ポポロ通信舎

(旧・ポポロの広場)姿勢は低く、理想は高く。真理は常に少数から・・

【中学下宿記】(5) 憧れ?の転校生

2009年10月09日 | 中学生下宿放浪記
夏休みも終わり2学期に入って、私はますます転校したい気持ちでになっていました。
それまで転校の経験はなく、小学校の頃は、なんとなく転校生に憧れていました。
クラスの皆から惜しまれて、ちょっと悲劇な感じで去って行く、それでいてきっと新しい学校では、新しい生活、友達が待っているのだろうな、などと想像して。。
みんなから見つめられて、転校って、ちょっといいかな、などとほんわかと考えていたものです。

ところが実際、自分がこんなにも余裕のない、辛い気持ちで転校生になるとは思ってもみませんでした。とにかく母の近くに住みたい、ただただそれだけでした。

転校を決めた頃、クラスの中にもう一人、私と同じような涙顔の少年がいることに気がつきました。(担任の先生が教えてくれたようにも思います)

それはA君。彼はお父さんが警察官で転勤族。尋ねると家族は今、館林にいるという。私と同じように前橋の祖母の家から通っていると。転校の日、前に出て挨拶する時、A君の方を見ましたが、彼はずっと下を向いたままでした。
ただ、私にはA君のことをそれ以上考える余裕をもっておらず前橋一中を早々に後にしました。
いよいよ大泉町での下宿生活の始まりです。(つづく)


【写真】右端が筆者、表情暗い。赤城山への遠足。
    1年11組(1クラス約50人、学年全15組)まさに団塊ピーク世代です。


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コメント (1)
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