草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

アメリカを侮るなかれ

2009年11月01日 | Weblog
 日本浪漫派の保田与重郎が「アメリカニズムと共産主義を一挙に打倒しなくてはならない」とか書いていたっけ。中河与一の『天の夕顔』の解説文だったと思うけど、恋愛至上主義の小説だっただけに、その一文が衝撃的だったよね。鳩山政権や民主党が、アメリカとどう向き合うつもりか、もう一つパッとしないよな。先の戦争で日本は敗北したとはいえ、アジアの民族解放に少なからず貢献したことだけは、忘れてはならないと思うよ。欧米列強の帝国主義とも戦ったわけだから。大木敦夫の「戦友別盃の歌」が今も日本人に口ずさまれるのは、インドネシアに向かう船上の作であったからだよね。
 
 言ふなかれ、君よ、わかれを
 世の常を、また生き死にを、
 海原のはるけに果てに
 今や、はた何をか言はん
 
 この詩については、保田もまた『日本の文学史』で取り上げているよね。鳩山首相が最初だけ威勢がよくて、最後は尻尾を巻くのでは、まったく意味がないんではないかな。日米が対等になるためには、日米安保条約を改訂し、日本の責任をまず明確にしなくては。そして、日本の防衛力整備を日本人の手で成し遂げなくては。アメリカの言いなりになることを拒否して、日本は太平洋戦争に突入したんだよ。アメリカに物を申すときは、それなりの覚悟がなくては。でなければ、かえって返り討ちにされるから。
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物言えば唇寒し鳩の世は

2009年11月01日 | Weblog
 鳩山政権の民主党の閣僚は、批判されることや、冷笑されることがよっぽど嫌なのかな。プライドが傷つけられたくないというよりも、本当のことを指摘されたくないんじゃないの。野党時代には、言いたい放題のことを口にしていたくせに、立場が変るとそんなもんかな。岡田外相が二チャンネルにいちもんをつけたりするのって、あまりにも大人気ないよね。あれは岡田の弁解の仕方がまずいだけでしょう。「陛下をお慕い申し上げる気持ちが強くて、ついつい先走ってしまいました」との一言ですむのに。鳩山政権になって、物言えば唇寒しというのは、時代が悪くなっているということだよ。権力者に自信がないと、ついつい言論統制をしたがるから。日本という国は、戦後一貫して忍耐と寛容の政治体制を維持してきたんだよね。暴力革命を叫ぶ勢力を根こそぎ弾圧しなかったのも、それなりの見識があったからだよ。ネットの世界というのは、江戸時代あたりの落とし文と同じじゃないのかな。それがガス抜きにもなるし、庶民の笑いも誘う。二チャンネルを最近覗いて感心するのは、結構、常識的な書込みが多いことだよ。落とし文なんだから、いちいち気にして腹を立てなくてもいいのに。立腹するからには、心に疚しいことでもあるんですかね。
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