ポポロ通信舎

(旧・ポポロの広場)姿勢は低く、理想は高く。真理は常に少数から・・

18歳選挙権に期待 69通達見直しを

2016年06月17日 | 原発震災・原発問題

来月の参院選挙から投票年齢が18歳以上に引き下げられます。これは良いことですし若い新有権者の参加による好ましい結果が生まれることを期待します。

原発震災の起きた2011年9月の脱原発集会で制服向上委員会のリーダー、小川杏奈さん(当時高校生)が「子どものくせに、何も知らないくせにという批判もたくさんありますが、この原発事故は私たち中高生にもかかわる大きな問題です・・」とはっきり、世の中の動きに傍観者ではいられないと声にしました。そうです。ここに高校生の政治参加の意味があるのです。動画は会場にいた当方が撮ったものです。ご参考まで。

『問う!高校生の政治活動禁止』(久保友仁+小川杏奈・清水花梨 社会批評社)を読みました。

69通達は時代遅れ

1969年に当時文部省が高校における政治活動について通達を出しています。俗に「69通達」といわれるものです。通達からうかがえることは、「未成年の政治活動には期待していないし、むしろ行わないよう要請する」といった意味合いが感じられます。

届出制は自由に反する

昨年10月文科省が、全国の教育委員会に通知を出しました。残念ながら中身は「69通達」とあまり変わらず「政治活動は禁止することが必要で、郊外でも制限または禁止を含め適切に指導する」というものです。放課後や休日に行われる政治活動は届出制にすることを容認しています。政治的活動に届出制を求めるということは、のびのびとした参加意欲に水を差さないでしょうか。届を提出して集会に参加する、となれば届出先(学校当局)の顔色を強く意識し、思想信条の自由が侵されないでしょうか。ニラまれたら嫌だから、いっそのこと参加はしない、という風潮になるように思います。届出制が自由を奪うのです。

米ティンカー事件の先進判決

1965年、アメリカで中高生(兄が高校生、妹が中学生)がベトナム戦争に抗議して黒い腕章をつけて登校し停学処分になった事件があります。兄妹の名前をとって「ティンカー事件」と呼ばれたもの。連邦最高裁は「教職員は生徒に絶対的な権限を有するものではない。表現の自由は校門の前で立ち止まることはない」として生徒の権利を認めました。

生徒への「届出制」や教師に対して「中立性」を厳しく問い過ぎると、政治への関心は萎縮してしまう恐れがあります。文科省は「69通達」を根本から見直し、生徒&教師たちに自由な参加と授業を保障するように願いたい。自由を校門の中に入れてください

 

 

問う! 高校生の政治活動禁止: 18歳選挙権が認められた今
久保友仁+小川杏奈・清水花梨
社会批評社

『原発は中高生にも大きな問題』 小川杏奈

 

 

 

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ガンジー翁は「インド原発」認めるか

2016年05月23日 | 原発震災・原発問題

前回のブログ=インドの独立に青春をかけた朝子(アシャ・バーラティ・チョードリー)の生き方を通じて、長い日印の友好的な関係をかいま見ることができました。

ところで最近のインドとの関係を考えると、どうしても日本の原発輸出のことが気になってしまいます。
安倍晋三首相とモディ首相は昨年末に会談し、日本の原発輸出を認めた原子力協定締結に合意しました。インドはすでに過去2回核実験をした核保有国。しかし核拡散防止条約(NPT)には加わっていない。日本がNPT未加盟国と原子力協定を結ぶのはこれが初めてになります。

インドの脱原発団体「核軍縮と平和のための連合(CNDP)」などは「原子力協定は、核の不拡散を訴えてきた被爆国日本の姿勢と矛盾している」と批判しています。

もっともなことです。「核なき世界」を訴えつづけてきた日本のこれまでの外交とはまるで逆方向。

輸出すべきは「原発被害教訓」

東芝傘下のWH(ウェスチングハウス・エレクトリック)は2030年までにインドで35基の受注を目指すといいます。インドのエネルギー需要を、国土や環境を危険にさらすことになる原発に依存することでよいのでしょうか。日本がインドに輸出すべきものは「原発被害の教訓」の方ではないでしょうか。「インドのお客さま、こちらの品物(原発)は不完全で後々まで厄介でございます。とても、お売りできません!」というべきでしょう。
商道徳に反してまでも経済優先、経済優先・・そしてその行き着く先は・・。

もし、インドの独立の父、マハートマ、ガンジーが生きておられたら日本からの原発輸入についてどう言われることでしょう?武力でなく非暴力で独立を果たしたガンジー翁は、とても肯定されるとは想像できないのですが・・。


動画を二つ紹介します。

一つは画家・ジャーナリストの増山麗奈のDVDチャンネルの一部から。
もう一つは、インド南部クダンクラムでの反原発抗議に集まった周辺住民たちの模様。

 

インド・クダンクラムでの原発反対住民と警備隊

インドのモディ首相来日。インドへの原発輸出反対~「ママの約束」DVD

 

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なぜ今、電力自由化なのか

2016年05月16日 | 原発震災・原発問題
電気の小売り全面自由化が4月から始まりわが家も早々と新電力に切り替えました。実施1カ月半になりますが、変更をした家庭は1%にも満たないといいます。購入先を検討した人が26%、まだまだこれからのようです。
 
電力自由化に関する解説書も店頭にいくつが出てきた。しかしその多くがどこが一番安いかの料金比較、ポイントなどの特典サービスについてのお得感追求の記述が目立ちます。
 
私はもう少し今回の自由化の本質に迫る雑誌を読みたいと思っていました。
4月18日初版発行の『電力の自由化がわかる本』(洋泉社)は私の疑問に答える本でした。
 
本書では、東日本大震災がなければ(おそらく)電力自由化はなかった、と。原発震災が電力システム改革の実施を強く後押ししたと述べています。
 
電気事業は「発電」「送電」「配電・小売り」の3つの柱から成り立っていて、今年4月からの自由化は「小売り」部分でほんの序章に過ぎないのではありますが。。
 
明治維新後、数百のベンチャービジネスでスタートした電気事業。やがて5大電力に収れんされる。昭和に入り国策会社「日本発送電」(1939年設立)に統合。敗戦後、GHQにより日本発送電は解体され9電力体制となる・・・
 
電力の歴史が私の頭の中で整理されました。
著者は、従来型の「大規模型発電システム」が「分散型発電システム」にまさるとは簡単には言わない。当面は両者が補完し合うことで供給が維持されると慎重な見方をしています。
 
新電力会社に清き一票を
 
「電力自由化を決めたのは政治です。・・今回の電力自由化により、電力会社の選択という一票を獲得することになりました。東日本大震災を経験した私たちにとっては、電力会社を選ぶ基準は電気代の数百円の違いだけではないはずです。(木舟辰平)」
 
まったく同感です。私も未来の電力は原子力には頼らないエネルギーをと願い、自分なりに気になる電源構成を調べ「一票」を投じました。みなさんも新電力のエネルギーに切り替えていただきたくお願いいたします。
ちなみに当家は「ENEOSでんき」を選びました。ガス・石油系はよろしいかと存じます。「東燃ゼネラル石油」などもお勧めです。関西の方でしたら「大阪ガス」などいかがでしょうか。

 

【写真】4月から快調に計測しているわが家のスマートメーター。

 

電力自由化がわかる本
木舟辰平+柳沼倫彦
洋泉社

 

[CM] 吉田羊 You Yoshida / ENEOS エネオス - 知らなかったニュースキャスター 電気篇

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続震中だけでも川内原発は停止を

2016年04月21日 | 原発震災・原発問題
 
熊本・大分地方では今も、余震=続震、続々震が起きています。

原発に賛成している人であっても震災中に原発を止めることには異論が少ないのではないでしょうか。それが正常な感覚に思います。近所で災害が発生していたら一時的にでも自宅のガスコンロを止めるのと同じ事のように思えるのですが・・。
 
被災者の精神的不安材料を減らせ!

ひとたび事故になったら休止中の原発より圧倒的に被害が大きくなるのは稼働中のものです。すでに福島の事故で苦い教訓を得ているのにもかかわらず。川内原発を停止することで被災地の方々の不安材料の一つを確実に取り除くことになります。原発停止は精神面でもプラスに働きます。
 
それが仮に過剰反応であったとしても、地震発生中の期間だけでも原発を止めるというのは常識の範囲ではないでしょうか。
 
「停止必要なし」などと丸川珠代環境担当大臣が言っていても、ここは総理大臣の政治判断で無条件で即時停止する、というのが正常なセオリーだと思います。それができない、しない、というこの国の政権は一体何を考えているのかわかりません。
 
 
 
【動画】ブルースギタリスト静沢真紀さんの調べ。一刻も早く地震よ、鎮まれ 
 
 

静沢真紀 SLOW BLUES feat.前島文子, 堤実紀子

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余震と言うより続震 がんばれ!九州

2016年04月19日 | 原発震災・原発問題
熊本・大分地方の地震で被災されている皆さま 頑張ってください!!
 
まさかの本震襲来
 
ラジオからは何度も「緊急地震速報」が流れます。
余震かと思っていたら、前震を上回る本震が起きたのが今回の地震の特徴です。「余震」という言葉はもう当てはまらなくなりまいた。余震というより「続震」。まだまだ揺れています。
 
群馬からも榛東村の陸上自衛隊1500人が大分へ。前橋赤十字病院の医療チームも派遣されました。
 
地下に巨人が生きている国
 
たまたま熊本の現地に滞在して地震に遭い、群馬に帰宅した人の話では「横揺れの後に縦にも揺れ洗濯機の中にいるようだった」「死を予想した」「地下に生き物がいるようで足の裏が気持ち悪い感覚だ」(毎日新聞群馬版4/17)
 
「フランスの文人で駐日大使をつとめたポール・クローデル=写真=は、 日本人は絶えず身震いする巨人の上 暮らしているようなものだ。そのために日本人は自らの身も家も家財もできるだけ小さく、軽くし、災害時は途方もない自制心や忍耐力を見せるという」(毎日新聞4/17余録)。日本を知りこよなく愛した故ポール大使の言い当てたメッセージです。
 
 
5年前の東日本大震災でも余震がしばらくつづき「地震酔い」の症状になった人もいました。しかし今進行中の熊本・大分地震ではすでに余震(続震)が1000回を超えている。
地下の巨人相手に私たちは、これからどのように生きていったらよいのでしょうか。
 
今、地震国日本のポポロとしては戦場参加準備法の整備や原発再稼働を急ぐのではなく、地球規模での災害対策、震災復興こそを第一義に考え行動しなければならないのではないかと痛感します。
 

恋のアランフェス ポール・モーリア Concierto de Aranjuez Paul Mauriat

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いまも発令中、原子力緊急事態宣言

2015年11月28日 | 原発震災・原発問題

小出裕章さんの新刊『原発と戦争を推し進める愚かな国、日本』を読みました。

2011年3月11日19時18分 原子力緊急事態宣言が発令されました。事故から4年以上になりますが、この発令はいまだに解除されていません。解除できない状況が続いているということです。メルトダウンした1~3号機からは放射能汚染が漏れ出したまま・・。
問題が多すぎて、また話していると解決方法が見当たらず暗くなるばかりです。最近ではマスコミでも原発に対しての記事はめっきり減りました。

しかし小出裕章さんが書かれているように原子力緊急事態宣言は今も継続されているのだということは、国民としてしっかり心に留めておかなければならないでしょう。

愚かなのは世界の核保有国

著書は『・・愚かな国、日本』となっていますが、私は日本に留まらず愚かな『世界』と言った方が正しいのではないかと思います。見渡せば世界は核保有国の原爆、原発でいっぱいです。日本の福島原発事故は世界各国からてっきり非難されるものかと思っていましたが違っていました。それどころか五輪誘致を日本に決めるほど世界は原子力に「理解」があったのです。なぜでしょう?つまり世界は日本を責められない、それというのも各国自身が互いにスネに傷を持っているからなのです。

本書の原発事故に対しての記述は優れていますが、「愚かな国、日本」と言うタイトルは「反日」となってしまう恐れがあり残念です。「愚か」なのは核保有国と、これから核を持ちたがっている国々すべてに対して当てはまることなのです。「原発と戦争を推し進める」のは日本に限りません・・。何か空しくなりますがこれが今の「世界」の現実といえるでしょう・・。

 【写真】ベラルーシ製ガイガーカウンター

原発と戦争を推し進める愚かな国、日本
小出裕章 著
毎日新聞出版
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赤城のワカサギさん 困惑??

2015年09月02日 | 原発震災・原発問題

赤城大沼、榛名湖のワカサギ解禁のニュース

7月~8月の検査で、放射性セシウムは国の基準値(1キロ当たり100ベクレル)を下回った。赤城大沼で47~63ベクレル、榛名で20~62ベクレル。

何紙か目を通しましたが、記事は明るいニュース扱いです。

しかし、どの新聞も現在の国の規制値基準(1キロ当100ベクレル)は明記してはいるものの、肝心の震災前の数値(お魚は0.24ベクレル)には触れていません・・。原発震災で基準をいとも簡単に変え、4年以上経つのに元の規制値には戻せない厳しい現実がつづいているのです。

この国は、食品のベクレル表示はできていません。チェルノブイリ原発事故後、市場の食品にベクレル表示を行ったベラルーシ、ウクライナのレベルにまで達していないということです。残念ながら。

ワカサギさんもきっとわーけがわからないままでしょうね。

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原発を忘れない太田メーデー

2015年05月01日 | 原発震災・原発問題

きょうは五月晴れ。労働者の祭典にふさわしい好天気でした。
86回太田地区メーデーの主張のひとつが「核兵器・原発のない平和な未来」。
プラカードにも「反原発、格差是正」の文字がありました。

経産省が、まことしやかに原発のコストが一番安いなどと、とんでもない発表をする中でいま、原発のことをまじめに話題にすることが難しい雰囲気になっています。私の周辺でも感じることですが福島では一層それが顕著で反原発を訴えることが大変になっていると高校生平和大使の本田歩さん(福島高専生)が3月の県民集会で報告しています=動画

故郷はお金で買えない

福島にいて感じることを全国に伝えたい。モンスターともいえる原発。故郷はお金で買えません。そのお金で買えない故郷を売って原発を使っていた。原発は事故を含めれば一番コストは高い。電力会社にとっては一番もうかるのが原発。良心をなくした御用学者の発言に疑問を投げかけなければなりませんと一高校生の目で思うことを素直に発しています。

原発問題をスルー(無視)しないで向き合いつづける太田地区メーデー。その姿勢は高く評価できます。良い祭典でした。

本田 歩さん(福島市での「2015原発のない福島を!」集会) Ayumi Honda 

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これでいいのか、大震災4年

2015年03月12日 | 原発震災・原発問題

東日本大震災二年目までは隣組の回覧板で「14:46黙祷のすすめ」の通知があったが、昨年、今年とそれもなくなった。年々、震災のことが風化してきていることは否めない。しかし被災地の実情を数値でみると問題は依然山積している。

仮設住宅入居者 16万人

公営住宅完成率 19%

農地復活率 70%

漁港の復旧率 56%

自治体不足職員数 277人

大津波の災害の他に、なんといっても原発事故があったことが重くのしかかる。原発さえなければ、まちがえなく復興はもっと早いスピードで進んでいるはずだ。人類史上初めての、手の打ちようがない過酷な原発事故の後遺症が復興を妨げている。まさに「原発震災」と形容するのがぴったりな状態で、残念ながら原発禍はこれからも延々と続くことになるだろう。

被災者支援法で「避難する権利」を

せめて「子ども・被災者支援法」だけでも、その理念に魂を入れを実現化してほしい。震災の翌年、全党、全議員によって成立させた「子ども・被災者支援法」は、具体的対策は乏しく予算もわずか4億円。支援法とは形ばかりで中味は骨抜き状態。同法が制定するにあたって参考にした「チェルノブイリ法」の足元にも及ばない。まず「避難する権利」を明確に掲げるべきなのだ。空間線量が、所によりわずかに下がったからといって帰郷を促すことは健康には反するし、とりわけ若い被災者の気持ちには決して沿うものではない。いまこそ真っ当な政治の力が必要な時なのだが・・。

 

【写真】福島・いわき総合高校の元気なフラダンスチーム(3/8高崎で)
 撮影:森村圭介さん

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頑張る「70歳大学生」

2015年03月07日 | 原発震災・原発問題

きょうの新聞(読売)に太田初子さんの近況が紹介されていました。

同紙によりますと「東日本大震災で津波にのまれながら一命を取り留めた太田初子さん・・震災から4年の11日には気仙沼市の追悼式に出席するつもりだ。仮設住宅では今も親戚や小中学生の同級生が避難生活を送る。・・精神保健福祉士の資格を目指しながら、被災者の心の支えになろう・・」と今もますます頑張る太田さんの様子が伺われます。

「賢い人はくじけない」

「ポポロの広場」では2014年11月19日2012年4月9日で太田初子さんの活躍を報告させていただきました。愛娘を交通事故で亡くし、ご自身も交通事故で障害に。夫、父を看病し見届け60代に入ってから勉学を志す。素晴らしい情熱です。私たち高齢者の励みにもなります。太田さんの亡きお母さまの「賢い人はくじけない」の言葉を忘れず実践されている太田さん、これからも頑張っていただきたいと思います。

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アンコール:「わたしは生きている 3.11からの生還」(佐竹明彦さん制作)

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赤城のワカサギさんが泣いている

2015年02月06日 | 原発震災・原発問題

赤城大沼のワカサギ8回連続規制値以下」(読売1/31)

見出しだけ読むとそれは結構なことだと思います。ワカサギの放射性セシウムが国の規制値(1キロ当100ベクレル)以下の84ベクレルだった。



それはそれは、おめでとうと言いたいところですが・・
あらっ・・??
8回も連続規制値以下だったのに、「県は引き続き推移を見るため出荷の自粛要請を継続する」ってどうして。

短い記事ですが、なんとも矛盾した内容です。
それはそうでしょう、震災前のお魚は0.24ベクレルが基準であったわけですから。ルールをいとも簡単に変え、もうすぐ4年経つのに元の規制数値に戻せない現実・・。

ワカサギさんもきっとわーけがわからないでしょう。

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原発に頼らない雇用、経済成長を

2015年01月13日 | 原発震災・原発問題

今年も「原発」と「拉致問題」には、強い関心を持ちつづけます。どちらも日本として緊急に解決しなければならない大きな問題だと思うからです。

原発関係の本2冊読む

『原発と大津波 警告を葬った人々』(添田孝史著・岩波新書)
津波に焦点を絞り、幅広い視座のもと産官学共同体の無責任体制に鋭く切り込んだ視点が、東電福島第一原発崩壊の必然性を描出し、日本の病巣をえぐりだした注目の書(東京新聞2014/12/28書評)。
原子力産業で地震学の科学的予見は、なぜ活かされなかったのか。その後のプレートテクトロニクス理論導入期において、どのような議論で「補強せず」の方針が採られたのか・・。プレートテクトロニクス理論とは1967年に地球の表面が全部で10数枚のプレートで敷き詰められてて年間数センチづつ離れたり近づいたりしていることが周知となった理論のこと。

「阪神・淡路」の教訓も活かせず


著者、添田氏は基礎工学専攻のサイエンスライターだけに、具体的な数値と実証データをもとに論を進めている。それだけに真実がはっきり示される。
阪神・淡路大震災でも「日本の構造物は安全」といわれていてあの惨事。3.11原発震災では、大津波の起きる可能性は指摘され原発の安全性についても対策がとれていたはずなのに・・。2008年、津波地震について「無視するのも一つ」と発言した東大名誉教授もいた。本書は、どうしょうもない無責任な、おエラい人々の存在をリポートしている。

原発と大津波 警告を葬った人々 (岩波新書)

添田孝史 著(科学フリー記者)

岩波書店

エネルギー転換で経済成長へ

もう一冊は『原発に頼らなくても日本は成長できる』(円居総一著・ダイヤモンド社)。暗い気持ちになっていた後につづけて読んだせいか、こちらは元気が湧いてきた。試算データ上も原発はコスト安で安定供給できる電力でないことを証明。あらかじめ利益を積み上げした「総括原価方式」や発送電一体の独占状態を改革が必要。脱原発で関連市場を喪失するようなことは無い。将来性の高い代替エネルギーへの転換で単なるエコに留まらず「EcoーGrowth」(エコ成長)として捉えられ、国連のデータからも世界的に雇用が増大できる。

商業原発は安保上必要か

核と国防との問題については、原子炉研究所の人材は確保する。しかし大型商業ベースの原発の継続性の必然性は見出しがたい、と。設置地点は公然と知らされ露出されている原発。これらをこれからも増設すると言うのは、標的にこそなれ国防上も理がある策と果たしていえるのだろうか。

2冊とも良い本でした。前者はこれまでの暗い誤りだらけの原発産業の問題点を指摘、後者は原発に頼らない成長パスで日本復活をめざすために技術面、財政面から代替案を提起しています。読む順序も合っていました。

原発に頼らなくても日本は成長できる
円居総一 著(日大教授)

ダイヤモンド社     

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『100年後の人々へ』胸を張れるか

2014年12月18日 | 原発震災・原発問題

3.11原発震災後、真実を包み隠さず解説し続ける小出裕章氏(京都大助教)。彼の著書は何冊か読みましたが、『100年後の人々へ』は久々の新刊です。

100年後の子孫に恥じない生き方を

人類にとって放射能との付き合いは、いやおうなしに長くなります。セシウム137の半減期が30年、安全なレベルの1000分の1に到達するには300年かかる。プルトニウムの半減期は2.4万年、同1000分の1になるには24万年。著者は100万年後の日本がどうなるかはわからない、でも100年後なら想像がつく。暗い時代に向かおうとしている今という時代を、100年後の人々から2014年頃のお前たちはどう生きたのかと問われた時、しっかり答えを出せる覚悟をしなければ、と言う意味で「100年後」のタイトルにしたようだ。

昨年7月22日、参院選後に東電は海に地下の汚染水が流れていることを認めた。その後ひとつのタンクから300トンの汚染水がもれたことも発表(1リットル当8千万ベクレル)。今度も衆院選が終わるのを待っていたかのように、なりふり構わない原発の建て替え(リプリース)、さらに再稼働推進の動きが頭を持ち上げてきている。

今夏、原発なし電力OK

この夏、原発ゼロでも電力量は余裕でした。全国の各電力会社のなかで使用率が95%を超えたのはたった2日間だけ。関西電力で7月17日(96%)、中部電力で8月5日(95.1%)。国民の節電意識も高まり電力は安定して供給されました。つまり再稼働の必要はまったくないのです。なのになぜ再稼働を急ぐのでしょうか。著者小出氏は3.11以前から、電力不足で原発必要論の誤りを解説していました=動画参照。

食品に年齢別汚染表示を

著者は、食品汚染についてはその汚染度に応じて、成人映画などのように18禁(18歳未満禁止)、40禁、50禁、60禁などの表示を付けたらどうかと提案しています。これもたしかに名案です。お米は震災前は1キロ0.1ベクレルの基準が、いまでは子供、大人区別なく100ベクレルまでに許容されてしまっているわけですから。

原発政策、まさに7つの罪

ガンジーの7つの社会的罪を紹介しています。(1)理念なき政治(2)労働なき富(3)良心なき快楽(4)人格なき知識(5)道徳なき商業(6)人間性なき科学(7)献身なき崇拝・・
今の日本の政治状況、さらには核戦争に近づく世界の、人類の愚かさを先哲のガンジーが指摘、いずれも当を得ています。      

100年後の人々へ (集英社新書)
小出裕章 著

集英社   

「原発なしでも電力足りてる」 小出裕章(京都大・助教)  

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内部被ばく測定が不活発なワケ

2014年12月06日 | 原発震災・原発問題

 

きょうの毎日新聞記事下で、「放射線測定」の広告を見ました。「北関東地区は福島第一原発でたくさんの地域が汚染されてしまいました。放射線が気になる方、家族の健康のため、食品選びの改善に」とあります。

やっと、このような広告が現れたかという感じです。食品以外に、土壌、セシウム尿検査もできるとあります。こうした研究団体には、これからぜひ頑張ってほしいと思います。

外部線量は、日本製の性能の良い測定器でも1万円以下のものも販売されほぼ行き渡りました。事故後、空間線量は落ち着いているだけに人々の放射線への関心は薄れています。次の課題は内部被ばく状態で、それを調べる段階にとうになっているのですが、こちらの方は一向に進んでいません。

測定後の対応が空しい

当方は、すでにベラルーシ製のベクレル測定のできるガイガーカウンター=写真=を2年前に購入しましたが、最初だけで今は使っていません。米や食品を測定するためにと入手したのですが、数値を出した後がなんとも空しい。(個人では厳密なベクレル測定は難しいこともあります)。それに高いベクレル汚染値が出た場合、その食品をどう処分するか悩んでしまうからです。低い適正な数値で当たり前。では高い結果の場合、それを捨てるしかないのだろうか・・。外部線量の時と違って測定結果が少しも楽しみにならず不愉快なのです。NGだからといってその食材を全部廃棄するほどの余裕はありません。

食品の測定は生産者段階で

食品の場合、ベクレル測定は末端の消費者でなく川上の生産者のレベルでしっかり測定するべきでしょう。すでに品物を購入した消費者が数値を確かめたところで悲しくなるだけです。武田邦彦先生が言われていたように「この国は汚れた食材を全国に薄く拡散し全国民がそれを受け入れる道を選んだ」のです。みんなで食べれば怖くない?

国土を荒らし、人体を傷つけた原発事故。その影響はこれからもずっとつづいていきます。原発震災以降、国政選挙の争点に「原発問題」が消えることはありません。ベラルーシ製カウンターをみつめながら総選挙のことが案じられます。

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PKC-107 放射線測定器 ガイガーカウンター
 
COLIY

 

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わたしは生きている 3.11からの生還

2014年11月19日 | 原発震災・原発問題

佐竹明彦さんの映像動画作品をご紹介します。

ここ「ポポロの広場」でも2012年4月9日記で太田初子さんの活躍に注目しました。愛娘を交通事故で亡くし、ご自身も交通事故で障害に。夫、父を看病し見届けて63歳から再び勉学の道を目指す。故郷の宮城県気仙沼高校に63歳で入学。在学中の東日本大震災では九死に一生を得て生還する。そして今は、精神保健を専攻する大学生。多くの困難に負けない太田初子さんを、佐竹明彦さんがドキュメンタリー映像で簡潔に要領よくまとめられた。

太田さん、佐竹さん、お二人とも旧東京三洋電機(大泉町)のOG、OBです。

佐竹さんの制作編集された作品は『消えない記憶 (面高春海)少年の満州』(ポポロの広場2014年4月28日ご参照)につづく傑作です。

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わたしは生きている 3.11からの生還

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