嫌な世の中である。今年の新語の流行語年間大賞に、プロ野球ヤクルトスワローズの村上宗隆選手が決まった。最年少で三冠王を獲得した功績を讃えてということだろうが、「村神様」と聞いて、まずは驚いた。
多くの国民が村上選手をそう呼んだわけではないだろう。スポーツに疎い僕などは、その名前すら知らなかった。単なる言葉遊びではないか、と邪推してしまったのである。「日本死んだ」のときもそうであったが、後味が悪い感じがしてならない。
日本を貶めようとしているとは思いたくないが、すんなり僕は喜べないのである。言葉は言霊でもある。不用意に使われると、国民の分断を招く危険性があるのだ。
隣りの独裁国家の脅威を見て見ぬふりをし、「国葬儀」や「宗教二世」を好んで口にするのは、日本のリベラルの劣化なのである。そんな小手先のことをしても、国民は騙されないだろう。ウクライナに続いて、中国で起きていることの異常さを、多くの日本人が日々感じているわけだから。