世の光の時間です。お元気ですか? 安海靖郎(あつみやすお)です。
今日は弱さを通して得ることのできる宝というお話しをいたします。例えば病気、大変な事ですけど、そこに得るものもあるのですねえ。病気になって人生観が豊かになったとか、いのちや生きることを今まで以上に大切に考えるようになったっていうことを聞きますが、こんな例があるんです。
イスラエルの王で紀元前七百年頃、ユダ王国を三十年近く統治したヒゼキヤ王の経験です。彼は良い事をした王と記録されていますが、働き盛りに不治の病にかかります。もう助からないと宣告されました。いわゆる絶体絶命です。そこで彼は壁に向かって神様に祈るんです。しかも小さな子どものように大声で泣いて祈り、天の神に訴えるんです。そして不思議なことが起こりました。病気が治り、なお十五年間寿命が延ばされました。そんな時彼は自分の経験から、こんなふうに言っています。旧約聖書のイザヤ書38章16、17節に記録されています。
「どうか、私を健やかにし、私を生かしてください。ああ、私の苦しんだ苦しみは平安のためでした。あなたは、滅びの穴から、私のたましいを引き戻されました。あなたは私のすべての罪を、あなたのうしろに投げやられました。」
彼はこんな経験を通して三つのことを分かった、悟ったと言うんですね。
第一番め、それは希望を持って、神様に自暴自棄にならないで祈ること、希望を持ち続けることの大切さ。
第二番め、苦しみの意味を分かった、悟ったって言うんですね。わたしの苦しんだ苦しみは平安のためであった。それは苦しみを通してしか味わうことのできない深い平安があること。 人間のいのち、魂を支配する神からの平安。そんな体験です。
最後に、病気を通して、神は人間の罪を赦すお方だということが分かったと言うのです。病気と死ということに直面して、神はどんな罪も私から取り上げて後ろに投げ捨てるように赦すことのできる恵みの神だと悟ったというのです。
昔も今も、弱さや病気を通してこんな体験ができたらそこには輝く宝のようなものもあるのではないでしょうか。
( PBA制作「世の光」2005/4.15放送でのお話しより )
*****
さて、この番組を制作しているPBAの「世の光」の係りでは分りやすい聖書通信講座を用意していて、初めての方には無料の入門コースがお勧めとの事。詳しくはPBAに案内書を申し込みましょう。近くの教会もPBAで紹介してくれるので、気軽に問い合わせるといいでしょう。問い合わせ先は、mail@pba-net.comです。