長く吐く息を体の中へ吐き入れる時に、いま思い出すと下腹の方まで息を吐き入れていたかも知れません。 毎日、続けるうちに、ある日、突然、自発動(後日この言葉を知ったのですが)と云う気が勝手に動き出す行為を通して、足の腿のあたりが鼓動を始めたのでした。
その動きは10数分続いたでしょうか、その後、鼓動の動きは別の部分に移り、さらに10数分続いた後に下腹の臍下丹田が、鼓動を始めました。 臍下丹田がどこに存在するかが分かった瞬間でした。 下腹の中心部にありました。
ここでの深呼吸による、はじめに大きく息を吸ってから出来るだけ長く吐き、吐く息ををイメージで体の中へ吐き入れる呼吸を、吐く息だけに意識を集中しながら座禅を続ける過程で、様々なことを感得させて頂きました。 その都度、素直に、それらの変化を受け入れて来ました。 驚きの中で、その変化を楽しむ感覚もありました。
翌日から小周天と云う言葉を思い出し、上半身にある主要な丹田である、臍下丹田(下丹田)、股の下の会陰、下丹田の後ろにある尾りょう関、背中の中心部にある俠せき関、後頭部にある玉沈関、頭のてっぺんにある百会、目の中心部の奥にある上丹田、胸の中心部にある中丹田と動くように念じました。
結果的に全てが動くようになり、小周天が成ったのでした。 大切なことは、上丹田から下へ気が移動する時には、上の歯の付け根のそっと付けた舌を通して、流れて行くと云うことでした。