育鵬社と東京書籍の公民教科書比較




 中学生三年生が勉強する教科書であることを念頭に置くのも大切である。中学三年生がわかりやすい書き方はどちらの教科書かといえば育鵬社版といわざるを得ない。

 育鵬社の教科書採択に反対する人々は、育鵬社版が憲法改正を進めていることを批判しているが、憲法を国民の意思で改正できることは民主主義の根本である。育鵬社版は、「主権が国民に存すること」と国民に主権があることを明言している。国民主権を明確にしているのだから、育鵬社の教科書が軍国主義や天皇崇拝に回帰しようと批判するのは間違っている。




  育鵬社版では、権利の主張、自由の追求は「常に公共の福祉のためにこれを利用する責任」があると延べている。これは公共の福祉が権利の主張、自由の追求より優先されるべきであると主張している。
公共の福祉が権利の主張、自由の追求を縛り付けるという考えには疑問であるが、東京書籍の教科書は公共の福祉と権利の主張、自由の追求の関係をあいまいに述べていて、中学三年生にとって理解しにくいだろう。
 東京書籍も人権が公共の福祉に制限されることは認めているし、育鵬社版が人権を無視しているとはいえない。



 育鵬社版は歴史的な事実を正確に述べている。憲法9条がアメリカによって強制されたと書いてあると非難している人たちがいるが、育鵬社版は歴史的な事実や過程を正確に述べている。
東京書籍は憲法9条の成り立ちを書いていない。これは明らかに日教組の圧力によるものだろう。ふたつの教科書の説明を比べると育鵬社版のほうが分かりやすいし納得できる。東京書籍版は平易で内容が薄い。




  育鵬社も東京書籍も憲法9条と自衛隊についての解説は同じだ。育鵬社版の教科書は国際政治の理想と現実の違いを問題にしているし、生徒には理解しやすい。
 東京書籍には、「武器を持たないというのが日本国憲法の立場ではなかったか」という意見もありますと書いてあるが、育鵬社には書いていないということで批判するが、それは検討違いの批判だ。意見なら色々あり、自衛隊を軍隊にするべきであるとする意見もある。

「自衛隊による軍事力抑止力を強調してあたかも徴兵制が当然のような内容で述べられている」 
「自衛隊による軍事力抑止力を強調してあたかも徴兵制が当然のような内容で述べられている」
「わが子や教え子を二度と戦場に送らないという父母や教師の願いを踏みにじるものだ」
「子供たちを戦争への道へと誘導するような選択をしてはならない」
 という非難がある。しかしこの批判は育鵬社版を読む限りでたらめである。




 育鵬社の教科書の、「日本国を代表し」の文章だけを抜粋して、育鵬社の教科書は天皇崇拝を回帰させようとしていると非難する団体があるが、育鵬社版は天皇は「日本国の象徴である」「直接政治に関わらない」「国事行為・公的行為を行っている」「中立・公平・無視な立場」だと明記している。育鵬社への批判は的外れだ。



 育鵬社版の、「行き過ぎた平等意識はかえって社会を混乱させ、個性をうばってしまう結果になることもあります」を指して、育鵬社は平等権を否定していると非難している。育鵬社は法の下の平等を認めたうえで、現実は平等と社会、個性が対立する場合もあると述べているのであり、法の下の平等を否定しているわけではない。
 東京書籍の「生まれによる差別」が平等権に反しているという考えは、全ての人間は横並びの同じ生活をするべきであるという主張になり、全体主義につながる面がある。

 表現をどの範囲まで許容するかというのはむずかしい問題であり、政府が基準をつくるしか方法はない。政府が許可した教科書は基本的に認めるべきである。しかし、育鵬社の教科書に病的なほどに反対する人たちは教科書批判を通り越して政府批判まで発展する。政府批判をする人たちであるならば教科書批判は当然やる。
 政府批判をする人々による教科書批判は政治的であり、正当な批判とは言えない。





 育鵬社は男女差別を認める教科書あると言われている。その根拠としているのが、「男女の本質的平等とは、男女が互いに尊重し、助け合い、いたわり合う関係を築くことをいいます」「しかし、同時に男女の性差を認めた上で、それぞれの役割を尊重しようとする態度も大切です」の文章だ。 確かに育鵬社は男女平等に否定的である。それは批判されなければならない。
 しかし、現実は、男女雇用均等法などにより、「個人の能力に基づいて自己を生かしていこうとする傾向が見られます」と男女平等の方向に動いている現実を育鵬社は認めている。





 育鵬社版は事実を述べている。中国の脅威は事実であり、事実を書いたことを、中国を刺激して中国との交流が悪化する可能性があるからと育鵬社の教科書を非難するのは間違っている。
 育鵬社の教科書を批判している団体は政治的な傾向が強い。

 


 県マスコミ労組・・・「自衛隊や日米安保を積極的に評価し、憲法改正へ露骨に誘導し、人権については不当な内容が目立ち、マスメディアについても偏った見方を示しており、教科書として不適切。

 教科書の国の定めに従ってつくるものであり、憲法・国には忠実でなければならない。
自衛隊や日米安保を肯定的に評価するのは当然である。憲法改正は国民の権利であり、国民の国づくりを保障するものだ。教科書で憲法改正について述べるのになんの問題もない。「憲法改正へ露骨に誘導し」の批判は適切ではない。憲法改正に反対するのは国民の憲法改正の権利を否定するものであり、非民主主義である。



 俵事務局長は「この教科書を協議会が選定したのは、沖縄・八重山の教育のためではなく、極めて政治的な意図と言わざるを得ない」

 八重山の調査員が育鵬社の教科書を推薦しなかったのも政治的な意図があった。調査員は数名の現場教員で構成されているが、彼らには教科書の順位付けの自由はない。沖教祖の支持によって彼らが教科書に順位づけしたのは明らかだ。
 育鵬社の教科書を推薦しなかったのは育鵬社が日教組・沖教祖と政治的に対立しているからだ。


 平和運動センターの崎山議長は「自衛隊機の問題と八重山の教科書問題は連動している。今政府が進めている沖縄に駐留する米軍と自衛隊を一体化しようとすることは絶対に容認できない」とのべている。

 自衛隊の問題と八重山の教科書と連動しているというのは勘違いだ。育鵬社の教科書が選択されたのは自民党系の政治家が市長になったからだ。市長を選んだの石垣市民である。もし、革新系の政治家が市長になっていたら、調査員が推薦した教科書が採択され、育鵬社の教科書が選択されることはなかった。


 平和運動センターの崎山議長は「八重山教科書問題では歴史の真実の歪曲を許さず、未来の子供たちのためにも健全な教育をするべきだ」
とも述べている。

 育鵬社の教科書が歴史の事実を歪曲していると批判するのは横暴だ。歴史の歪曲を国が認めたというのだろうか。国が認めた教科書を一方的に否定する者が健全な教育をするはずがない。偏った思想の偏った歴史を教えるだけだ。



 育鵬社の教科書と東京書籍の教科書の内容に大きな違いはない。育鵬社の教科書が軍国主義回帰や天皇崇拝につながる教科書であるというのは嘘だ。

 八重山の教科書採択問題は自民党派と沖教祖・革新派の教科書を部隊にした政争だ。
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