々と「顔を」と歌っていて、なんと東宝版パンフの歌詞が「顔を」に書き換えられていたのです。
 そ、それでいいの…!!??

 入りのときは実家で箱根駅伝の中継を観ていたので(^^;)、出は待ってみました。
 18時半終演で、20時15分頃の出でしたでしょうか。
 そのまえにサングラスなしのみっちゃん、まゆたんのお見送りが間近でできました。
 下級生は、初日のためかマフラーなど会のウェアを身につけている人が多く、微笑ましかったです。アリスの会には男性ファンが多かったなー。さすが。
 解散間際にはスミカちゃんも見送れました。こちらに会釈してくれるそのさまは、夫の親戚に挨拶する初々しい新妻のよう…(^^)

 ユウヒは黒のハンチング帽、黒のファーショール、黒のショートコート、黒いパンツを黒いブーツにイン、大きなサングラス。
 初日ということもあって大人数での待ちでしたが、ひとりずつお手紙を受け取ってくれました。お疲れさまでした、としか言えません。けだるげな
「ありがとー」
 と言う声がまたセクシーでした。

 車に乗ったあとも窓から手を振ってくれました。
 車はすぐに帝国ホテルに入ったので、討ち入りの宴会でもあったのかな。
 千秋楽まで一月ちょっと、お身体に気をつけて、務めあげていただきたいものです。
 そうそう、初日あいさつはとてもとても固く立派でした(^^)。
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吉田秋生『夢の国』

2010年01月04日 | 愛蔵コミック・コラム/著者名や・ら・わ行
 小学館プチフラワービッグコミックス、吉田秋生傑作集2
 
『カリフォルニア物語』番外編の表題作のほかに、『ジュリエットの海』『最後の夏』『解放の呪文』を収録した短編集。

 表題作だけな叢書に本編と併せて収録されているのですが、他の読み切りもいい味出しているものばかりなので、処分できないんだよな~。
 今やこんなレーベルないんですけれどね、「プチフラワー」は「flowers」になってしまいましたからね…
 でもきっと愛蔵し続け、読みなおし続けていくことでしょう…
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麻生みこと『そこをなんとか』

2010年01月04日 | 愛蔵コミック・コラム/続巻中
 白泉社花とゆめCOMICSスペシャル刊行中(現在3巻まで)

 「弁護士は儲かる!」そんな考えから成績ギリギリで弁護士になった改世楽子。しかしその年、司法試験には大量の合格者…就職にあぶれてしまった楽子は零細事務所に押し掛け就職。そこには嫌みでデキる先輩弁護士・東海林がいて…

 監修がついて、取材もみっちりしている、いわゆる職業もの。裁判員裁判のスタートもあり、「メロディ」でのろのろと連載されていますが、まあまあ好評なんじゃないでしょうか。
 一話完結で人情もののようなノリでおもしろ楽しく話は進み、だんだん東海林さんのプライベートも見えてきた…のかな? おそらくはラブ展開になるのでしょうが、ヒロインのすっとぼけたキャラクターのせいもあってそのあたりはまだなんとも…という感じ。
 ともかく新刊を楽しみにしています。
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橋本治『巡礼』(新潮社)

2010年01月04日 | 乱読記/書名さ行
 ひとりゴミ屋敷に暮らし、周囲の住民の非難の目にさらされる老いた男。戦時下に少年時代を過ごし、敗戦後、豊かさに向かってひた走る日本を、ただ生真面目に生きてきた男は、いつ、なぜ、家族も道も、失ったのか…

 というあらすじは帯からコピーしたのですが、これってネタバレじゃないのかなあ…ちょっともったいない気がします。
 もちろんちゃんと本編を読めばそれ以上のことが書かれているし、この作品はさらに帯が言う「その孤独な魂を鎮魂の光のなかに描き出す圧倒的長編」なんてもの以上なのですが。つまりやっぱこの帯、てかそれを書いた編集者がダメってことだな。
 これはそんなものではない作品だと思いますよ。
 私は「戦後」すらもよく知らない世代の人間だけれど…この、ある種の普遍性がある不幸を、ちゃんと感じ取れるつもりではいます。
 豊かな戦後に生まれ豊かに生きてきたはずの「周辺住民」の「主婦」たちの不毛さもまた、この作品には描かれているのですから。
 やや理屈っぽい、柔らかさのない断定的な文体が、逆にまざまざと、生きることのつらさ、悲しさ、はかなさ、尊さ…ということを描き出しているのだと思います。
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