goo

好事“まあ”多し-甥の結婚式

(式場の八坂神社舞殿)

土曜日の朝、八坂神社での結婚式では頼まれて女房と媒酌人を務めた。自分としては3組目で、今の時代、媒酌人を置かないことが一般的になり、これが最後でもう媒酌人をすることも無いだろう。

結婚式は本殿前の舞殿で行われた。一段高い舞殿の三方は開けていて、下で観光客が見物している。日本の結婚式風景として、外国人もカメラに収めただろう。

神主さんの神社の案内、祝詞、舞いの歌詞、そのいずれも、この神社の御祭神が素戔嗚尊と櫛稲田姫命のご夫婦で、「八雲立つ」の歌が使われた。

実は媒酌人挨拶の中で、二人の紹介に続いて、次のように話す予定にしていた。

「京都の八坂神社で結婚式と聞きまして、八坂神社のことを少しネットで調べてみました。八坂神社の御祭神は素戔嗚尊と櫛稲田姫命のご夫婦であります。
皆さんもご存知の通り、荒ぶる魂の素戔嗚尊はその乱暴ゆえに高天原を追放され、その後、八岐大蛇を退治して、それが縁で櫛稲田姫命と結ばれます。出雲の地へ留まり、社を建てて
    八雲立つ出雲八重垣妻籠に八重垣作るその八重垣を
と詠みました。最も古い和歌だといわれております。素戔嗚尊のマイホームを築いた喜びが溢れていると思います。荒ぶる魂がこの結婚で一転して、家庭を築き、子孫繁栄につながっていきます。

〇〇君がこの八坂神社を選ばれた中には、無意識の内にもたぶんそんな望みがあったのではないかと勝手に想像しました。〇〇君の魂を〇〇さんの力で上手に鎮めることが出来るかどうか、皆さんとともにしっかりと見守って行きたいと思います。


ところが、御祭神が素戔嗚尊と櫛稲田姫命であることや「八雲立つ」の和歌まで先に使われてしまって、少しあわてた。書いた文章をしっかり読めば間違いがないと思っていたところ、少しアドリブを入れて自分の挨拶に繋がなければならなくなった。

式のあと、女房からチェックが入った。言葉の間に頻繁に「まあ」が入って、はらはらしたという。自分では全く気付いていない。まあ、人の前で話すのは苦手で、まあ、昔、会社で話し方教室にも出してもらったが上手くなれなかった。だから、まあ、書いたものを読もうと思ったわけで、まあ、アドリブにさえならなかったら、まあ、出なかったのだろうが、まあ、それが自分であれば仕方がない。「好事“まあ”多し」ということわざもある、ないか。(明日へ続く)
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )