ポポロ通信舎

(旧・ポポロの広場)姿勢は低く、理想は高く。真理は常に少数から・・

『原発を止めた町』

2008年06月29日 | 地域・合併問題
『原発を止めた町』副題「三重・芦浜原発37年の闘い」
北村博司著(現代書館)を読みました。
著者は地元の人で、「紀州ジャーナル」という地域新聞を主宰。紀伊長島町議6期。

1963-2000年なんと37年間に及ぶたたかい。
推進、反対、両派入り乱れての抗争を著者は、報道の視点と一地域住民として、この
闘いの歴史を見守り自らも関わってきました。
1966年には中曽根康弘調査団長の巡視船に反対派が乗り込み海上保安員を突
き飛ばし視察が行えなくなる。後日逮捕者90人。猟師の人たちにとり原発建設は、
死活問題でしょう。その後は漁業協同組合も二分して、激しい内部対立が。
主に反対派に向けて謀略やいやがらせが頻繁に起きる。

2000年2月、改革派の北川正恭・三重県知事の英断で計画は白紙撤回で幕。
県内有権者75万人を超える81万人の反対署名がその背景にありました。

「紀州ジャーナル」は今や休刊、太田の「マイリトルタウン」と同じですね。
しかし同ジャーナルはこの問題を精力的に追跡し、大いに貢献したと思います。
エネルギー問題も国家的な視野から、将来ビジョンを描かないといけません。
安全性や、立地条件については専門家からのヒアリングも徹底公正に収集し
十分な情報公開のもとで、コンセンサスを得る、住民に対してもそのプロセスが
先に必要だと思いました
コメント
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