河童メソッド。極度の美化は滅亡をまねく。心にばい菌を。

PC版に一覧等リンクあり。
OCNから2014/12引越。タイトルや本文が途中で切れているものがあります。

2354- ラインの黄金、インキネン、日フィル、2017.5.27

2017-05-27 21:11:37 | オペラ

2017年5月27日(土) 2:00-4:50pm 東京文化会館

JPO プレゼンツ
ワーグナー 作曲
佐藤美晴 プロダクション
ラインの黄金    149′

キャスト(in order of voices’appearance)
1-1.ヴォークリンデ、林正子(S)
1-2.ヴェルグンデ、平井香織(S)
1-3.フロスヒルデ、清水華澄(Ms)

2.アルベリヒ、ワーウィック・ファイフェ(Br)

3-1.フリッカ、リリ・パーシキヴィ(Ms)
3-2.ヴォータン、ユッカ・ラジライネン(BsBr)

4.フライア、安藤赴美子(S)
5-1.ファーゾルト、斉木健詞(BsBr)
5-2.ファフナー、山下浩司(BsBr)

6-1.フロー、片寄純也(T)
6-2.ドンナー、畠山茂(BsBr)

7.ローゲ、ウィル・ハルトマン(T)

8.ミーメ、与儀巧(T)

9.エルダ、池田香織(Ms)

ピエタリ・インキネン 指揮 日本フィルハーモニー交響楽団

(duration approx.)
序奏 5′
第1場 21′ (場面転換含む)
第2場 45′ (場面転換含む)
第3場 29′ (場面転換含む)
第4場 40′
第4場ハンマー 9′


前日に続き日参。定期公演で二日続けてやってくれる。スバラシイ。
前日キャンセルしたウィル・ハルトマンがローゲ役をどうしてもやりたいということで、スタッフの前アナ付きで出場。アナが出てきて言い訳がはいるときは、まぁ、本調子じゃないけど出ます的な内容がほとんどで、途中で調子崩しても大目に見てね、と相場は決まっている。

ミーメは昨日同様、代打出場。

インキネン棒は前日より若干伸びた。伸縮が出ましたね。24時間おかずの上演ですから気持ちの再セットはオケも歌い手もそう簡単ではないと思う。指揮者が引き締めないといけませんね。オーソリティの風格さえ漂うインキネンのアッパー棒。前日は普段見せないような体全体の激しい前のめりなどあったりしたのだが、今日はそれほどでもなくて、そのかわり少しの動きに大きく反応するオケが大迫力。ニーベルハイムの高速処理の見事さはシンフォニーオーケストラの面目躍如たるもの。
昨日今日と一番感じたのはオケがオンステージで後方からデカい音をたてているのに、前に位置しているシンガーの声が全くかき消されないこと。キャスティングが凄いというのはもちろんあるが、このオーケストラ特有の奥行き感を感じさせつつブラスなどは、上に舞い、上方奥から前に降りかかってくるような具合の音で、うるさくない。弦アンサンブルがウィンド、ブラスとバランスしているからだと思う。均整のとれたいいもです。

ローゲのハルトマンは動きを作りすぎていてちょっとやにっぽい。歌のほうはテノールの魅力を今一つ感じることが出来ず、まぁ、普通の出来栄え。文字通り体調不良だったのだろう。リヴェンジお願いします。

むさくるしかった空気を取り払うドンナー。言われてみればこの2時間半ずっと鬱陶しいシーンの連続だった。ノンビブでホールを包むようなドンナーの一声。かなりユニーク、チューニングをしているような雰囲気を醸し出しつつ際どいピッチで進みハンマーの一撃。ティンパニーが驚天動地のうなり声をあげる中、入城開始。


色々ありましたが、二日とも客席はほぼ埋まり、むしろ普段定期で聴いている連中で、いつもと違う雰囲気だわと思った方々がいたようで、初日は1階席可視範囲で7名途中棄権。
二日目土曜の定期会員ですので、土曜は自分も含めみなさん時間に余裕をもってきてる感じ。
今回の企画はインキネンの力が大きかったと思う。会場の入りもよくて熱気もありました。早く続編を観たいですね。
おわり

PS
ラインの黄金はざっと思い出すだけで20回ぐらい、たぶん30回ほど観ているかもしれない。