♪ラジオ放送・文字版「世の光」

   1952年以来、キリスト教会が協力して全国民放ラジオで放送して72年、
PBA『世の光』を文字で 

■孤児の慈父 曾田嘉伊智 / 岩井基雄

2019年06月03日 | Weblog
2016/4/29放送

 世の光の時間です。お変わりありませんか? 岩井基雄です。
 最終週の月曜日は歴史の中を歩んだクリスチャンの生涯から学んでいますが、今日は孤児の慈父としてキリストの愛を伝えた曾田嘉伊智(そだ・かいち)について学んでみましょう。

 韓国の孤児を育てた日本人として以前、田内千鶴子さんを紹介させいただきましたが、実はもう一人キリスト者として韓国の孤児を育てた人、それが曾田嘉伊智です。嘉伊智は慶応3年に山口県で生まれ、岡山で学び、小学校教諭をし、25歳にはノルウェーの船員として香港に滞在、台湾でドイツ人経営の工場で通訳として働きます。31歳の時に台湾で酔っぱらい道端で死にそうになる中、ある韓国人が助けてくれたことがきっかけになり韓国に恩返しをしたいと願い、38歳で韓国に渡りました。嘉伊智はキリスト教会館で日本語教師として働く中、自分の罪を認め、キリストを信じ、クリスチャンとなります。41歳の時、熱心なクリスチャンである上野タキと結婚し、教会の伝道師として活躍します。更には鎌倉保育園の京城(ソウル)支部長・園長として韓国で孤児の保育活動に当たり、千人以上の孤児をキリストの愛をもって育て上げていったのです。太平洋戦争後一時日本に帰国し、朝鮮戦争などで再入国が困難となりますが、キリスト教関係者の尽力もあり韓国側の招請でソウルに戻り、1962年ソウルで地上の生涯を全うしました。95歳でした。今はソウルの永楽教会が彼の働きを受け継いでいるそうです。ソウルにある外国人宣教師墓地には500近くのお墓がありますが、日本人のお墓は曾田嘉伊智のだけだそうです。

 聖書のことば
 「まことに、まことに、あなたがたに言います。一粒の麦は、地に落ちて死ななければ、一粒のままです。しかし、死ぬなら、豊かな実を結びます。自分のいのちを愛する者はそれを失い、この世で自分のいのちを憎む者は、それを保って永遠のいのちに至ります。
       新約聖書 ヨハネの福音書12章24節、25節

 この「一粒の麦」とはキリストのことですが、キリスト者であった曾田嘉伊智はキリストの愛に倣い、自らも一つの麦のように人生を懸けて韓国の孤児のために自分のいのちを注いだのです。私たちもキリストの愛に生かされ、豊かな実を結ぶ者とされたいと願います。
 
  (PBA制作「世の光」 2019.4.22放送でのお話より )
 
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