草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

日本のエリートにはノブレス・オブリッジの精神が欠けている

2024年05月18日 | 祖国日本を救う運動
 謀略論を振りかざさなくても、世界が混沌に向かっていることだけは分かる。スロバキアの首相が銃撃された。その場面がネットで拡散されている。テロリストが安倍さんを暗殺したが、それが他の国でも起きているのだ。
 法を秩序を無視してまでも、自分たちの主張を通そうとする勢力が、お互いにしのぎを削っているのが、今の世界ではないだろうか。そんななかで日本がどう身構えればよいのか、その指針を示すのが、政治家や官僚の使命ではないだろうか。
 しかし、日本を守るべきエリートにその意識が乏しい。ノブレス・オブリッジの高貴な精神が欠けている。だからこそ、政治家は裏金を必要とし、官僚は汚職に手を染めるようになってしまっているのだ。
 小室直樹が喝破したように「ノブレス・オブリッジとは、特権を有するものは、それだけ大きな責任を社会に対して負う、という自覚である。自覚であるから、他人によって強制されたものではなく、その自発性はきわめて強く、誇り高い意識によって実行されることを特徴とする」(『ソビエト帝国の崩壊』)のである。
 ソビエトにおいては、公認されざるエリートに権力や富が集中したことで、民衆からそっぽを向かれ体制が崩壊した。日本の場合は、手本となるべきエリートに、その自覚がないことが問題なのである。
 だからこそ、エリートは信頼されず、末端の官僚や民衆もまた、金額の多寡は違っても、それと同じことをして恥じないのである。
 危機を前にして、政治家や官僚もまともなことを口にしないのは、志と国家観がないからであり、自分の立場を守りたいだけなのである。これではどうしようもない。日本の危機を乗り切れるかどうかは、日本のエリートにノブレス・オブリッジの精神があるかどうかで決まるのだから。

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