2015年4月5日(日) 2:00-5:30pm オペラパレス、初台
エミリオ・サージ、リヴァイヴァル・プロダクション
ヴェルディ 運命の力
キャスト(in order of appearance)
1-1.カラトラーヴァ侯爵、バス、久保田真澄
1-2.レオノーラ、ソプラノ、イアーノ・タマー
1-3.クッラ、メッゾ、鈴木滋子
2.ドン・アルヴァーロ、テノール、ゾラン・トドロヴィッチ
3.プレツィオジッラ、メッゾ、ケテワン・ケモクリーゼ
4.ドン・カルロ、バリトン、マルコ・ディ・フェリーチェ
5.グァルディアーノ神父、バス、松位浩
6.フラ・メリトーネ、バリトン、マルコ・カマストラ
他
合唱、新国立劇場合唱団
管弦楽、東京フィルハーモニー交響楽団
指揮、ホセ・ルイス・ゴメス
(duration)
序曲 7′
第1幕 24′
cont 2′
第2幕第1場 15′
cont 1′
第2幕第2場 33′
Int 25′
第3幕第1場 30′
第3幕第2場 16′
sb 4′
第4幕第1場 21′
cont 1′
第4幕第2場 14′
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これはリヴァイヴァル公演と言うことで前に見ているかと言えば、それはなくて初台では今回が初めて。新国立ではなく他の一発公演は見たことありますが内容は記憶にとどめていない。ということで随分と久しぶりのオペラです。
舞台の中に屋根つきテラス風なセットがまず歌い初めにある。こんな低い屋根の下での歌唱なら声が前に飛んでこないのはリヴァイヴァルの前にわかっていそうな気もするが。
とにかく最初から声が前に飛んでこない。
ストーリーは、これ以下は無いと言えそうな悲劇的な筋、何を言いたいのかよくわからないオペラで、タイトルに足を引っ張られているようなところがあるような気がする。
4幕7場、全て違う場所の設定で、さらに、物語の転換点になりそうな箇所のクローズアップシーンもない。映画風味の流れで、それはそれでドラマのシーケンスを見ていると思えばとりたてて苦になるわけでもない。あとは深刻度をどれだけの緊張感を持って掘り下げできるか、芝居、劇風な流れに身をゆだねる。
序曲以上のふしが見あたらないというのは致命的なのかもしれないとふと思ったりもしますが、ヴェルディの緊張感をそれなりに味わうことは出来ました。
歌のほうは屋根のせいで声が通ってこなくてイライラが募りましたけれど、場幕が進むにつれてよく聴こえるようになりました。
最後のほうはちょっと込み入ったストーリーの大事なシーンが舞台では演じられなかったりして、結局宗教的な要素が膨らんで他のことを押し隠してしまったような舞台、歌手たちも歌わなければいけないので舞台に移動してくる雰囲気で、深刻な劇は深刻な消化不良となりました。
もう一度観る予定です。
おわり
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