昨夜は心配されていた台風の影響もなく小雨程度で、40名以上(42名)の皆様にお集まりいただきました。本当にありがとうございました。
当日届いていた感想の手紙です。前回の“幸福の黄色いハンカチ”それに今回の“息子”と山田洋次監督の作品が続いています。この感想は、おそらく“幸福の・・”を観ての感と思われます。沖の島町にお住いのTさんからです。
「とてもよかったと思います。山田洋次監督の作品とてもすきです。映画を見せていただいて、本当に有り難うございました。月に1回の映画に来るのを、楽しみにしています。」
関係者一同、上映会を行ってきてよかった!と思える瞬間です。ありがとうございました。
いつも感想文をいただくTさんからです。
「今回の作品は、田舎[ゆったりとした自然に囲まれた岩手の山里]と、都会[便利で文化的な暮らしだが喧騒の中にある東京]の見事なまでの対比でした。
老体にはそろそろ難儀になってきた田舎暮らしを一人貫こうとする父親。東京に出て企業戦士となり、出世を念頭に日夜身を削って働く長男。エリートの兄とは比べるべきもないが、ハンディを持つ恋人を心から愛し、父親の応援を受けて、身の丈に合った二人の暮らしをスタートさせようとしている次男。
この父と息子二人の生活振りを軸として、まわりの様々な人間模様が描かれていました。
それにしても山田監督は俳優の使い方が上手いですね。沢山の有名(タレント)人がチョイ役に嬉々として出演している感じがします。
又、原田美枝子(長男の嫁)、浅田美代子(長女)、和久井映美(次男の恋人)の三女優が
各々の役柄をとても丁寧に演じていて好感が持てました。
中でも難しい役柄を抑えた演技で見事にこなしていた原田美枝子は天晴れ!彼女は確か15歳くらいで、そのグラマラスな姿態を惜しげもなく披露した“青春映画(恋は緑の風の中)”で鮮烈なデビューをしたと記憶していますが、年齢を重ねる毎に贅肉?をそぎ落として、今や品格漂う数少ない女優の一人に数え上げられています。
そして、私生活では、かつて小泉京子の夫であった永瀬正敏。今では味のある中堅俳優として活躍しつつあります。
この映画に出演した三国連太郎をはじめ、多くの人たちが故人となりました。往年の名優が次々と去ってしまったのは残念ですが、これからは次代を背負う彼ら彼女らに大いに期待できるのではないでしょうか。」
今年の4月に故人となった三国連太郎さんの名演技を見せていただきました。息子の結婚相手にハンディがあることを知らされ、父親としてとった態度。それは山田監督がいつも見せる、社会の底辺で苦しむ人々に向けるやさしい眼差しでした。素晴らしい監督です。