ひとり座禅のすすめ

自分ひとり、坐禅(靜功)を日常生活の中で取り入れていくと今までと違った感覚を覚えていく。

丹田呼吸が胎息に繋がる呼吸法であれば良いのですが

2012-01-19 09:59:41 | 胎息

 丹田呼吸とは、一般的には下腹にある臍下丹田を意識した呼吸のことを云うようです。 私の考えている丹田呼吸とは、臍下丹田が呼吸することを云います。

 臍下丹田は、気のたまり場所であり、気を体中に循環させるポンプのような働きをする場所でもあります。 従って丹田で呼吸をするということは、空気を吸う呼吸ではなく、気を体外から吸い込み、それを体中に循環させるのです。

 一般的な丹田呼吸は、先ず下腹の丹田から吐くことから始まります。 吐くことから始めると、下腹も凹み胸も縮まります。 息を丹田に吸うときには、凹んだ下腹は元に戻り(又は更に膨らむ)、胸は元に戻り(又は更に膨らむ)ます。 このような呼吸に仕方は、生まれてきてから行なったことはないのです。

 私の丹田呼吸は、生来、意識してこなかった肺呼吸の要領で行います。 下腹の丹田は、多くの人は何処にあるかは分かりませんので(私自身も座禅を始めた当初はそうでしたが)、何となく下腹あたりにあると、漠然と分かっていれば良いのです。

 体操の時に行う深呼吸の要領で、大きく吸ってゆっくり吐きます。 息を吸うときには、胸は膨らみ下腹は凹みます。 息を吐く時には胸も下腹も、元に戻ります。 ただし、息を吐く時には、出来るだけ長く吐き、吐く息を体の中に吐きます。 体の中の下腹にあると思われる丹田に向けて吐くのです。

 丹田は何処にあるかは誰もが分かりませんので、具体的に力を入れるものではありません。 ただ意識をするだけで良いのです。 

 私自身は、生まれて初めて座禅を行ってから、たまたま1ヶ月半で、自発動という体の中の気が充実して起こる現象を通して、下腹の臍下丹田が活性化し、心臓のように動き出した体験があります。

 従って、下腹の丹田がどこにあるかは、よく分かっておりますが、丹田が活性化して動き出さない限り、一般的は分からないものです。 丹田は意識するだけで良く、決して力を入れるところではありません(あちこちの記述されている文章がありますので)。

 私の呼吸法は、無我夢中で行なってきた我流の逆腹式呼吸ですが、上記のような呼吸を継続的に続けることによって、気を感じるようになり、丹田も動くようになり、究極的な気の呼吸である胎息も感得しました。

 私は、特別な人間ではなく、誰でもがそうなれるような呼吸法を行なってきただけです。 ほかの方よりも、ちょっぴり熱心だっただけなのです。 お母さんのお腹の中にいた胎児が行なっていたと思われる胎息から、生まれでた当初に行う腹式呼吸を通して、肺呼吸に至る過程を、逆戻り下だけのことです。

 本来の呼吸を取り戻しただけなのです。 ものの本で一般的な丹田呼吸法の記述をみると、胎息に至る過程の記述がありません。 私には一般的な丹田呼吸の呼吸の行い方が、ちょっと違うのではないかと、思われて仕方がないのです。