河童メソッド。極度の美化は滅亡をまねく。心にばい菌を。

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OCNから2014/12引越。タイトルや本文が途中で切れているものがあります。

2091- シューベルト、ベートーヴェン、ブラームス、室内楽、東京春祭り、2016.4.6

2016-04-06 23:53:02 | 室内楽

2016年4月6日(水) 7:00pm 小ホール、東京文化会館

シューベルト 弦楽三重奏曲第1番変ロ長調 D.471  8′

ベートーヴェン 弦楽三重奏曲第2番ト長調 op.9-1  9′7′6′5′

Int

ブラームス ピアノ四重奏曲第2番イ長調 op.26   12′13′11′11′

(encore)
ブラームス ピアノ四重奏曲第3番ハ短調 op.60 第3楽章  10′

ヴァイオリン、長原幸太
ヴィオラ、鈴木康浩
チェロ、上森祥平
ピアノ、田村響


東京・春・音楽祭より。
前半は三重奏。後半はピアノが加わり四重奏。ピアノの田村さんの見た目印象随分と変わった気がしました。それはそれとして、この4人衆素晴らしいアンサンブルでしたね。長原さんはオケ演奏会でよく見ますし、それぞれバリバリのプレイヤーたちです。

生き生きとハイレベル、レベル越えでいて、いっぱいいっぱいではなくて、余裕のある演奏で、変なわざとらしさもなくストレート。上森さんのチェロはシックで深い音色が魅力的ですね。

ベートーヴェンもブラームスもフォルムが強固。ブラームスの息の長さには少しばかりのめり込んでいかないと時間が長く感じるところもある。まぁ、それでも、ハーモニーだけで勝負しているような箇所がたくさんありそうなブラームスは、それはそれで味わい深く聴くことができました。ベートーヴェンの黒光りする三重奏は彼なら何本のインストゥルメントで作った曲でもあのような味わいを出せそうだと、なんだか納得。
いい室内楽の夕べ。楽しめました。
ありがとうございました。
おわり






2090- ウェルテル、E.プラッソン、新国立、2016.4.6

2016-04-06 23:24:27 | オペラ

2016年4月6日(水) 2:00-5:25pm オペラパレス、新国立劇場、初台

新国立劇場 プレゼンツ
マスネ 作曲
二コラ・ジョエル プロダクション (ニュー・プロダクション)

ウェルテル

キャスト(in order of appearance)
1. 大法官、久保田真澄 (Bs)
1.6人の子供
2.シュミット、村上公太 (T)
2.ジョアン、森口賢二 (Br)
3.ソフィー、砂川涼子 (S)
4.シャルロット、エレーナ・マクシモア (Ms)
5.ウェルテル、ディミトリー・コルチャック (T)
6.ブリューマン、寺田宗永 (T)
6.ケッチェン、肥沼諒子 (S)
7.アルベール、アドリアン・エレート(Br)
合唱、新国立劇場合唱団
児童合唱、TOKYO FM少年合唱団
エマニュエル・プラッソン 指揮 東京フィルハーモニー交響楽団

(duration)

第1幕  4′+40′
Int
第2幕  2′+31′
Int
第3幕  4′+35′+
第4幕  5′+17′


全くお恥ずかしい話ですけれどオリジナルのゲーテは読んだことが無く、この千円プログラムをじっくり読んでいるとなんだかその原作を読んだような気になるから不思議である。
マスネのウェルテル、CDは持ち合わせているもののオペラとしてはたぶん初めて見ると思う。新国立では2002年に既に上演しており、その時はサヴァティーニが歌っているようですので、相応な人気演目ではあるのですね。
今回の公演はジョエルの演出、ニュー・プロダクションとのこと。指揮者とか出演者が色々変更になってむかえた公演のようです。

綿々と盛り上がる音楽、センチメントが至る所にあるが、芯の強さや無調気味な不安定感も顔を出す。
4幕物で色々と濃淡がある。ゲーテのオリジナルはどうなのかわかりませんが、マスネのオペラには嫉妬がない、嫉妬劇でないゲーテのオペラ、これがひとつ気品のあるものにしていると思います。本質的な、と言いますか根源的なもの、心の動きや、あや、そのようなものがテーマで、それに、日本語で字幕に現れる言葉の中身の詩的なこと。締めつけられるようなストーリーに中に言葉が光る。
オペラとしては第2幕が比して弱い印象があるが、まぁ、それも含めて綿々と続くオペラ劇、味わいの深いものです。頂点は第3幕の二重唱でしょうか。

舞台はシックで劇を邪魔しないもの。それぞれのシンガーたちが、歌うところで出てきて、歌い終わったらひっこむ。なんだか、アリアのリサイタル風ですね。舞台のプロダクションとしては弱い気がします。
あと、オーケストラの方ですが、これは指揮者含めて腕がもう一段高ければ、というか、本来ならぶつかり合う音と音がキラキラと輝きながら飛び散っているような響きなんだろうなぁ、といった想像の部分まではイメージ出来る。香りが無いといったモヤモヤ表現ではなくて、もっとスキルレベルがハイならば、キラキラ、しなやかしなやか、いいものだったろうという思いだけです。
おわり