河童メソッド。極度の美化は滅亡をまねく。心にばい菌を。

PC版に一覧等リンクあり。
OCNから2014/12引越。タイトルや本文が途中で切れているものがあります。

2213- ベト4、シュマ4、ヘンヒェン、新日フィル、2016.10.29

2016-10-29 19:41:22 | コンサート

2016年10月29日(土) 2:00pm サントリー

ベートーヴェン 交響曲第4番変ロ長調  10′10′6′7′
Int
シューマン 交響曲第4番ニ短調(1851 revised ver.) 10+5+5+7′

ハルトムート・ヘンヒェン 指揮 新日本フィルハーモニー交響楽団


下ごしらえと下味がかなりよくわかるもので、先週のマリア様の名演から日にちがあったせいかどうか、きっちりと仕込んできた聴き応え十分の演奏でした。それに、せっかく手間ひまかけておいしく出来上がった料理に、生卵をぶちかましてすべて同じ味にしてしまうようなひどいものが世間ではよくありますけれど、そのようなぶちかましもなくて、見た目も中身も美しいもの。彫琢された解釈と演奏はヘンヒェン、前回来日時のモーツァルトを思い出させる素晴らしい演奏となりました。
前半のベートーヴェンは楽章を追うごとに活魚のような生きの良さになっていきましたね。埃っぽいアンサンブルが時として多いオーケストラですが、この日は水を得た魚、その水のようなウェットでありながらみずみずしいという、わりと離れ業的な変わりようにびっくり、感服。
私の席からはオーケストラの奥行き感が毎度よくわかるのですけれども、いつにもましてストリングの粒たちの良さと滑らかなシンコペーションが際立っていて、そして奥からは湧水のように鳴るブラスセクションが弦を壊さず品の良い響きとなって、コントロール、整理された音響が生理的快感みたいなものを強く感じさせるに至る、本格的な演奏でしたね。上岡さんになってから響きの思い起こしがこのオケに出てきたのかもしれませんですね。そのような良い作用も少し感じられました。

後半のシューマンは、前半プロで響いた本格的な鳴りのブラスが一筋の光のようで、柔らかい稲妻みたいな表現は、特にフィナーレ楽章への長いアタッカからのブリッジでは、ちょっとクラクラするようなサウンド、ピアニシモからフォルテへの自然な息吹のようなものを感じさせてくれました。このやにっこいニ短調が生き生きしている。
この版のせいかどうかはわかりませんが、弦の曇り空は晴れ、ブラスは節度ある輝きとハーモニー、シューマンライクなあたりを一歩踏み越えたような演奏だった。ヘンヒェン会心の棒。


という具合で演奏自体は大変に充実したものでした、が、
演奏会としては短すぎる。終わったのが3時半。彫琢にはこの2曲が限界だったのかとうがった見方をされかねない。昨今2時間半ロングの演奏会が頻繁にある中、これでは企画面での倒れ。前半頭にコリオラン、後半頭にマンフレッド、休憩は15分、これでお願いしますよ。
おわり


2212- Trick or Treat in Mnhttn nite (new-rev)

2016-10-29 01:40:24 | 静かな悪友S

河童
「日本人にはハロウィンなんて関係ないんじゃないか。」

静かな悪友S
「いやいや、日本人は西欧のありとあらゆるイヴェントを組み込まないと気が済まないのさ。彼らが右を向けば、右に行列をなすわけさ。その先になにがあるかわからんが、とりあえず並んでみようと。」

河童
「なんでかね。そうゆう特質なのか。河童界では理解できんな。」

S
「最近は商売便乗みたいなところもあるみたいだ。小金あまり、時間あまり、平和ボケ、無いのは、何だろう。パンプキンの中身みたいなもんだ。」

河童
「人間界だとこの前夜祭、外国かぶれした人間どもが余計な仮装をして暴れまくり地下鉄も時間によってはうようよしているな。ウィークデイの何でもない日でもおめでたいことだ。後先見ずに遊びまくりだろう、きっと。」

S
「そうだな。おめでたい。ところでアメリカあたりでもそんな騒ぎが大きかったのかね。」

河童
「どうかな。アメリカ人のすることはたまにわからないこともあるし。」

S
「河童さんが棲息していた摩天楼ではガキどもも入ってこれなかったんだろう。」

河童
「それがそうでもないんだ。ドアマンがいて、セキュリティも厳重で普段なら絶対に誰も侵入できないはずなのにだ、ドンドンとドアをたたく音がする。」

S
「それで。」

河童
「誰だ。不埒な闖入者は。といっても反応がない。誰だ誰だ。こんな21階まで上がってくる奴は。名を名乗れ。」

S
「マンハッタンでは何がおきても不思議はない。」

河童
「ドアの覗き穴から恐る恐る廊下をみても誰も視界にはいらない。それなのにドンドンたたく音だけはやまない。」

S
「なるほど。ガキども視界にはいらないはずだな。」

河童
「3~4人でドアの外でわめいている。なんかくれないとワルするぞ。ってね。はは、これは外で騒いでいる連中のガキどもが、ドアマンに言って催促にきてるんだな。というのはわかった。」

S
「でもあげるお菓子なんか部屋にないだろ。」

河童
「そうだ。毎晩飲みふけって皿にもアルコールが充満しているし、いま皿、何もない。」

S
「でも何かあげないとあの子たち帰らない。」

河童
「最後の手段さ。おかね。お小遣い気味のおかねを渡すと割とおとなしく退散するんだな。利口な子たちだよ。」

S
「毎年そんなことしてたのか。」

河童
「いや、運悪くニューヨーク・フィルの定期のない月曜とか水曜にあたると居留守を使うわけにもいかないが、それ以外は毎晩エイヴリーフィッシャーホールかメトロポリタンオペラハウスかはたまたカーネギーホールだな。だから、もぬけのからというわけさ。でも後で考えると、外からの侵入というのはやはり考えにくい。同じビルの他の住人の子供たちの悪ふざけということだったのかもしれない。」

S
「なるほどね。それはそうとお河童さんの21階のお部屋の番号はSuite何番だったんだい。」

河童
「#21BBだね。」

S
「そうか。それで、Best Boy だったのかね。Bad Boy だったのかね。」