2018年1月27日(土) 6:00pm NHKホール
ベートーヴェン エグモント序曲 8
ジョン・アダムズ アブソリュート・ジェスト(2011) jp 25
セントローレンス弦楽四重奏団
Int
ホルスト 惑星 7-9-4-8-10-6-10
女声合唱、新国立歌劇場合唱団
ピーター・ウンジャン 指揮 NHK交響楽団
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東京クヮルテットのウンジャンを聴いたことがあるか調べてみたら、聴いたことありました。うっすらと記憶もあります。原田さんから変わって数年後の時代。
822- 東京クヮルテット 東京SQ 1984.7.10 第18回モーストリー・モーツァルト・フェスティヴァル
ということで、ウンジャン棒は初めて聴くのかどうかそれはまた調べなおさないとわからない。後のお楽しみです。
N響に現れたウンジャンは精力的な指揮でさっぱりとした切り口の中に色々と仕掛けを凝らしていて、うなるところ多々あり。手応え聴き応えありました。
アダムズの2011年作品アブソリュート・ジェスト。聴き終えて思わず、アブソリュートリーと言いたくなるようなファインな作品、モーツァルトの音楽の冗談にインスパイアされたもの、中身はベートーヴェンをプラットフォームにして、シンフォニーあり弦四ありなので、もう、この瞬間にカルテットが寄り添うオーケストラ作品ということで違和感なし。仕掛けめいたものは殊更感じることはないが、弦四が居ること自体がインパクトなのだろうね。
結構な長さの曲でリズミックな曲想が続く。ベートーヴェンのリズム動機主体の楽章やスケルツォトリオの律動が色々と混ざり続いていく。ベートーヴェンお得意の作品群は多量にあるので25分でも短いぐらい。
プログラムパンフでは第九の2楽章動機からのスタートのように書いてあるが、7番第1楽章のように聴こえる。いずれにしても動きのある作品は飽きない。リズミックなアクセントによる前打ちもさることながら、ブラスセクションによる2拍目の押しが印象的でシンコペーションのような雰囲気を醸し出す。なかなかの佳作で楽しめました。
ジェストの多重性のようなものは、一曲目のエグモントで既に現れている。合奏パートにおける音量が何種類もありそうな仕込み。色々と凝らしていて同じような楽想でも色彩の変化を感じる。味な配慮が行き届いている演奏。エグモントは短いものだがじっくりと聴けた。いいですね。
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ホルストはブラバン系の作品が好きな作曲家なんですが、ここのところ、惑星と聞いただけで少し食傷気味なところがあって、でも、聴かずに帰るのもアレだし、折角だから聴いておくか、の意識レヴェルだったんだか、これが殊の外引き込まれた。
最初の火星が実に引き締まっていてテンポ感良く凝縮の内容。こうゆう演奏なら飽きませんね。よし最後までマジ聴きしょうと。
太陽光成分多めで明るい、回転速度有り、地層も複数、隙間には水もありそう。メリハリ効いたクリアな棒、サターンやネプチューンも味わい深いものがあった。プラネッツをさらに魅力ある作品として聴かせてくれました。いい演奏。
おわり