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 ♪ラジオ放送・文字版「世の光」

   1952年以来、キリスト教会が協力して全国民放ラジオで放送して73年、
PBA『世の光』を文字で 

■ようやく手に入れたのだから / 山中直義

2011年11月29日 | Weblog
2011/11/29放送

 世の光の時間です。いかがお過ごしでしょうか? 山中直義です。

 愛されることを求めて苦しんだ一人の女性の話をしたいと思います。

 旧約聖書創世記30章に登場するこの女性はレアと言いました。彼女は夫であるヤコブとの間に4人の子供を設けていましたが、二人の関係は長い間冷え切っており、レアはヤコブに嫌われていた、と聖書は言います。ある年の麦刈の頃、レアの長男で5歳前後であったと思われるルベンが恋なすびと呼ばれる植物を見つけ、レアのために持って帰ってきました。

 この恋なすびは当時男性に対する精力剤あるいは女性に対する不妊治療薬として知られており、単語そのものも愛を元にしていました。物語の舞台パレスチナでは非常に珍しいものであり、なったとしても麦刈の頃ではなかったと言われています。愛されることを求めて苦しんでいる母親を何とかして幸せにしてあげたい。そう願って懸命に恋なすびを探し歩いていた年端もいかない幼い者の純粋なせつない想いを思わされます。

 さてこの恋なすびを巡って物語は進展していきます。結論から言うならば、レアは息子が探し出てきたこの恋なすびのゆえに夫ヤコブとの間に再び子供たちを得るようになりました。恋なすびそのものに呪術的な力があったということではありません。母親の幸せを願う息子の純粋で切実な思いのゆえにレアはヤコブと向き合う勇気を得て、ヤコブはレアとの関係の改善に乗り出したということだと思います。

 私はこのエピソードを読むときに、イエス・キリストの愛を思い起こします。神様から離れて生きる私たち人間を何とかして神様のもとへ導こうと切に願って十字架にまでおかかりくださったあのイエス・キリストの愛を思わされるのです。私たちはあのイエス・キリストの十字架のゆえにようやく神の愛の深さに気づき、ようやく神様との交わりに生かされるようになった、と聖書は言います。また神様が私たちに向けていてくださるどこまでも深い愛はあのイエス・キリストの十字架の愛のゆえである、と聖書は教えています。

 イエス・キリストがまさに命をかけて与えてくださった神様との交わりです。ようやく与えられたこの恵みを心から大切にさせていただきたいと思います。そしてあなたにもこの恵みを知っていただきたいのです。

    (PBA制作「世の光」2011.11.29放送でのお話しより )

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さて、この番組を制作しているPBAの「世の光」の係りでは分りやすい聖書通信講座を用意していて、初めての方には無料の入門コースがお勧めとの事。詳しくはPBAに案内書を申し込みましょう。日曜日に教会を覗いてみるというのもいいんじゃないかなあ。日曜日は大抵、朝10時か、10時半頃からお昼頃まで集まっていて誰が行ってもオーケー。PBAに聞くと近くの教会を紹介してくれるので、気軽に問い合わせるといいでしょう。問い合わせ先は、mail@pba-net.comです。

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