くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

「ビブリア古書店の事件手帖5」三上延

2014-01-26 09:07:12 | ミステリ・サスペンス・ホラー
 待ってました。で、読み終わったら、また最初の巻から読み返したくなってしまう。三上延「ビブリア古書店の事件手帖5 栞子さんと繋がりの時」(メディアワークス文庫)。
 このラスト、不穏ですねぇ。その前がドラマチックだっただけに。
 大輔は、この前のデートで告白した返事がほしいのですが、栞子さんはしておかなければならないことがあるから、五月の末まで待ってとのこと。それはつらそうですね……。ぎこちない二人の話のきっかけになれば、と滝野ブックスさんが最近耳にした噂を教えてくれます。
 「彷書月刊」のバックナンバーを、古書店に持ち込んではしばらくして買い戻す女性がいる。
 その話題の女性が、直後、店を訪れます。彼女の夫が読んだもので、書き込みも多い。どうやら、事情がありそうですが……。
 「ブラックジャック」の単行本差し替えや未収録、寺山修司の稀覯本についての推理と、栞子さんと大輔の距離の進展が、楽しい。でも、智恵子さんのダークな世界に巻き込まれそうで心配です。
 ただ、今回思ったのは、智恵子さんは周囲の人々(主に男性陣)に慕われていますが、栞子さんは人との関係を作るのが苦手ですよね。根本的なところで違うと思うんですが。(それにも増して、大輔の受け答えが秀逸です)
 参考文献三ページもありますね。わたしも「黒いハンカチ」持ってます。寺山修司の「五月の詩」が載っている詩集が図書室にあったので、今度読んでみますね。
 六巻が待ち遠しい……。

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