友人が三浦綾子さんと光世さんのインタビューテープを送って下さいました。
平成6年、NHKラジオ深夜便「心の時代」に出演された時のテープです。
晩年の綾子さんの肉声を聞くのは初めてです。感動して何度も繰り返し聞いています。
平成6年というと綾子さんが召される5年前、72歳の時です。パーキンソン病発病後です。途中で咳き込まれたりして、体調があまり良くないごようすでした。
インタビューテープの内容を数回にわたって紹介させていただきます。
「神に愛されて」というタイトルです。
字の色は、綾子さんの言葉をピンク、光世さんの言葉を青、アナウンサーの言葉を黒、聖書の言葉を緑、補足を茶色にしています。
綾子さんは、24歳で肺結核を発病され、その後脊椎カリエスで13年間寝たきりの生活。その後も帯状疱疹や直腸癌、パーキンソン病を患われました。
日本では信仰をご利益と結びつけて考える人が多いのですが、次から次へ病気をされたことをどのように受け止められますか?
キリストを信じているのに病気ばかりして、何かにたたられているんじゃないかと言われることもあります。日本では、たたりとかばちとか、病を悪いこととして受け取っている人が多いですね。
逆に幸せというのは、健康であることと思う人が多く、幸せな結婚といえば相手が健康であることを第一に願います。でも、三浦は病気でいつ治るかもわからないこの者と結婚の約束をし、5年も待って結婚してくれました。三浦にとって、結婚は健康が第一条件ではなかったのです。
神さまはわたしに病気というかたちの恵みを与えて下さいました。
「苦しみに会ったことは、私にとってしあわせでした。私はそれであなたのおきてを学びました。(詩編119:71)」 という聖書の言葉を星野富弘さんも言っておられます。
健康であることが良いこと、幸せなこと、としか考えていない人にはわからないことですね。
先祖のたたりとか言うけれど、わたしだったら子孫がかわいくて、子孫にたたろうなんて思わないですね。
『苦しみに会ったことが幸いになる』というのは、神を知ることができたからです。聖書には苦しみは後にならないとわからないと書かれています。
ヨブ記には、正しい人が災いにあうことが書かれています。災いにあう理由はそのときはわかりませんが、神さまの側に考えがあるのでしょう。読者の方から「本を読んで人生が変わった」という手紙がくるのは、妻が病気になったからです。
それでも生身の身体をもつ身としては、もう病気はいやだとお思いではありませんか?
それほどわたしは重体ではないのでそんなふうには思いませんよ。わたしのことを造って下さった神さまが悪いようにするはずはないでしょう。神さまに「助けて下さい」というより、「神さまにお従いします」という気持ちになりたいです。
*重体じゃないと答えておられるが、当時の綾子さんはパーキンソン病でかなり大変な病状だった。
病気になって安らぎを感じたと書かれているのは何故でしょうか?
夫が祈る人であり、いつも励ましてくれるから。きびしいですけれど……
パーキンソン病はリラックスしなければいけない病気なので、もう少しきびしくないほうがいいかもしれませんね。
帯状疱疹で壮絶な痛みが襲ってきたときも、綾子は静かに耐えていました。失明するかもしれないと言われたときには、目を閉じて歩く練習をして、すぐに受容していました。
癌になったときも静かに受け入れていました。パーキンソン病で、立ちすくんで夜中に2時間もトイレにいたことがありましたが、じっと耐えて、決して焦らないんですね。
つづく
綾子さんの解説でご主人の三浦光世さんが童謡、懐メロ、そして賛美歌等を歌われている「三浦光世、綾子 結婚30年のある日に」というCDがあります。
綾子さんの解説もいいですし、光世さんの声がまた素晴らしく、聴かれたらきっと感動されるとおもいますよ。
よろしければお送りしますが、如何ですか? 乞うお返事を!
お言葉に甘えて……送っていただけますか。お手数おかけして申し訳ないです。よろしくお願いいたします。
アッ、住所お間違えなく。
インタビューテープの紹介の続きは明日書きます。