くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

「食堂つばめ8」「居酒屋ぶたぶた」

2017-05-01 20:45:07 | 文芸・エンターテイメント
 「食堂つばめ」もラストです。「思い出のたまご」(ハルキ文庫)。
 一巻がたまごサンドで始まったので、再びたまごサンドで終わるのですね。
 しかし、これは普通のたまごサンドじゃないですぞ。
 なんと、出汁巻きたまごがパンに挟まれているのです。うーん、どんな味? 秀晴には好評でしたが……。
 また、この「たまご」は、前回ノエが川から拾ったたまごや、柊子の妊娠もかけてあります。
 柊子は夢の中でノエからたまごのようなものを渡されており、そのことから、子どもはノエの生まれ変わりなのではないかと「つばめ」の人々は思うわけです。
 すると、もうノエはこの「街」からいなくなるの?
 りょうさんやキクは、それも仕方のないことだというのですが、秀晴は今ひとつ納得がいかないのです。自分の子が生まれ変わりだとしても、ノエにはこのままでいてほしい。
 そんなジレンマを感じながら物語はすすみます。
 エンディングは、まさに秀晴にとっては幸せなラストだと思います。でも、わたしはなんか割り切れないなー。
 ネタバレになるので詳しくは書きませんが、得るものがあれば失うものがあるものだと思うのです。それに、そのノエはすっかり同じ人なの? 外見が同じでも、差異があることは気にならないの?(まあ、今までも記憶を失った状態のノエと過ごしていたのだから同じことかもしれませんが)

 で、最初に出てきた男性が、秀晴の先輩「餅原さん」です。
 ん? この苗字、見たことあるぞ。しかも最近。
 と思ったら、一緒に借りてきた「居酒屋ぶたぶた」(光文社文庫)でした!
 こちらも一話の「居酒屋やまざき」に登場しています。奥さんがケンカしてぶたぶたさんのお店に行ってしまうお話。
 ああ、だから臨死体験をした餅原さんは、この店のメニューを食べたがったのですね。(子ども二人抱えて、奥さんはさぞショックだったことでしょう……)
 こういうコラボレーションも、もしかしてこれまでもあったのかしら?
 ちなみに、今回の居酒屋さんは、この他にワインバーやおでんの屋台、カクテルバーなどもあります。
 でも、やっぱり行ってみたいのは「やまざき」ですねー。おつまみがおいしそう!
 期間限定のミステリブロガーの店も心惹かれますが、ぶたぶたさんの店はモダンホラーだそうなので、わたしの守備範囲ではないようです……。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿