好評だったNHK ETV特集 「ネットワークでつくる放射能汚染地図~原発事故から2ヶ月」で冒頭に紹介されたのが放射線衛生学の専門家、木村真三さん(43歳、理学博士)=写真=(福島の土壌汚染を調査中)。
木村さんは、理化研究所員だった岡野眞治さん(84歳)が自作した放射線測定器で福島原発周辺地域3000キロの道のりをくまなく測定。懸念されていたプルトニウムがやはり検出され、その模様は同番組の続編で放送された。
番組は、もちろんのこと私は「木村真三さん」にも興味をもった。自宅のベランダで放射線を測定する木村さんは独立法人の研究所員だった。これまでチェルノブイリにも出かけて熱心に被曝研究をされてきた。厚労省系の労働安全総合研究所に移っても自発的に研究をつづけていたが、なんと職場の上司から自主研究は控えるように諌められた。「研究がフィードバックできない窮屈さを感じた」と木村さん、結局退職した。これだけ聞いてもなんとも情けない今の事なかれ主義蔓延の研究機関の様子が感じられる。木村さんは放射線被害に無関心ではいられない。自身、3歳半の子をもつ父親でもある。それにしても40代で職を離れるというのは、たいへんなご苦労があったと思う。立派です。
木村真三さんがチェルノブイリ原発調査の中で、ナロージチ地区という郡部の汚染を調べた様子が、ETV特集続編で報じられた。その地区の小さな集落バザール村では、汚染は一軒一軒バラツキがあることが確認された=写真。
日本でも今、そしてこれから、どこにホットスポット(高汚染地点)が出来るか心配されている。きょうも木村さんはどこかで、測定されていることでしょう。
いち早く脱原発を決定したドイツ。同国の交通建設都市開発省系天気予報サービスでは、日本の状況をしっかりウォッチしている天気予報サービス(LOOP)