2014年6月24日(火)7:00pm サントリー
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オネゲル 交響的楽章第1番パシフィック 7′
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バルトーク ピアノ協奏曲第3番 8′12′7′
ピアノ、ピョートル・アンデルシェフスキ
(encore) バルトーク 3つのハンガリー民謡 3′
バッハ フランス組曲第5番 サラバンド 5′
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ストラヴィンスキー 春の祭典 15′18′
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ヤクブ・フルシャ 指揮 東京都交響楽団
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最近、初めて聴くピアニストが結構たくさんいて、みんな素晴らしい。皆さん自分の世界を持っているので、こちらも思わず引き込まれる。この日のピアノもいいものでした。ただ、ピアニストとは別のところで問題がありました。アンコールで弾いたバッハのサラバンド、特に高音域のほうが調子っぱずれで、どうしたのか、こちらの耳が壊れたのかと一瞬戸惑ったのですが、あとで分かったのですけれど他にも同じように思った人たちがいて、つまり調律がどうのこうというのはわかりませんが、それよりもこのホールの問題点なんだろうと思いますが、要は音程が狂って響いてきたというのは事実であったようです。席位置によるかもしれませんので聴衆全員が全員同じく感じたとは思いませんが、個人的にはたしかにひどかった。そうするとアンコール一曲目のバルトークも同じ現象なはずですが、狂いを感じなかったということは、曲を知らないだけでそんな曲なんだと普通に、思ってしまうこちらのプアさも並はずれていたということか。
バルトークの3番コンチェルト久しぶりに聴きました。同じ作曲家のヴァイオリンコンチェルトよりは格段にわかりやすく、また民謡じみてもいない。昔40年近く前、初めて聴いたのがラーンキのピアノ。あのときは第2楽章でミスタッチがあったと記憶しますが、今日、こうやって聴いてみるともしかしてこのような節の曲ではなかったのかと思い直しました。理詰めだけれども幾何学模様は無い「数2B」の世界、乾いた響きがウエットなものを欲するところが常にある。消化不良ではなくそれ以前の歯がゆさがこちらにあります。聴きこまないといけないんでしょう。演奏会でたまに聴くだけではわからない作品のような気がします。
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アンコールはひとつひとつ愛しむような感じで弾いていていいものでしたけれど、最初に書いたとおり響きの問題があります。
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後半のハルサイ、この指揮者は出し入れが激しいというか、猪突猛進と微に入り細に入りが入り混じっている。曲想の移動は滑らかではなくメリハリをもったもの。緩急が急に来る感じです。踊りが入っていたらどのような動きになるのか興味のあるところではあります。
このような移動はリハーサルであらかじめ決められたもので、そういう意味では濃い練習を行っていたんだと思います。それから弦の分解度も高かったと思います。
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最初の曲のオネゲルは副題興味本位的なところがおおいにある。内容自体は面白くない。オネゲルのシンフォニーは最大番号のほうから遡って聴くと割と納得できる。
この1番はプログラムの枕詞として、あってもいいでしょう。
おわり