書籍之海 漂流記

看板に掲げているのは「書籍」だけですが、実際は人間の精神の営みすべての海を航海しています。

北村龍平監督 『ゴジラ FINAL WARS』(2004年)

2010年08月15日 | 映画
 ヘドラを40年振りに見ようと思ったら、ほとんど秒殺ではないか、こらあ。
 それにしても北村一輝という役者さんは、イってるなー。『バットマン』(1989年)のジョーカー(ジャック・ニコルソンの方だぜ、念のため)みたいな狂いっぷりである。この人の横山やすしもある意味相当イってたが。

(東宝 2005年7月)

滝田洋二郎監督 『陰陽師』(2001年)

2010年08月15日 | 映画
 というわけで話題作を今頃観ているのであります。
 野村萬斎さんの安倍晴明、確かにはまり役だね。まず岡野玲子さん原作の晴明に顔かたちが似ている。顔かたちだけでなく、挙措がぴったり。今風でなく純和風であるところが。狂言で鍛えた立ち居で衣装を着こなしていて、衣装に着られていない(これは敵役の道尊演じる真田広之さんにも言えること)。このようにたたずまいの決まった二人を前にしては、岸部一徳さんの帝をのぞくほかの殿上人が、1976年度のNHK大河ドラマ『風と雲と虹と』に出てきた大中臣康継みたく、貧弱でいじましいねずみ男に見えてしまうのである。
 というわけで伊藤英明さん演ずるところの源博雅だが、これは原作ではもともと加藤剛さんがモデルではなかったか? 違う?

(東宝 2002年5月)