花の四日市スワマエ商店街

表参道スワマエ商店街会長のひとり愚痴

昭和28年 四日市新地図より②

2021年03月13日 | レモン色の町

アプレ建築、揺さぶって ガーガー廣告放送塔 はためく幟がまた古風

1号線側から東方向を見る・右角に三重交通のバス乗り場がある

〇 近鉄四日市駅(国鉄四日市駅?)と諏訪駅を結ぶ道が諏訪新道と呼ばれる商店街。諏訪駅付近は連鎖街と称し、ノミヤ、喫茶店があつまった町。その西には特飲街(港楽園と春告園)の赤線が二つ。西へ行くに従って閉店は遅くなり男が多くなる。こんなに整然と二つに仕切られた盛り場はちょっと珍しいが、客を分散させる点からいうとちょっとまずい。

日活映画「電光石火の男」昭和35年5月14日公開 より(右に東海銀行が建つ)

〇 諏訪新道にはアーチがやたらに多い。先年の四日市博(昭和27年の講和記念博覧会)でおぼえたのだろうか、もちろんアーチは広告をかねている。看板も多い、大売り出しでもないのに、その旗をパタパタさせてある。店は新しく清潔だが、このドロくさいデコレーションがその清潔さを汚すと共に庶民的な盛り場の雰囲気をかもし出している。街灯放送の塔(広告塔)もいたるところにあって、物憂い夏の午後の空気をかき回している。南側にはズラリ百軒以上にもなろうと思われるセンイ品の露天商。おおむねアッパッパや子供服などの格安品。近在の農家のおかみさんからの需要が多いとか。店を出しているのは一宮、津島あたりの人が大半で、これあるがために人寄せにもなる点から、地元商店街では痛しかゆしの存在。道路に出す日よけは立派である。鉄骨ガラス張りのは南側、木製ヨシズ張は北側、故に客の割合は南七、北三と対照的。またそれ故に北と南は発展会を別にし(以前は四つの発展会に分かれていた)、お互いの仲は宜しくないということになるそうだ。(つづく)

昭和35年7月8日の豪雨。東海銀行前のごみ箱の横に広告塔が立つ(撮影:辻 俊文氏)

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