河童メソッド。極度の美化は滅亡をまねく。心にばい菌を。

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OCNから2014/12引越。タイトルや本文が途中で切れているものがあります。

2196- ワルキューレ、二日目、新国立劇場、2016.10.5

2016-10-05 23:58:31 | オペラ

2016年10月5日(水) 5:00-10:30pm Opera Palace、新国立劇場、初台

新国立劇場 プレゼンツ
ワーグナー 作曲
ゲッツ・フリードリッヒ プロダクション
New production for opera-palace originally based on Finnish National Opera 1996

ワルキューレ

キャスト(in order of appearance)
1. ジークリンデ、ジョセフィーネ・ウェーバー(S)
2. ジークムント、ステファン・グールド(T)
3. フンディング、アルベルト・ペーゼンドルファー(Bs)
3.フンディングの家来たち(5人)

4. ヴォータン、グリア・グリムスレイ(BsBr)
5. ブリュンヒルデ、イレーネ・テオリン(S)
6. フリッカ、エレナ・ツィトコーワ(Ms)

7. ゲルヒルデ、佐藤路子(S)
7.オルトリンデ、増田のり子(S)
7.ヴァルトラウテ、増田弥生(Ms)
7.シュヴェルトライテ、小野美咲(Ms)
7.ヘルムヴィーゲ、日比野幸(S)
7.ジークルーネ、松浦麗(Ms)
7.グリムゲルデ、金子美香(Ms)
7.ロスヴァイゼ、田村由貴恵(Ms)

飯守泰次郎 指揮
東京フィルハーモニー管弦楽団

(Duration)
ActⅠ  66′
Int
ActⅡ 95′
Int
ActⅢ 72′


初日の感想はこちら

初日同様、概ね楽しめました。グールドのヴェルゼ・コールが初日よりかなり長め、一段構えなおしてからの冬の嵐は過ぎ去りしの味わい深い名唱、2幕最後まで気丈だった体当たりのジークムント・ムーヴメント。グールドの光り輝くヘルデンテノールは何度聴いても素晴らしくそう快ですっきりするし、声が他のキャストよりもデカい。とにかく目立つのだが、ピッチのぶれがなく、やつすこともない、きっちりと歌い上げる会心のジークムント。
テオリンは初日よりややビブラートが増した印象。やっぱり、ちょっと、ダイエット要るかな。
6キャストみなさん、初日に比して余裕のようなものが感じられた。ただ、それが潤滑油になるかどうかは別の話。たぶんに指揮とオーケストラが歌の足を引っ張っている。間延びしたプレイでは滑らかな歌とするには窮屈。といったこともあり、いまいちのノリであった。
平日の夜公演ということもあってか、客席の盛り上がりも割と静か。初日は絶賛ブラボーの嵐で、指揮者のコールだけブーイングがでたのだが、この日はそういうこともなく、通過していったような感じ。
オケに関しては指揮の問題が大きいとは思うが、プレイヤーの技量がまだら模様なところがあり、一部、一定の水準に達していないのではないか。そうすると指揮者にとっても辛いところがあると思う。ベース、チェロ合奏のザッツはムラがあって、また濁りも多くみられた。これでは音楽の表情を作っていくことが出来ない。歌に寄り添えない。忍び寄るように声に絡んでいくようなワーグナーの醍醐味を感じることが出来ない。ブラスセクションはデカすぎる音ながら、これはこれで。

プロダクションのほうは初日のところに書きましたけれども、第3幕冒頭で死者(と思われる)をまたぐのは、20年前なら斬新に感じたことと思う。
火のコントロールはヴォータンよりもグールド扮したローゲを思い出させるような、絶妙な動きでしたね。

皇太子殿下ご臨席公演。
おわり