昨日書いた演奏会の評がさっそく、翌日のニューヨーク・タイムズに載った。
評はヘナハンではなくジョン・ロックウェルさん。
全部の訳はあとで書くとして要約するとこんな感じ。
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まず、指揮者のアンドリュー・デイヴィスのことはほとんど書いていなくて、主にプロコフィエフのピアノ協奏曲第2番のことに割いている。
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アレクサンダー・トラッツェは31歳。西側に移ってからアメリカでは初めてのコンサートである。ロス・フィルとの、このイースト・コースト・ツアーではニューヨークで昨晩と今晩の2回の公演。アメリカに移る前にも1977,1978,1979と公演をしている。1977年にはヴァン・クライヴァーン大会で銀賞をとっている。
ロス・フィルの音楽監督ジュリーニはドクター・ストップがかかりこのツアーにはかわりにアンドリュー・デイヴィスが同行。
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プロコフィエフのピアノ協奏曲とソナタは若い連中にとってその能力を示す絶好のもの。
多くのピアニストは雑音の山と化すが、トラッツェはいとも簡単にヴィルトゥオーゾぶりを示した。大変に素晴らしい演奏で、伴奏のオーケストラと指揮者もよかった。
アンコールではスケルツォをリピートした。
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アンドリュー・デイヴィスとオーケストラにとっては最初の曲の海賊がベスト。
ブラームスの2番はピンボケで焦点が定まらず、またメカニックに過ぎ、まだまだ学ぶことが多い。
早い話がかなりの酷評。