軽率なことを口にして、かえって日本を危うくさせる。そんなであれば、喋らない方がよかったのである。昨日になって橋下徹大阪市長は、在日米軍に風俗の活用を勧めたりした発言について、「反省すべきところがある」などと述べるなど、どんどんトーンダウンしている。あまりにも反響が大きいので、ビクついてしまったのだろう。政治家としての評価も、これで定まったようなものである。橋下市長の発言は、山上の垂訓に書かれている「姦淫するなかれ」という言葉を否定したことになり、聖書絶対主義のアメリカ国民からは、猛反発を受けるのは予想されたことだ。アメリカ国民とて人の子であり、クリスチャンとはいえ、罪を犯していることを承知している。後ろめたさの中で生きているのである。そこを突かれることは、それこそ傷口に無遠慮に指を突っ込まれるのと同じであり、血相を変えて怒りだすのはあたりまえだ。それを考慮に入れるべきであったのだ。日本人とアメリカ人との考え方の違いは大きいものがある。日本人は性に対してあけっぴろげだといわれる。アメリカを始めとする欧米はそうではない。性に対して貪欲だからこそ、かえって「姦淫するなかれ」の厳しい戒律があるのだろう。橋下発言によって、アメリカ国民は自分たちのプライドが傷つけられた思っているのである。中共と韓国は、「慰安婦問題」で日本を口汚く罵っている。そこにアメリカが加われば、日本は国際社会から孤立しかねない。素人政治家では、そこまで予測できなかったのだろう。軽はずみにもほどがある。
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