ポポロ通信舎

(旧・ポポロの広場)姿勢は低く、理想は高く。真理は常に少数から・・

金融派生商品と金融工学

2009年07月22日 | 経済
デリバティブ・ディーラーへの規制強化を提案=米財務長官(トムソンロイター) - goo ニュース

デリバティブ(金融派生商品)ディーラーへの規制強化は、当然のことと思います。
遅いくらいですがオバマ政権になってこうした複雑怪奇化している「商品」の
暴走状態の見直し作業が始まったことは大いに歓迎できます。

「デリバティブ」が生まれ話題になり始めたのは80年代。私も当初どういう
「商品」なのか興味をもち一時調べましたが、チンプンカンプンで分かりにくい
世界という印象でした。
理論的な支柱は、「金融工学」(Financial Engineering)の「ブラックショール
ズ方程式」とか。その名前からして「ブラック」ですね(笑)

東西冷戦雪解け後、ロケット科学者などの余剰人材が、金融商品開発専門家=
クオンツ(Quants)として一種の業種転換の形で、ロケット工学を金融分野に
応用する目的で証券市場に進出。業界では「デリバティブは35才以上になると
マスターはできない」などと言われるほどで、それだけ開発には、若い精鋭の
特殊な才能が必要とされていました。

先日放映されたNHKスペシャル『マネー資本主義』で、原子爆弾開発の
「マンハッタン計画」になぞられて、世界の科学者が集結した“金融の
マンハッタン計画”が行われたという。そして、そこで派生商品などのような
「金融版大量破壊兵器」を生んでしまった、と。

科学的な技術手法で、こねくりまわし専門家以外は理解しがたい形状で出来
上がった“弾”を、おごそかに“戦場”(市場)に送り出す・・

こうした商品は、多くの人には何がなんだかわからない、わからないからスゴイ。
疑問を感じても理解ができないのは、自分の能力が足りないからだ、と思い込み
信頼を寄せてしまう。こうして、危険な結果(住宅市場の破綻)を引き起こして
しまった。

今、金融証券市場でも、アインシュタインや湯川秀樹両博士のような人が現れ
警告を発してもらわなければなりません。
米国政府・財務省が“派生責任者”として積極的に規制に取り組み、
真の意味で証券市場の民主化を図っていただきたいと願います


にほんブログ村 経済ブログへにほんブログ村
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 高校野球群馬大会 前半を見て | トップ | 律儀な太高応援団 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

経済」カテゴリの最新記事