大きな気温変化は健康面に大きく影響し、体調を崩し易くなるものであります。風邪はもとより、流行中の新型インフルエンザも小康状態とは言え油断ならず、ここは、お互い自己管理を続けたい所です。
さて、隣の大国、中華人民共和国の高姿勢がどうも気になる所です。
欧州にて開会中の、気候変動枠組み条約第15回締約国会議COP15にても、温暖化ガスCO2の削減目標や、先進国による新興国向けの資金援助規模などを巡って難癖をつける様な姿勢を見せ、それは我が祖国日本に対しては特に顕著な様です。又、太平洋上の我国の固有領土、沖ノ鳥島の保全を巡っては、同島を「ただの岩礁」と決めつけ、この海域における我国の排他的経済水域の存在否定を図って、国際世論を誘導している模様。
南半球にての我国捕鯨活動に対する欧米環境グループの過激な妨害活動も遺憾だが、この中国の我国への嫌がらせ志向とも取れる動きは甚だ不快と申さざるを得ません。
その様な中、先日の現連立政権の第一党、民主党の大挙訪中は不可解ですね。一体、何の為の訪問なのか深い所の意図がはっきりしない。その上、一か月以上の事前通知を要する皇室の慣例を破っての、同国首脳の天皇陛下との会見要求。何ですかこれは?「国の大小や先進、新興の別なく公平に接する」との今上陛下のご方針にも背くものだ。こんな決定は断じて認める訳には参らないでしょう。
更に民主党幹事長の小沢一郎さんの、この件に対する誠意のなさ。ぶっきらぼうとも言える、中国の要求をそのまま呑み、皇室に無理を持ちかけたのは同幹事長だと言われるが、詳しい説明を拒んだばかりか、合間を見ての大韓民国訪問にあっても、戦前の占領時代の謝罪などを行っていたとか。
確かに占領期の対韓ダメージが存在したのは事実なるも、全てがその様な風ではなかったし、謝罪自体も既に済んでいるはずであり、改めて取り上げるには及ばないレベルではないでしょうか。その様な「蒸し返し」的行為は、却ってこれからの日韓関係にとり、為になるものとは思えません。日中関係とて経緯の違いはあるものの、基本的に同じでしょう。
此度の民主党の所業は、中華人民共和国の対日姿勢を硬化させ、却って両国関係を難しくしてしまう可能性さえ感じます。更に留意しなければならないのが米合衆国との関係。
既に沖縄の米空軍基地移転の問題を巡って日米間には隙間風が吹き始めており、このままでは日米同盟が危機に晒される事態だってあり得ます。
民主党大訪中団の大きな目的は、日中関係を良くして来年の国政選挙の勝利に繋げる意図があるとされる。
しかしですね、事はそう簡単ではないでしょう。
元航空自衛隊最高幹部、田母神俊雄さんは「外交とは、腹黒いもの」とのご見解の様ですが、「当たらずと言えども遠からじ」との印象を受けるのは、私一人ではないでしょう。
対中外交の難しさをわきまえる事なく、良い顔ばかりをしていては、本当に尻の毛まで抜かれる事となりかねない。何しろ向こうは、本来平和目的にしか使ってはならない政府開発援助ODAを軍備増強に流用し、我国への脅威を強めている事をも忘れてはなりません。
決して特別扱いをせず、公正に接する事、必要なら毅然とした姿勢にて事に臨む心構えがなければ、対中問題は、やがて取り返しのつかない深刻な事態に発展しかねないと私は思いますね。
P.S 最近の、民主党の内外における問題につきましては、拙記事「対中ODAを もうやめよ(11/15付)」「誰の為の 事業仕分けか(11/29付)」もご参照下さる様。*(注意)*