原子力規制行政を担う「原子力安全庁(仮称)」を環境省の外局として15日にも閣議決定するという。経済産業省から原子力安全・保安院を分離して原子力安全庁とし、原発推進側と規制側が、分かれる形をとることになる。
しかし、どうも名称からして本気でないように思う。相変わらず「安全」の文字がどの機関にも付きまとい「安全神話」から解き放たれていない。安全か危険かを厳密に調べる役所が、先に結論ありきのように「安全」の文字を入れる異常な感覚、改編案でも「原子力安全庁」「原子力安全審議会」・・
「安全神話」は崩壊した。行政名称から「安全」はきっぱり消し外(はず)すべきだ。そうでないなら文字を「規制」に変えるべきだと思う。「米国原子力規制委員会(NBC)」並みに。
もし現行の「会計検査院」が「健全会計検査院」や「会計健全院」などと呼ぶようならそれだけで胡散臭く笑いものになるだろう。ところがそれと同じことを平然と原子力の世界では行い、まかり通ってきた。ここにきて改編名でもまだ変わるそぶりがない。以下提案したい。
原子力安全庁 → 原子力規制庁
原子力安全審議会 → 原子力審議会 (「安全」の文字を抜く)
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