ひとり座禅のすすめ

自分ひとり、坐禅(靜功)を日常生活の中で取り入れていくと今までと違った感覚を覚えていく。

始めは息音をたて後に出来るだけ静かに吐く

2013-03-21 06:58:26 | 座禅

 私が生まれて初めて座禅(静功)を始めた時には、無我夢中で、ただひたすら出来るだけ長くゆっくり息を吐きながら、真っ暗闇に中で1時間、座っていました。

 不思議と、何となく極真空手の創始者の自伝映画「空手バカ一」の中で出てきた演武の中での、息を体の中から吐き出すような「うー」とか「スー」とかの息音をたてながら、知らず知らずのうちに、息をゆっくりと吐いていました。

 週に一回の例会で3回目に終わった帰り道で、私に声かけをしてくれた大学の級友から、もう少し静かにしてくれと云われたのです。 考えてみれば8人前後で輪になって静功を、真っ暗闇の中で行なっていて、どうやら私の息音だけが、よく聴こえていたのでしょう。

 私は4日目からは、出来るだけ静かに、殆ど何も聴こえないように、息を吐くようにしていました。 その例会は謝礼金も高く、2ヶ月でやめてしまいました。 私は、中国からの留学生の先導者のいっていることを、ほとんど聞かなかったせいもあるのでしょか。

 後で、考え直してみると、静かに吐く(勿論、息を吸う時もですが)ことを続けることにより、息をしているかどうか分からない状態になったのです。 そのことが結果的に、「胎息」という言葉に出会った時に、ひょっとすると、息をしているかどうか分からないということは、息を止められるのではないかと思ったのです。

 「胎息」とは、肺呼吸を伴わない気の呼吸であるということを、自分の実践の中で感得したのでした。