♪ラジオ放送・文字版「世の光」

   1952年以来、キリスト教会が協力して全国民放ラジオで放送して72年、
PBA『世の光』を文字で 

■モーセとエリヤとイエス様 / 関根弘興

2019年06月14日 | Weblog
2019/5/10放送

 世の光の時間です。お元気でお過ごしでしょうか? 関根弘興です。
 イエス様の生涯を記した福音書の中に、イエス・キリストがペテロとヨハネとヤコブの三人を連れて高い山に登られた出来事が書かれています。山に着くと弟子たちは疲れていたのでしょう、眠気を催してうとうとし始めてしまいました。その時でした。何と白く光り輝く栄光の姿に変貌したイエス様の姿を見たのです。

そして更に驚いたことに、その場所にモーセとエリヤが現れたというのですねえ。モーセはイスラエルの民をエジプトから脱出させた人物です。モーセは、荒野を旅しているときにシナイ山で神様から十戒を授かりました。そしてモーセ五書と呼ばれる、創世記、出エジプト記、レビ記、民数記、申命記を編纂し、神様から授かった律法を人々に教えた旧約聖書の大変有名な人物です。また、エリヤという人は紀元前9世紀に目覚ましい活躍をした偉大な預言者で、旧約聖書の預言者たちの代表とみなされているような人物でした。

 ユダヤ人は旧約聖書を「モーセと預言者たち」または「律法と預言者たち」と呼んでいました。ですからモーセとエリヤがそこに現れたということは二人合わせて旧約聖書全体を表す人物だとも言えるわけですね。このモーセとエリヤがイエス様と話合っている光景を弟子たちは見た訳です。それは旧約聖書が示す事とイエス様と話合っていたということであり、旧約聖書の内容がイエス様と大切な関わりがあるということを示す象徴的な光景でもあった訳です。

 ある人は、どうして旧約聖書と新約聖書はあるのですか?と質問されます。ま、特に旧約聖書は驚くようなですね人間のドロドロとしたことが書かれていますし、戒めを守ろうとしても守れない人間の弱さがたくさん描かれています。しかし同時に人間が神様の戒めを守ることができないからこそ将来、救い主キリストが来られるのだということが預言されている訳です。

 人は自分の力で自分を救うことができないことを旧約聖書は教えています。だから人間の力ではなく、一方的な愛と恵みによって人の罪を赦し、永遠のいのちを与える救い主がどうしても必要なのですねえ。弟子たちが見た光景は、旧約聖書が示す救い主こそ栄光に輝くイエス様ご自身であるということを後に証言させる光景となったのです。

     (PBA制作「世の光」2019.5.10放送でのお話しより)

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 さて、この番組を制作しているPBAの「世の光」の係りでは分りやすい聖書通信講座を用意していて、初めての方には無料の入門コースがお勧めとの事。詳しくはPBAに案内書を申し込みましょう。日曜日に教会を覗いてみるというのはお勧め。こっそり覗きたければ一人で。それとも友だちをけしかけてつるんでもいいし。日曜日は大抵、朝10時か、10時半頃からお昼頃まで集まっていて誰が行ってもオーケー。事前の連絡なしでも、ちょっときてみました、いいですか? と言えばいいでしょう。PBAに聞くと近くの教会を紹介してくれるので、気軽に問い合わせるといいでしょう。問い合わせ先は、mail@pba-net.comです。

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