ふうるふうる・たらのあんなことこんなこと

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150グラム大きい脳

2009-05-30 21:17:29 | 本や言葉の紹介
 武蔵浦和“ふうるふうる”のたらです。
        (↑これをクリックするとホームページに行きます)



 「日本人は150グラム大きい脳で考える」(小松成美+阿部聡)は、日本人の脳を知ることによって「今よりももう少しポジティブな人生を送ろう」と自分に言い聞かせるための本をめざしたそうです。
 脳神経外科専門医で臨床心理士でもある阿部医学博士に小松さんがいろいろ尋ねている対談集ですが、なかなか面白いので、説のいくつかを、おおまかにまとめて紹介します。

●β-エンドルフィンとセロトニン
 β-エンドルフィンが脳に分泌されるとすごく気持ちがよくなる。それは他人から認められるという快感だが、慣れてしまうと、次はもっと強い刺激を受けないと同じ快感が得られなくなる。
 セロトニンというホルモンが分泌されることで得られる幸福感は、そこにいるだけで幸せ、みたいなもの。自分の存在の意味を見出すというような。
 人間は、セロトニンによる幸福を感じて生きていける生物であるのに、やはりβーエンドルフィンによる快感も求めずにはいられない。そんな業(ごう)があるからこそ、文明社会を発達させられたともいえる。逆に言うと、人間は暗黒の状態でも希望を抱いたり、未来を信じたりすることができる。
 セロトニンによる幸福とβーエンドルフィンによる幸福の両方が、バランスよくあればいい。
 両者のハーモニーをいかに美しく奏でることができるようになるかが心理学の目的でもある。

●脳の強化でプラス思考
 人間は悪い状況になるとよけいな思考を堂々巡りさせて、より悪化させていく。脳の中で、悪い方向に思考が向いてしまう回路が強化されてしまうからである。
 それを断ち切り、脳の強化と脳の基本的なポテンシャルを上げるためには、何かを信じて前向きな発想をする、悪い発想を切り替えるということを常にやっておくことが大切。そうしないと、いざという時に脳はしっかりと働いてくれない。
 プラスに向く思考回路を構築し、強化する訓練が必要。


●体を使えば思考が変わる
 脳のトレーニング、エクササイズには、ものを考えるという方法もあるが、体のいろいろな筋肉を動かすことで、それが脳にフィードバックされて思考回路自体が変わってくるということもある。体を動かすのも脳の作業なのだ。体を動かすことで、思考も変わっていく。
 脳の機能でいうと、これは出力系を変えるという方法でトレーニングするという方法になる。出力系というのは筋肉の動きのことなので、つまりは運動を変えるということ。たとえばふだんあまり歩かない人は少し長い距離を歩いてみると脳の中での計算まで変わってくる。
 出力を変えることで計算が変わって、計算が変われば今度は入力が変わる。どこのポイントでもいいから、変えてみる、いじってみるということが大切。


 日本人の脳が150グラムも大きい理由、モンゴロイドとネオテニーについてなども解説されていて、なかなか面白く読めました。

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