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「慶應四年日録/徳元」を読む 1

静岡浅間神社内、大歳御祖神社
改装なったうるしが光っている
昨日夜、区の自治会の令和4年度総会、監査委員として監査報告をした。総代の最後の残り仕事であった。

今朝、女房と掛りつけ医に行く。この季節になって、インフルエンザが流行っていると聞く。そういえば、昨年接種したワクチンも効果が切れている頃である。

今日から、「慶應四年日録/徳元」という、興津中宿町名主、朝比奈幹四郎徳元という人の書いた、慶應四年の日記である。

影本のコピーはしばらく前に手に入れていたが、大変な癖字で何とも難解で、しばらく手を付けないでいた。今回解読にチャレンジしようと思う。時間が掛かりそうで、一日に沢山は読めそうにない。150頁ほどあるから、ゆっくりと読んでみよう。江戸から明治へ世の中が大きく変動していた時代、東海道筋の往来も激しかったと思う。どんな話が飛び出すか、楽しみである。

朝比奈幹四郎徳元がどんな人なのかは、読んでいけば追々判明すると思う。何しろ難解だから、間違いを恐れずに解読しようと思う。

それでは、「慶應四年日録徳元」の解読を始めよう。当方の責任で、わかりやすいように、読み下してあるので、ご了解願いたい。

 徳丸、慶応四年(1868)日録
  戊辰元旦  晴朗
※ 晴朗(せいろう)➜ 空が晴れて雲の無いさま。
取立皆な済み、諸々渡し物残らず相渡し、年を越す。会所諸役、
割けの
義も滞りなく相済み、引き渡し(に)出張り致したく申し参り候処、
昨夜取り立て終夜致し、休息中に付、断わり
候。

    二日  晴朗
家別残らず門松相建て申し候。これは、嘉永七寅
(1855)
までは、家別残らず門松相建て候処、同年十一月、震災の後より
※ 震災(しんさい)➜ 安政の大地震。
これまで、引続き
(門松を)相休み候処、昨十月、諸神仏御札降の節より、
大いに人気
(じんき)引き立ち候故、(こと)申さざらば、人気(に)
※ 御札降臨(おふだこうりん)➜ ええじゃないか騒動を指す。
※ 人気(じんき)➜ 人の生気、活気。人が群集してつくりだす気配。
※ 言申さず(こともうさず)➜ 門松を立てることに、異義を申さない。
※ 一同(いちどう)➜ 同じであること。同一。
相成り、当春、皆な門松相建て候間、年頭に今日より出(い)づ。
※ 年頭(ねんとう)➜ 新年の祝詞を述べるために、親戚・知人・近隣を訪問すること。
初めて、忰
(せがれ)基太郎を、宿内横砂まで、名代年頭に出す。
※ 名代(みょうだい)➜ ある人の代わりを務めること。代理。
(つづく)
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